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京都市市民参加推進フォーラム第8回会議 摘録

ページ番号35267

2022年6月28日

 

日時:平成16年9月27日(月)午後3時~午後5時30分

 

場所:ひと・まち交流館 京都 第5会議室

 

出席:京都市市民参加推進フォーラム委員12名(浅野委員,千葉委員,米丸委員は欠席) 傍聴者:6名

 

 

1 会議次第

 

1 開会
2 座長あいさつ
3 副座長指名
4 副座長あいさつ
5 議題
(1)京都市市民参加推進計画の進捗状況について
ア 市民参加推進計画に基づく施策の平成15年度実施状況及び平成16年度実施計画(報告)
イ 電子会議室「みやこeコミュニティ」
ウ 市民活動に関するアンケート
エ 市民参加推進計画の見直し
(2)自主勉強会の取組について
6 その他
7 閉会

 

[配布資料]   太字のものは、下のPDFファイルでご覧になれます。
資料1 配席図
資料2 市民参加推進フォーラム委員名簿
資料3 市民参加推進フォーラム設置要綱
資料4 市民参加推進計画に基づく施策の平成15年度実施状況及び平成16年度実施計画(報告)

資料5 電子会議室「みやこeコミュニティ」について
資料6 市民活動に関するアンケートについて
資料7 市民参加推進計画の見直しについて
資料8 市民参加推進フォーラム自主勉強会中間報告
<参考>市民生活実感調査について

第8回会議

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2 摘 録

 

1 開会

 

2 座長あいさつ
<宗田座長>

 前回フォーラムから本日までの間に自主勉強会を数回開催しており,前回は市政協力委員をテーマにして意見交換を行ったが,実際に市民参加推進フォーラムで意見交換を始めてみると,色々と我々が知らない側面があると痛感している。
 今回から乾先生に来ていただき,新しい体制を進めていく中で,もっと京都市にとって相応しい市民参加の在り方を,委員の皆さんと検討していかなければならないと思っている。
 また,今日も傍聴者の皆さんに来ていただき,回を重ねるごとに傍聴席も賑やかになってきていて大変喜んでいる。フォーラムでは自主勉強会というものを非公開でやっているのだが,傍聴者の皆さんにも御案内して,御参加していただけるようにしたいと考えている。

 

 

3 副座長指名
<事務局>

 次に,議事に入る前に,空席となっていた副座長の選出をお願いしたい。
  「市民参加推進フォーラム設置要綱」第4条第2項では「座長が指名する。」こととなっておいるので,宗田座長に指名していただきたい。


<宗田座長>
 今回の新しい委員を決めるに当たって,私としては是非乾先生に加わっていただきたいお願いしたいと考えていた。
 委員の皆さんに御理解いただきたいのが,乾先生はまちづくり活動,市民参加,具体的にはワークショップの分野で御活躍されているということ,日ごろから市民参加を研究の重要なテーマとされているということ,市民参加懇話会に参加されていて,推進計画を策定し,条例につながる大変熱心な議論をされたときのメンバーでもある。
 市民参加推進フォーラムが市民参加推進計画を母体としていることもあって,今後我々の進むべき道を失わないためにも,提言の熱い思いをこのフォーラムが受け止めるためにも,そのときのメンバーであった乾先生に,ぜひ副座長をお願いしたいと思っている。

 

 

