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京都市市民参加推進フォーラム第5回会議 摘録

ページ番号35264

2022年6月28日

 

日時:平成15年12月15日(月)午後3時~5時

 

場所:京都市市民活動総合センター ミーティングルーム

 

出席:京都市市民参加推進フォーラム委員12名(平井委員,不破委員,米丸委員は欠席) 傍聴者:3名

 

 

1 議題

 

(1)議題説明
○報告
(事務局から)
ア 市民参加ガイドラインの発行について
イ 電子会議室「みやこeコミュニティ」の試行実施について・・・資料1(ページ末に掲載)
ウ 市民活動総合センターについて
○議題
ア 今後の市民参加の方向性について
・・・資料2(ページ末に掲載)
・市民参加施策に対する市民の満足度
・平成16年度政策重点化方針
・今後の方向性について
イ 市民参加手法の開発研究について・
・・資料3(ページ末に掲載)

 

(2) 議論
ア事務局から報告
・市民参加ガイドライン
 9月に職員向けとして作成。実務に役立てている。
・京都市政出前トーク
 出前トークは,160のテーマからなっており,市民に具体のメニューを見せて選んでもらう。実施時のアンケートや事務局へのメールに意見をいただき,今後の見直しに活用していきたい。
 他都市では,テーマを決めずにフリーのものがある。サイズの違う市町村の話だが,市長が出前することもある。

 

西嶋委員
 まちづくりを継続的に進めていくため,定期的に会合を持っている集まりがあって,関係する企業,市,区が毎週集まるが,話してもらうテーマと聞きたいことが違う時がある。

 

浅野委員
 聞きっ放し,言いっ放しで終わらないよう,簡単なフォーマットを作って申し込み側が議事録をまとめては,またこれをインターネット発信してはどうか。市民が御礼として何かできれば。160のテーマで,聞きたいテーマと言いたいテーマがいろいろあると思う。テーマが明確な電子会議室の方が,話がしやすいかもしれない。

 

西島座長
 出前トークのデータを皆で共有していけるようになればいい。
 電子会議室のその後について,事務局から報告をお願いしたい。

 

事務局
 平成15年8月から試行実施をしてきているが,登録者数はまだまだ充分とは言えない。登録段階での手続,本名発言,発言の事前確認という三重のチェックをしている。これらは,会議室が無用な「荒らし」にあわないようにするためのものだが,試行実施期間中に,本名を公開しない会議室の運営も進めていく予定である。
 広報については,市民しんぶんに掲載するなど,PRに努めている。
 温暖化の会議室などは,テーマが幅広く発言しやすい雰囲気がある。これから本格実施する際,運営委員会の皆さんや参加者の皆さんに意見をいただいていきたい。

 

西島座長
 電子会議室についてはフォーラム委員も深く関わっていただいている。運営委員会の宗田委員長から一言お願いしたい。

 

宗田副座長
 閲覧していたが,それぞれのテーマが掘り下がらなかった。システムの限界かな,という気がしている。内容のあるしめくくりの発言をする人が限られている。電子会議室そのものをもうちょっと考えないと,これ以上盛んになっていかないかなあというのが率直な意見である。

 

西島座長
 テーマが,行儀が良すぎるのではないか。最初から賛成と反対の両方の意見が出てくることがわかっているようなテーマもある。

 

長谷川委員
 一部では専門家会議,一部ではその人の趣味の話になっている。世界の話をされても,京都市民は離れていく。話がすぼんでいくものばかりで,どう参加していいものか,と思っている。専門的に言わないと太刀打ちできない。市民参加的な電子会議室というのは,市のやっていることについてどう思うか,ということではないか。

 

宗田副座長
 先進的な,海外で仕入れたようなメニューや知識は市民にはうけない。その現場に役立つものでないとだめ。現場をどれだけ知っているかが大事。

 

長谷川委員
 例えば,区役所をテーマにした会議室についても,区はこういうところだ,という知識が進行役に求められるが,それがあればもう少し広がったのでは。

 

松本委員
 市民は成人のことか。学校の授業にもなりうるテーマだと思う。

 

