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京都市の基本構想・基本計画(資料編)/調査研究等一覧/職員論文

ページ番号35739

2001年2月1日

「21世紀・京都のグランドビジョン」職員論文募集について

趣旨
 新たな世紀の,京都の大事なまちづくりの基本方針となる「21世紀・京都のグランドビジョン」策定への庁内的な参加意識の高揚を図り,組織や職制にとらわれない自由な提案・意見を求めるため,論文の募集を行った。

 

論文募集期間
平成8年11月27日~平成9年1月10日 テーマ 「21世紀の京都」に関するもの(自由にテーマ設定)

 

応募者の状況
応募者数 68名(男性60名 女性8名)

 

審査員(肩書きは当時のもの)
波多野進 京都学園大学経済学部教授・槇村久子 奈良県立商科大学商学部教授
北里敏明副市長・森脇史郎企画調整局長・井尻浩義総務局長

 

審査結果
 応募された論文は,いずれも力作であり,優れた論文が多いことから,当初予定の13点(優秀賞3点,佳作10点)から14点に全体の入選論文の数を増やすとともに,優秀賞に準ずる論文に対し準優秀賞を設けることとし,優秀賞3点,準優秀賞4点,佳作7点が選定された。
(受賞者名は50音順,所属等は応募当時のもの)

<優秀賞>
「戦略的土地利用について」 都市建設局街路部立体交差課主任 川越 順二
「地域コミュニティ単位の情報ネットワーク化」 企画調整局情報化推進室情報化推進課主任 米谷 英剛
「21世紀の京都市内の都市交通について」 清掃局左京清掃事務所管理係 松村 浩樹

<準優秀賞>
「京都を若者が集まるまちにするために~二大商業集積地域の形成~」 産業観光局商工部産業振興課産業育成係 井上 悦道
「「舞の風土」-京風市民参加の確立へ-」 人事委員会事務局任用課選考係長 尾本 恵一
「21世紀の京都交響楽」 衛生局衛生公害研究所生活衛生部門主任 土井 直也
「「エコアメニティー」の都市づくりと近郊林の活用」 産業観光局農林部林業振興課担当係長 三嶋 陽治

<佳作>
「創造・ドラマティックシティー京都」 都市計画局都市企画部都市づくり推進課 高木 勝英
「京都が安全な街であり続けるために 災害に強い街・京都を目指して」 消防局東山消防署予防課長 西村 常男
「21世紀の京都-人間成長都市-」 総務局人事部給与課労政係長 平竹 耕三
「社会的参加を実現する地域特化したまちづくり」 清掃局西清掃工場事務係主任 三宅 正伸
「急進する経済の国際化における京都市の21世紀へ向けての取組み」 産業観光局商工部商業貿易課貿易係 保田 篤司
「21世紀・京都のまちづくり」 市長室広報課広報係主任 安田 淳司
「KYOTO~21世紀への展望」 衛生局保健衛生部健康増進課健康増進係主任 山澤 泉



 

職員論文審査員(学識経験者)講評
論評にかえて          京都学園大学経済学部教授 波多野進

 予備調査をへて最終選考に残った26編は,どれもたいへんレベルの高い作品ばかりでした。評価の決め手になったのは論文としての完成度というよりは,テーマの選び方,論じ方だったようにおもいます。
 現代の都市が直面する問題の一つをするどく論じた作品もあれば,幅広く課題を指摘して京都市のおかれた位 置を的確にしめしたものもありました。
 今回の選考では,どちらかといえば前者の,すなわち論点を一つにしぼり,しかも具体的な政策提案のあるものが支持をあつめた結果 となりました。なお,重要な論点をあつかっていながら,庁内では新規性がとぼしいということで残念ながら選にもれた作品もありました。
 優秀作品に選ばれた3点は,いずれも堅固な構成を持ち,本質をついた提案をふくんでいるりっぱな論文でした。それはある意味では「役所の常識」をやぶるものかもしれませんが,そのような作品がうまれたことはこの時代においてたいへんよろこばしいことだと私はおもいます。
 論文審査をつうじて感じるのは,現代の多様な行政課題にとりくむ市職員の方々のいきいきとした姿です。このような姿はふだんはきっと日常の仕事の陰にかくれているのでしょう。庁内にはじつに高度な議論があり,京都市行政のポテンシャルがきわめて高いことをあたらめてしることができました。この輝きがもっと全面 にでて周知されるよう,さまざまな機会を工夫することがたいせつだとおもいます。

 

 

「21世紀・京都のグランドビジョン職員論文」講評       奈良県立商科大学商学部教授 槇村久子

 21世紀のグランドビジョンを創るにあたり,職員から論文を募集されたことが,まずすばらしい。さらに各部署から68人,内女性8人という多くの論文が,いずれも熱のこもった力作であった。京都市職員の力量 がうかがえる。
 内容は長期的な視野のものと短期的な課題対応のもの,また市全体に広範にわたるものと自分の職場を基にした提案があった。優秀作品の3編は,時代の大局的な流れをつかみながら,京都独自の都市課題とそれへの具体的な方向付けとアイデアを提示して高く評価される。
 「戦略的な土地利用について」は容積率の使い方によって生活・観光・業務・文化の『場』の力を高める方策を,「21世紀の京都市内の都市交通 について」は軽電車網の建設等により公共交通機関とモータリゼーションの抑制を自ら地図を描いて交通 機関のスタイルを,「地域コミュニティ単位の情報ネットワーク化」は学区を行政組織のサテライトオフィス化し,地域コミュニティ分権を提案している。土地利用,交通 ,コミュニティという京都,大都市の抱える三大問題を正面から取り組んだ。
 市の課題と政策の方向を一番よく知っているのは市の職員である。という面もこれでよくわかる。選外の一つ一つの論文の中には,分析が優れ,光る提案も多い。それらをすべてグランドビジョンや現在の政策にもぜひ取り入れてほしい。これが職員の毎日の仕事の励みになり,飛躍の機会になるよう,また,彼らとその提案が活かされるよう市に願いたい。今後ともこの様な論文募集をぜひ続けていただき,21世紀京都100年ビジョンになることを期待している。政策はまず夢を描くことから始まる。

 

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