4 副座長あいさつ
<乾副座長>

 先ほどもお話にでていたが,市民参加推進懇話会というものがあり,そのころ京都市の中で何が必要なのかという議論を色々と行った。
 皆さんも実感として感じているかもしれないが,京都市は随分変わったと思っている。つい10年位前までは市民の声が届かないという「難攻不落の石垣」のような状況であったように記憶しているが,いつの間にか「市民参加」が浸透しはじめて,石垣もぐらつき始めた頃に懇話会が始まった。その懇話会から数年立つうちに更に状況は変わったように思える。
それは大変喜ばしい話であってこのフォーラムが果たす役割も大きなものがあると思うが,ルーチンワーク化というか「回せばいい」という感覚がなりがちだという気もする。そういう意味では温故知新とでもいうか,古い話も持ち出しながら今の京都市にあった市民参加の形をつくりだす役割も果たせればと思っている。
 市民参加懇話会では,まず,市民側の話としては,地域住民からのまちづくり,地域住民組織のもっている力もしくは可能性をきっちりと育てていかなくてはならない。一方でたくさんのマイナスを抱え込んでいるので,そのマイナスをいかに乗り越えていくのかという話,新しい動きが動き始めているが,それをいかに捉えて広げていくかという話,もう一つ新しく生み出されているNPO活動,市民活動をどう捕まえていくか,この二つをどう重ねていくのかというあたりが非常に大事であって,そのための仕組みを作ると同時に,具体的に現場に入っていって,制度の普及だけどもプロセスをどう作り上げるのか,そのためにどういうサポートがいるのか,どういう仕掛けができるのか,どういう組織が必要なのかという話を議論した。
 同時に,市民参加の推進は7割がたが市役所の問題であり,市役所の仕組みの問題であって実際変わらなければならないのは市役所であって,市役所がどう変わるべきなのかという議論もし,提言にも入れたと思う。劇的に効果があったかどうかは正直わからないが,その二つを両輪にしながら進むという話をした記憶がある。
 まず,皆さんの議論を聞かせていただきながら勉強させていただいたうえで,スロースタートで始めさせていただきたいと思うので,よろしくお願いしたい。

 

 

5 議題
(1)京都市市民参加推進計画の進捗状況について
ア 市民参加推進計画に基づく施策の平成15年度実施状況及び平成16年度実施計画(報告)
イ 電子会議室「みやこeコミュニティ」

 

[説明要旨]
 事務局から資料4に基づいて本年9月に市会へ報告した「市民参加推進計画に基づく施策の平成15年度実施状況及び平成16年度実施計画(報告)」の内容について説明を行い,資料5に基づいて,電子会議室「みやこeコミュニティ」の実施までの経過と実施状況を説明した。

 

[意見交換]
<宗田座長>

 電子会議室運営委員会については,フォーラムからの有志の委員に参画いただき運営を行っているが,実際名簿に掲載されていない委員の方にも御参加いただいている。
 これからもお時間の許す限り,委員の皆さんに御協力いただきたいと思っているの でよろしくお願いしたい。


<不破委員>
 報告には数多くの審議会が掲載されているが,それぞれの審議会で出された提言等はどうなっていったのかわからないという感想がある。


<宗田座長>
 重要な指摘をいただいたが,審議会の提言等は市民参加の視点から考えると,市民にフィードバックすることが必要であると思う。


<西嶋委員>
 実施計画についてだが,17ページに「地域における市民主体のまちづくり活動とその支援」とあるが,「その支援」というのは具体的にどういったことを指しているのか。


<事務局> 
 大きな枠組みとしては「自主的な活動を始める手がかりの提供」「市民力・地域力を高める取組への支援」という2つに分かれており,例えば,講座を開催することで自主的な活動をしていただくための手助けを行う取組や,各区役所で行われているふれあい事業等のように金銭的な助成を行っている取組などがある。


<西嶋委員>
 例えば,私の関わっている都市計画局の「歩いて暮らせるまちづくり構想の推進」もこの報告に挙がっているが,初年度は国の予算で実施されていたので,一生懸命やってこられたのだが,年々活動費が縮小されており,今年に関しては,各行政区の掲示板に貼るポスターは都市計画局の予算で作成してもらえるが,チラシに関しては地域の自己資金で考えていかなければならないことになっている。
 個々のイベントを手弁当でやるということについてはそれでいいとは思うが,何故その程度のお金が出ないのだろうか。30万~50万というお金を地域で出し合ってやっているというのが現状である。
 それにも関わらず,報告には都市計画局の事業としてあがっている。それならばもう少し予算面を考慮してもらえるのではないかという思いがあるし,資金の出し方に関しても検討してもらいたいという思いがある。
 何も補助をしなくても報告や計画に載せるのであれば,簡単なことだなと思う。掲載するだけなら,もっと他の事業も載せることができることができるのではないか。
 この報告も「こんなことしてますよ」とか「このような手当てをしていますよ」という周知する役割も持っているのだから,報告に掲載されている事業に携わっているすべての方々が「有効に使える支援をしてもらっている」という認識を持てるということが大事だろうと思う。