小井委員
 傍観していた。委員でありながら忙しさにかまけていたが,面白くなかった。現場に行かなければいけないのだが,電子会議室はえらく現実から離れている。生活者には役に立たない。広く浅く,横のつながりが必要である。
 出前トークについては,案が来たのが今日,ということが残念である。条例の際には,勉強会を自主的に開催したりして,楽しかった。出前トークはかしこまったものになって距離を感じる。

 

宗田副座長
 電子会議室は,パソコンに夜一時間以上座れる人のコミュニティであったかもしれないが,市民にそれができるのか。
 出前トークもそう簡単にうまくはいかないだろう。
 行政も仕事を売り込むくらいでないと。出前トークコーディネーター,トレーナーのような,お手伝いする人が必要ではないか。言いっ放し,聞きっ放しではいけない。

 

土山委員
 電子会議室について,参加人数が少ない。発言がばらばらであっても一つ輝くのがあれば満足する。限界性はあると思う。
 人数と件数をアップさせるのが前提条件。細々やるにも人数が必要である。楽しいか,ためになるか,フィードバックがないとだめだと思う。

 

西島座長
 人数を増やすには,テーマの選び方と展開の仕方が大事なのではないか。

 

土山委員
 出前トークは,裏話が受けると思う。出前トークと電子会議室の連携ができていけばいいと思う。

 

西島座長
 出前に来てもらえる人は誰か。

 

事務局
 出前トークの出講については,課長級以上が出て行く,ということで整理している。

 

小井委員
 なぜ課長級以上でなければならないのか。市民が聞きたいのは現場に近いこと。現場の対応について聞きたいのに,残念である。

 

事務局
 課長補佐級でも,話ができる職員はいる。課長じゃなくてもいいのでは,という思いはあるが,まずこの制度として最初の一歩を踏み出したい,という思いから,まず課長級から対応,ということにした。ただ,課によって,細かいことを説明するには課長級でない技術職の職員のほうがいい,というケースもある。メインは課長級,必要に応じて補助職員も,ということである。
 16年度以降も実施していくに当たり,3月頃には庁内で検討会も開催し,制度を進化させていきたい。

 

宗田副座長
 京都市では,課長が非常に重要。課長が一番よく知っている,という現実がある。

 

西嶋委員
 本来,電子会議室,出前トークを進める際の,われわれフォーラム委員の役割は何なのか。新しいことをする時には,市民の皆さんの意見を聞いて進めよう,というものであるべき。せいぜい修正意見を聞いて,ではだめ。

 

西島座長
 報告にウエイトが置かれている。

 

西嶋委員
 テーマを提案してもらって,市民レベルで見ることが必要ではないか。
 関わった以上は我々も意識を持って,自分たちが集まって議論していくぐらいでないといけない。肩書きはもらっているが,そのような役割ができていない。感謝状をもらうくらいのことはやらせてもらおうと思う。

 

木村委員
 地域のまちづくりでは,行政と市民が対決する。市政の主役は市民であり,市職員は事務局員である。我々公募委員4名は市民の代表としてこのフォーラムに入っている。最近のダイナミックな市民社会の中で,我々も,市民に対して呼びかけ,市民意識を盛り立てないといけない。

 

西島座長
 今までの行政は壁が高く,ものが言えない,という印象があった。住民意識がつながってくると,市民意識になる。

 

宗田副座長
 60年代~70年代は,行政の固い壁を打ち破ろうとした。55歳以上の人で,行政は住民の敵,と決めつける人がいる。
 最近では行政を教え諭す人が増えてきた。「市民のための日本語」という本があり,話の仕方をどう身につけるかが議論になっている。

 

木村委員
 地域のまちづくりがNPOに転換,というのは難しい。地域のまちづくりはNPOにはなれない。

 

浅野委員
 出前トークについてだが,来ていただきたいと思っている。一ヶ月前までの申込みだが,人気テーマがバッティングしたらどうするのか。

 

事務局
 希望日を第一希望から第三希望まで書いてもらい,日程調整をさせてもらう。一つのテーマにつき,一ヶ月に5回までの出講を目途にしている。
 出前トークについて,確かにもっと早い段階でフォーラム委員の皆さんにご相談するべきだった。これからできるだけ早く相談したいが,意思形成過程の内容をどの段階でどこまでお示しするかが難しいということもある。

 