<宗田座長>
 この報告には審議会にしても事業にしても膨大な数が書いてあるが,個々に調べていくと色々な課題がありそうだ。
  「自主的な活動を始める手がかりの提供」についてだが「手がかり」とはいうものの,事業開始当初に,既に活動している事業対して助成を行っていった経過があるので,新規に事業を始めようと思っても,自己負担金が必要になるという制度上の問題点を露呈している。
 事務局が資料をまとめるに当たって実態を十分把握していないのではないかという指摘についてはどうか。


<事務局>
 西嶋委員の御指摘はもっとも点である。この報告をまとめるに当たり,庁内で議論を重ねながら,市民参加推進計画に合致するものを各局から募ったのだが,かなり細かいものも含めてあげられてきた。
 市民参加推進の段階としては「制度的な基盤は整えたが,魂を入れる部分はまだまだこれから」であって,?木副市長からは「市民参加推進は緒についたばかりであって,これから頑張っていくのだ,という姿勢で何事も臨むように」との指示を受けている。


<宗田座長>
 実際に報告を集約いただいたので,一個一個の事業に対して厳しく点検していくようなことを年々積み重ねていかなければならない。


<乾副座長>
 まずこの報告については,このフォーラムで議論されたことはプロジェクト推進室を通じて次回の報告に反映されるのか。


<事務局>
 ここで叱咤激励いただいたことは,次の報告にも活かしていきたい。


<乾副座長>
 一つ一つの事業に関する個別のデータはあるのか。例えば市民が情報公開請求した際に,詳しい内容を辿れるようになっているのか。


<事務局>
 それぞれの資料についてデータは揃っているが,その内容には濃淡がある。


<乾副座長>
 このような報告をするようになったこと自体はすごいことだと思うのだが,報告に挙げられている事業のすべてについては無理だとしても,書式を整えて部局ごとにまとめるなどの作業をして,プロジェクト推進室が中心となって誰が見てもわかる報告に整えていくことが大事だと思う。
 また,報告にあげる事業数はもっと少なくてもいいのではないかと思う。報告にあげる以上は,その事業を所管している課が,「これはうちが誇れる事業だ」と言えるようなものであるべきで,報告にメリハリを付けて欲しいと思う。
 3点目としては,それぞれの事業についての「やったことの評価」,「やることの評価」が必要だと思う。その役割がこのフォーラムでできるのではないか。
 4点目としては,プロジェクト推進室に行政内部に対して市民参加を強力に推進していくだけの権限や力があるのかということについて聞いておきたい。


<事務局>
 報告に対して責任を持つためにも,項目の列挙だけでなく,内容についても十分議論をして実のあるものにしていきたい。
 例えば,審議会についても,「79件の公開を行った」ということだけで市民参加度を判断するのではなく,79の公開している審議会のうちに,傍聴者が何名来たのかといったような分析や検証を行っていきたい。
 また,この報告を議会に諮るに当たっては,庁内に市長を議長とする「市民参加推進会議」を持っており,?木副市長から各局区長に対して「報告に対して責任を持ち,市民参加の推進を図るように」との指示があった。道のりは遠いが着実に進めていきたい。


<宗田座長>
 フォーラムの設置要綱には「行政への助言や提言を行う」と記されているが,今回のように細かいリストを出していただくと,個々の事業がどのくらい,市民力・地域力を高めたかということに対する評価が必要になる。
 京都市役所の中の「市民参加推進会議」は非常に大事な会議だが,その会議の施策に対する外部評価を行う等の,評価を加えていく作業も重要であるし,並行して傍聴に来られた方へのアンケートやモニター調査等を行って,より充実したものにしていけばと思う。


<西嶋委員>
 京都まつりは何故報告に入っていないのか。市民しんぶんでも「市民参加の最大のイベント」だと書いていた。


<事務局>
 報告に入れなかった経過については分かりかねるが,各区が実施しているふれあい事業等は掲載されているので,その点からいっても当然位置付けておかしくない大きな事業だと思う。


<西嶋委員>
 特に昨年までの京都まつりと今年の京都まつりは違う。私は知らなかったがJC(青年会議所の略称)の理事長が今年から実行委員長に就任したそうだが,どこまでの人がそれを知っているのか。そして何故JCが担当したのか。
 京都市の最大のイベントだと言われている京都まつりというものは,もっと市民が参加しやすい,垣根の無いオープンな場にしないといけないのではないか。
 前回フォーラムの自主勉強会に参加して思ったのは,市民公募委員の方のように,組織に属していない一般の市民の方々に対して,組織に属している我々が歩み寄り,意見を尊重していかないといけないのではないかと感じた。
 その視点で考えると,何故,市民参加の祭りである京都まつりを,JCという組織に任せたのかが疑問だ。


<石原委員>
 青年会議所としても,「何故任せられたのか」という気持ちである。京都まつりについては他の会議においても意見を交わしたのだが,その場でも京都まつりの実施方法や予算については数々の意見が出されていた。我々としても歯がゆいというのが正直なところだ。
 内容等についても,決まってから「やってください」と渡されたような状況で,「短期間でどうしたらいいのか」という心境だった。予算についても,予算削減前と削減後の経費の違いは,どこに反映されているのかという疑問がある。


<宗田座長>
 京都まつり以外に何か意見はあるか。


<石原委員>
 フォーラム設置要綱第1条にある「助言」や「提案」はさせてもらっているが,「市民と行政の協働」についてはまだまだ実現していないというのが実情であって,その点を本格的に議論していかなければ,事業に参加している市民がしらけてくるのではないかと思う。


<長谷川委員>
 事業に参画してもらうことで,どのような効果を期待するのか。心の豊かさを求めていくのか,経済的な補助を行っていくのかという視点がある。
 遠いところから出てきてパレードをすることが,市民に対してどのような支援になったのか,地元にどれだけの支援になったのか,どれだけの効果があるのか。
 講座についても多数設けられているのだが,それぞれの講座についての評価基準がわからない。講座で得たことを地域に反映させていく努力をしても,講座そのものに対する評価がないと,それが地域の人々にとって良いことなのか悪いことなのかが自分自身で判断できない。
 施策に対する評価を加えていかないと,実績数ばかりが増えていくだけだ。「この事業は廃止したほうがいいのではないか」といった議論も行っていかなければならないのではないか。


<西嶋委員>
 市民参加を考えていくうえ,JCだけでなく,行政が青年会組織を一同に集めて,普段なかなか交流の無い組織間に,京都まつりという同じ目標を持たせることによって,京都まつりを考えるのであればいいのだが,「そこにさえ任せておけばいい」という発想では具合が悪いのではないか。


<石原委員>
 そのとおりである。我々も「やってもらえないか」と言われてやっている事業であって,青年会議所の事業だとは思っていない。京都市からの事業の依頼なので,京都市民のためになると思ってやっているのだが,それが実際のところ「市民は嫌気をさしている」ということを聞くと,いったい誰のためにやっているのかという気持ちになる。そのことを京都市に問いかけてもみても明確な答えが返ってこない。


<竹下委員>
 去年京都まつりに参加したのだが,PTAからのノルマだった。しかし参加してみたら良かったと思った。


<宗田座長>
 京都まつりだけに限らず,組織単位で参加をさせるという形式を採用しがちだが,市民参加の視点できっちりと整理していかなければならない。行政主導の参加動員の方法を,市民参加の視点からもう一度見直してみるということが必要だろう。