西嶋委員
 何か力になれれば,という気持ちがある。フォーラム委員が市民参加できていないと,一般市民の参加はできるのか?という気がする。

 

小井委員
 第三者的に,出前トーク実施の際にフォーラム委員とかが付き添って,などの方法も考えられるのではないか。

 

宇戸委員
 出前トークは160ものテーマがあるが,テーマを少なくして,市民から「もっとこういうのを」という声をもらえればいいのではないか。市も全部作ってしまうのではなく,力を抜いてやっていかれたらどうか。
 電子会議室のテーマにしても,ストップザ温暖化は敷居が高いなど,町内のおっちゃんおばちゃんが参加しようとは思えないものになっているのではないか。近いテーマに落とし込んではどうか。ごみの出し方でも,単なるモラルの問題だ,というのではなく,そこにこそコミュニティの問題があったりする。そういうことが本質的な部分だと思う。

 

西島座長
 あまり網羅的なテーマをあげなくても。次の段階で考えて欲しい。

 

事務局
 市としては,他の課のことを責任持ってしゃべれない,ということがあり,「課で一つぐらいのテーマ」をお願いして出てきた。制度の根幹としては,まず「市の仕組みを説明する」ということがあり,その後で,「質疑」が出てくる。

 

長谷川委員
 出前トークの問題は,社協や市政協力委員を飛び越えてやると「何をしているのか」と言われる。市政協力委員の知らない話が飛び越えてされると「自分たちは聞いていない」ということになる。やるのはいいが,そういう人への対応はどうするのか。こういう人に聞いてもらう必要があるのだが。

 

松本委員
 出前トークについて,やろうと思っていることはすばらしいことだが,すべてでやろうとすることに無理がある。説明に行きたいテーマとして,「看板トーク」を設定して,何度でも行く,という体制を整えてから,市民が「でもこっちを聞きたい」と思いを持つ,と言うようなことから進んでいくのではないか。150以上もテーマがある,誰が聞くんだろう,という感じで,選ぶところから悩んでしまう。

 

西島座長
 今日の議論は,「フォーラム」の名にふさわしいものとなっている。
 議題に戻り,事務局から市民活動総合センターの説明をしてもらうようお願いしたい。

 

事務局
 市民活動総合センターのこれまでの動きについて,簡単に説明する。センターでは,平成15年6月の開設以来,機関紙の発行や,様々な講座・事業などを実施している。スモールオフィスや印刷室なども市民や市民活動団体の方々に広く活用していただいている。今後も,より一層幅広い皆さんに利用していただけるように努めていく。

 

事務局
 併せて,市が実施した政策評価制度の中で,市民満足度調査を行ったことについて説明する。市民参加を推進するための施策のうち,「市民との対話による双方向性の確保」や「市民とともに政策を企画・実施・評価していくための情報の共有」,「市民が政策形成に参画できるしくみづくり」などにおいて,概して市民満足度が低めであるという結果が出た。市としては,今後とも,様々な市民参加の推進のための取組を進め,一層のPRに取り組むことにより,評価を高めていきたいと考えている。
 また,平成15年9月に,平成16年度京都市政策重点化方針を策定しており,その項目のひとつに「市民参加の推進による信頼の市政の構築」を掲げている。来年度においても積極的な取組を進めていきたい。
 今後の方向性としては,市民参加推進の基盤が整った現在,市民参加の第2ステージといえる段階にあり,地域コミュニティの活性化や,NPOなどの市民活動と,地縁的な活動とのマッチング・連携の強化などを進めていく必要があると考えている。
 最後に,市民参加推進計画にも記載しているが,今後,研究会を設置し,新たな市民参加手法の開発に取り組むこととしている。

 

西島座長
 市民参加に対する市民満足度は,そう簡単に上がらないだろう。短時間で達成とはいかない。長い目でやりましょう。もともとそういうもの。

 

木村委員
 埼玉県の志木市では,約6万7千人の人口に対し,200人の提案委員会(「志木市民委員会」)を設置している。部会に分かれて議論するが,レベルが高い。

 