<乾副座長>
 フォーラムの場を事業の点検の場にしていくことはできないだろうか。話題にあがった事業について意見のある方に集まっていただいて,フォーラムが主催してワークショップを開催し,そこで出された意見を集約して市に返すといったサイクルを作ることはできないか。
 竹下委員のおっしゃった「参加したら楽しかった」ということがキーワードになると思う。そう思ってもらうことで,次回参加してもらうときには,違った感覚で出てもらえるかもしれない。
そんな場をこつこつと作っていくことが大切だと個人的には思っている。その作業と平行して制度等の見直しの話をしていければいいのではないか。


<宗田座長>
 点検するということは悪いところを見つけ出して批判するだけではなく,できている良いところもきっちり評価し,より良い事業に育てていくための議論が必要でだと思う。電子会議室について意見はないか。


<不破委員>
 電子会議室のアクセス数は少ない方なのか?


<宗田座長>
 そこは意見の分かれているところだ。一時期は申込のバリアが高かったから,申し込みが少なかったのだという議論もあったが,それを改善してもあまり変化が無い。
 今実施しているテーマは,各担当部局の方から要請があって設定しているもので,市民からの希望を募って,テーマを設置するという形にはなっていない。


<不破委員>
 今,話題になっていた京都まつりのような発言しやすいテーマを設定してはどうか。


<事務局>
 一旦登録しないと発言できないというのは運営上止むを得ないことではあるのだが,発言を集めるということから考えると,ネックになっているように思う。
 その点から考えると,京都まつりをテーマとしても,フリーな意見が出てくるかどうかは疑問が残る。


<宗田座長>
 フォーラム委員からテーマ案を出しもらい,実施テーマを検討してもらうという方法もできると思う。
 

 

(2)平成16年度の市民参加の取組について(つづき)
ウ 市民活動に関するアンケート
エ 市民参加推進計画の見直し

 

[説明要旨]
 事務局から資料6に基づいて市民活動に関するアンケートについての実施内容,方法等について説明を行い,資料7に基づいて市民参加推進計画の見直しに係るスケジュール案について説明を行った。
 また,参考資料を用い,市民参加に関する市民生活実感調査の結果について情報提供を行った

 

[意見交換]
<宇戸委員>

 アンケートについてだが,内容というよりもレイアウトが見にくいと思う。アンケートを書く側の立場になってみると書きにくいのではないか。


<事務局>
 アンケートの様式に制約がある中で,アンケート項目を多く盛込みすぎた感はある。


<江田委員>
 問5の1に「活動についての情報が得られないから」という設問があるが,「どこに行けば活動に関する情報を得ることができるのか」ということがわからない人が多いのではないか。その点について意見を引き出すようなアンケートの方が良かったのではないか。


<宗田委員>
 市民参加については,「どこ」ということを特定することは難しいであろう。一般の市民の感覚から言えば,どこかでワンストップサービス的な窓口があるべきだと思うが。


<西嶋委員>
 自治会や町内会等から情報は入るのではないか。


<江田委員>
 子どもがいなければPTAにも参加しないし,町内会にも入っていない人だと情報は入ってこないと思う。


<西嶋委員>
 一定規模の地域であれば掲示板があるし,各町内には広報版があるので,それで情報が入らないというのは,本人が情報を得ようとしていないのではないかと思う。


<江田委員>
 このアンケートは市民活動をやっている人に主眼がおかれているので,やっていない人を対象としている設問があってもいいのではないかと思った。


<宇戸委員>
 このフォーラムの今年のテーマは「今まで市民活動に参加してこなかった市民に対してどのように働きかけていくか」ということだったと思う。それを踏まえると,「何故参加しないのか」ということを探ることがとても大事だと思う。
 問5で「7 関心や興味が持てないから」と答えた人に対して,「なぜ関心をもてないのか」ということを突っ込んで聞けるようなアンケートにしたら良かったのではないかと思った。


<宗田委員>
 宇戸先生に指摘していただいた点は,確かに調査してみたいが,アンケートで調査するべき案件かどうかという問題がある。我々が独自で調査を行っても良いと思うし,電子会議室もその一つの手段になると思う。


<藤澤委員>
 アンケートに答えてくれた方に追跡調査はできないのか。


<事務局>
 無記名で回答していただくことになっているので追跡調査はできないし,回答は集計以外に利用してはいけないということになっている。市政アンケートの趣旨は幅広い意見を聞くということであったので,特化した聞き方ができなくなってしまった。


<宗田委員>
 関心のない方がどういう意見を持っているのかを,我々の周りにいる人々に持ち帰って聞いてみてはどうか。


<藤澤委員>
 わたしは市民公募委員だが,公募委員は自分の生活に合わせて発言をするので,話が小さくなってしまい,恐縮してしまって意見を出しにくい。
 また,公募委員は市民活動に興味のなかった時期があったはずなので,自分のことを振り返って考えてみれば,自ずと関心がわかない原因もわかると思うのだが,行政が実施する事業は面白みが無く,どこでやっているのかもわからないし,自分にとってメリットがあるものでないと行かないのではないか。
 おそらく興味が無い,関心が無いという人は積極的でもなければ受身でもなく,「必要がない」と思っているのではないか。せめて受身の状態でも行政に目を向けさせることが大事なのだと思う。


<宗田座長>
 私も引っ越してきたばかりのときは土地感もないし,行政が何をどこでやっているのかわからなかった。新しく京都に住み始めた市民や,共働きをしながら子育てをしている方に対する配慮は必要だと思う。


<西嶋委員>
 アンケートの回収率も問題だが,一戸建ての世帯の回収率と共同住宅の世帯の回収率が開きすぎているように感じる。その点はアンケートの送付時に配慮できるのか。


<事務局>
 住民票で無作為抽出しているので,住民票には居住環境に関する情報は入っていないため,その点で分析することはできない。ただし年齢と性別,居住地,職業については聞いているので,年齢層や職業毎などの分析はできるようになっている。


<藤澤委員>
 やはり集合住宅に住んでいる方の方が市民参加に対する意識が低いのか。


<事務局>
 必ずしもそうではないと思う。集合住宅であっても組織がきっちり活動されているところもある。


<乾副座長>
 住居形態や居住年数,子どもの有無,家族構成といった説明指標を充実させないと,集まったアンケートを活かしきれないのではないか。

 


 
(2)自主勉強会の取組について

 

[説明要旨]
 大島委員から資料8に基づいて,自主勉強会の活動実績等の中間報告が行われた。

 

[意見交換]
<長谷川委員>

 自主勉強会では個々の持ち味を発揮して,市民参加,住民参加というテーマについて,もう少し深く掘り下げながら議論を行い,整理したうえでフォーラムに報告したいと思っている。


<宗田座長>
 自主勉強会は飛び入り参加可能な場なので,傍聴者の方も御参加いただければと思っている。終了の時間が過ぎているが,何か御意見はあるか。


<石原委員>
 アンケートに関する議論を聞いていると,京都まつりの議論と同じ印象を覚えた。
 十分な議論が行われず事業が実施されることが多く,根本的に見直さなければならないことがあるのではないかと感じた。


<宗田座長>
 市民参加推進フォーラムの開催回数が少ないという根本的な問題があって,個々の案件について議論し,意見を伺う機会が少なくなってしまっている。それを補完するために勉強会をしているが,その点については今後,事務局も含めて考えていかなければならない。
 なお,市民参加推進計画の見直しについては平成16年度の下半期から平成18年度の上半期までじっくり時間を掛けてやるつもりだ。
 また,市民参加手法開発研究会というものを立ち上げるのだが,電子会議室の運営委員会も十分に開催されていない状況なので,運営していくことは大変なことだとは思うが,皆さんの御協力をいただいて実行していきたい。


<川名委員>
 職業柄,私は人づくりということに携わっているのだが,まちづくりの中にも人がいるのが当たり前なのに,そこにいるはずの人々の顔が見えてこないという印象を前々から強く感じている。
 まちづくりにしてもひとづくりにしても,それぞれに偏るのではなく,その両者をミックスさせるようなものがあればいいと以前から思っている。