土山委員
 これまでの議論の中で,西嶋委員に同感である。フォーラムで研究会を開催し,開発研究と同じように,フォーラムの機能,権限,役割分担も併せて考えていってはどうか。
 出前トークはなるほど難しいが,始められるところから始めていただいて,そこから理想の「出前」になるようブラッシュアップしていけばいい。フォーラムも意見を出していきたい。

 

小林委員
 今日のフォーラム会議は有意義であった。他の委員の方が話してくださって,私が話すことがなくなった。
 出前トークは,「現場」の中に入って現場の声を聞けるかが大事であり,出講者は担当の方がいいと思うが,局長や市長が現場を知らないのもおかしい。
 電子会議室は,テーマはやっぱりあまり幅広くしない方がいい。PRについては,市はお金がないと思うが,会議室のページデザイン変更の際に,知り合いにボランティアでやってもらえないか,と言ったら喜んでやってもらえた。京都のもちより,と言うが,意義がある,と思ってもらえるような,参加したくなるような仕方が必要であると思う。

 

川名委員
 市民参加は,楽しくなければやらない,と思う。市民は興味がわかなければ動かないだろう。

 電子会議室は,目先を変えてはどうか。
 出前トークは,普遍的なテーマをいくつか設定してはどうか。中学生・高校生にも利用できるような内容にしておけばいい。子供は,5~10年先には大人になるので,掘り起こししておけば楽になると思う。

 

西島座長
 今日は大変有意義な議論ができた。
 ありがとうございました。傍聴の方も最後まで熱心に聞いていただいて本当にありがとうございました。 

 

 

*資料

 

資料1・・・電子会議室「みやこeコミュニティ」の試行実施について

 

電子会議室「みやこeコミュニティ」試行実施状況について

 

 

1 会議室設置状況 (12/12現在)

 

  会議室名       設置期間   登録者数(人) 発言数(件)

 

電子会議室を考えよう   8/1~       44       100

 

ストップ ザ 温暖化    8/1~       31       109

 

もっと華やか京の商業   9/1~       21       38

 

水との共生を考えよう   10/17~      10       10

 

YOUTH‐VOICE     10/24~       8       23

 

これからの区役所を考える 8/1~ 9/27   19       56

 

 

2 会議室別の主な話題と検討課題

 

・電子会議室を考えよう(電子会議室の広報,本名公開)

 

・ストップ ザ 温暖化(太陽光発電,自転車の交通利用,駐車場と路面電車,COP9,生ごみの処理・利用,温暖化の具体的影響について)

 

・もっと華やか京都の商業(世界文化都市にふさわしい商業,日常の暮らしを支える商業に不満はない?,がんばれ京都の企業)

 

・水との共生を考えよう(雨水利用について)

 

・ YOUTH‐VOICE(若者の居場所について,参加登録と参加者数)

 

・これからの区役所を考える(土日祝の窓口業務,すぐやる課,各区役所のホームページ,窓口係員の対応,こんなサービスがあれば?制服とIDカード)

 

 

資料2・・・今後の市民参加の方向性について

 

今後の市民参加の方向性について


 

1 市民参加施策に対する市民の満足度

 

平成15年度 京都市市民満足度調査 
京都市の取組により,市民の皆様がどの程度満足と感じておられるか,また何を重要と感じておられるかについて把握し,その満足度や重要度が高い分野,低い分野について分析を行い,その結果を市の取組についての評価や今後の取組方向の検討に活用するために実施する調査。

 

 

2平成16年度政策重点化方針

 

政策重点化方針のひとつに掲げ,16年度においても積極的な取組を進める。

 

 

3 今後の方向性について

 

市民活動総合センターを6月23日に開館し,また市民参加推進条例を8月1日に施行することにより市民参加推進の基盤が整った現在,市民参加の第2ステージといえる段階にある。

 

具体的な取組の方向性の例
・地域コミュニティの活性化
・NPOなどの市民活動と,地縁的な活動とのマッチング・連携の強化

 

 

資料3・・・市民参加手法の開発研究について

 

市民参加手法の開発研究について

 

効果的な市民参加のあり方を研究するため,研究会を設置し,新たな市民参加手法の開発に取り組む(市民参加推進計画第3章1‐(4)5)
 

お問い合わせ先

総合企画局 政策推進室 市民参加推進担当
電話: 075-222-3178 ファックス: 075-213-0443

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