<宗田座長>
 幼稚園の先生や幼稚園のお子さんをお持ちの御父兄の方々は,まだまだ地域の人やまちづくりに携わる人の顔が見えていないという側面があるだろうし,行政の機構は見えるかもしれないが,行政職員の一人一人の顔は見えてこないといったことも考えられる。一人一人の個性に対応した市民参加の形を探るという発想も必要であろう。


<西嶋委員>
 すぐに顔が見えてくるような関係作りをするのはなかなか難しいし,組織の活動というものを知っていってもらうには月日がかかると思う。
 これから地道に同じ活動を繰り返していくことが一人でも多く参加を得ることにつながるのではないかと思う。気長に考えることも必要だろう。


<長谷川委員>
 第1期フォーラムの際にも議論したのだが,地域活動型の市民参加と行政の施策等に意見を述べ,参加するという形の市民参加がある。
 報告の中には地域でできる活動も書かれているが,行政への市民参加をどのように広めていくのかについて議論を絞ってはどうか。地域活動の話をし始めたら,また第1期の頃の議論に戻ってしまう。


<西嶋委員>
 市民と協働で何かをしていこう,その推進を図っていこうということがパートナーシップ推進室のときはわかりやすかった。プロジェクト推進室になってわかりにくくなったが,更に開発手法研究会を立ち上げるとなると混乱するのではないか。


<長谷川委員>
 計画の見直しをするというのなら京都市の考えている政策,事業の中に市民の活動の範囲を広げていくための手法を考えるという点に絞らなければ,地域活動の話を入れてしまうと,再度議論を蒸し返す結果になってしまう。


<宗田座長>
 長谷川委員の意見をまとめると,市民参加の形は地域の活動やNPO等,様々であるが,我々が当面フォーラムとしてやらないといけないことは「京都市の市民参加の推進に対する助言提言を行っていくこと」に焦点を絞り,その議論の中で地域の問題として返していけるものがあれば返していきながら,市と市民全体のパートナーシップのあり方ということを議論の中心にもってくるというテーマの絞り方が必要ではないかという話であった。市民参加手法の中でもパートナーシップ手法というものをもう少し追求しようということだ。


<長谷川委員>
 成功事例としては「市民美化総行動」があげられるであろう。


<乾副座長>
 見直しをするということであれば,まず現行の計画がどうだったのかという議論が必要であろう。評価にかなりの時間を使わないといけないと思う。まず,計画55項目を整理して検証して議論するという場を,フォーラムで設けてもらいたいというのがまず一点,二点目としては,このフォーラムが市民参加をどれくらい達成しえたかということも問われると思うので,フォーラム自体が働きかけて,多くの市民が意見交換できる市民参加の場を創出し,フォーラムで集約してはどうか。色々な考え方,立場の人を集めて,より多くの市民の意見を集める場としてワークショップをしてみてもよいのではないか。


<藤澤委員>
 アンケートを返してくれる程度の関心を持っている人を集めて意見を聞いたらどうか。今回は無理でもアンケートを二次利用できるようにしていければいいと思う。


<宗田座長>
 アンケートに関しては大変恐縮だがこれですすめさせていただくことに御了解をいただきたい。また,市民参加推進計画の見直しについては,今後,このスケジュールどおりで実施していくが,55項目の点検ということに関しては今日の御意見を参考にしながら良い形にしていき,開発手法研究会についても副座長,事務局との間で具体的な方策を決めていきたいと思う。自主勉強会についても引き続き行っていきたいと思う。

 

 

6 その他
<傍聴者の感想>

・市民公募委員の方には積極的に意見を述べてもらいたい。
・市民参加推進フォーラムなので,各委員が平等に自由闊達な意見交換がフォーラムに昇華していってもらいたいと感じた。

 

7 閉会
<宗田座長>
 それでは本日はこれで閉会とさせていただく。
 委員の皆さん,御協力ありがとうございました。

 

 

お問い合わせ先

総合企画局 政策推進室 市民参加推進担当
電話: 075-222-3178 ファックス: 075-213-0443

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