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第5回京都市電子会議室「みやこ℮コミュニティ」運営委員会 摘録

ページ番号35257

2021年5月13日

 

日  時 平成18年8月22日(火) 午後7時~9時

 

場  所 職員会館かもがわ 第1会議室

 

出席者 運営委員会委員 4名
アドバイザー   1名(谷口アドバイザーが欠席)

 

傍聴者  2名

 

1 会議次第

1 開会
2 委員長あいさつ
3 出席者紹介
4 議題
(1)「市民ひろば会議室」の試行実施について
ア これまでの取組(報告)
イ 開設テーマの選定と今後の取組について(協議)
(2)「市役所ひろば会議室」の実施状況について
(3)その他
5 閉会

[配布資料]   太字のものは、下のPDFファイルでご覧になれます。
資料1 配席図

資料2 京都市電子会議室「みやこeコミュニティ」運営委員会名簿
資料3 「市民ひろば会議室」の試行実施について
資料4 「市民ひろば会議室」開設希望テーマ(概要)
資料5 「市役所ひろば会議室」の実施状況について
参 考 京都市の電子会議室の取組について

第5回

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2 摘 録

 

1 開会

 

2 委員長あいさつ
<宗田委員長>
 電子会議室は本格実施されて約2年が経過し,本日もこれから議論を重ねるが,最初は鳴り物入りで始まったもののなかなか発展していかなかったというのが現状だ。途中からITの専門家である渡辺氏に委員として御参画いただき,昨今のインターネットを取り巻く社会状況等を知ることができるようになり,最近は徐々に改善され始めている。また,現在開設している渡辺氏が進行役を務める「インターネットを使ったコミュニケーションを考える~電子会議室ご意見箱~」は比較的うまくいっている状況だ。
 今後,「市役所ひろば会議室」に加え「市民ひろば会議室」を開設する予定である。これまで苦しみの多かった電子会議室の運営ではあるが,今回から新しい委員もお迎えしている。引き続き,御議論をお願いしたいと思う。

 

3 出席者紹介
<事務局>
 電子会議室運営委員会は,昨年まで単独の審議会として組織されていたのだが,「市民参加推進フォーラム」の部会として位置付けることを,フォーラムと当時の運営委員会で昨年度末に承認いただいた。よって,フォーラムからは宗田委員長をはじめ,4名の委員に御参画いただき,昨年まで運営委員として御活躍いただいた谷口委員と渡辺委員については,アドバイザーとして運営委員会に御参画いただくことになった。
<宗田委員長>
 少し補足をするが,「市民参加推進計画」の策定に尽力された「市民参加推進フォーラム」の前身である「市民参加推進懇話会」のメンバーであり,電子会議室の提唱者のお一人でもあった立命館大学の谷口先生と,ITの専門家である渡辺氏にアドバイザーとして引き続き運営委員会に御参画いただくこととなった。また,電子会議室は「市民参加推進計画」に掲げられた取組であることから,計画を推進する市民側の組織でもある「市民参加推進フォーラム」の部会において,今後は,審議することになった。それでは自己紹介をお願いした。

 

【各委員が自己紹介を行った。】

 

4 議題
(1)「市民ひろば会議室」の試行実施について
ア これまでの取組について

[説明要旨]
 資料3に基づいて,「市民ひろば会議室」のこれまでの取組状況を説明した。

 

[質疑応答]
<宗田委員長>

 資料3に「既に市民同士が意見交換を行える民間の掲示板が存在しており,「公費を投入して設置する必然性があるのか」といった指摘が庁内外であったため」とあるが,確かにこれまで費用対効果等も視野に入れながら様々な角度から検討を行ってきたが,運営委員会の立場としては,公費を投入して市民同士の意見交換の場を設けることを「もったいないことだ」という認識は持っていない。市民同士の意見交換の場を設ける必要性は市民参加推進計画にも掲げられている。その点は誤解のないようにしなければならない。
<林委員>
 これまでの実施状況についてだが,発言数や発言の多い時間帯など,参加者の発言の傾向のようなものは分析しているのか。
<事務局>

 総発言数は参考資料としてお付けしているとおりだ。16年度は284件,17年度は171件という状況だが,発言自体が少なく発言者も偏っているので,傾向を分析し,体系化するところまでは至っていない。ただ電子会議室は日中忙しい人のために設置しているということもあり,深夜に発言する人は多いように感じる。
<渡辺アドバイザー>
 現在参加している参加者は日中か晩に発言することが多いようだ。
<事務局>
 今年度から運営委員会において発言の事前確認を行うようになったので,比較的早く発言が掲載できるようになったが,なかなかチャットのような会話が成り立つような状況までにはなっていない。
<宗田委員長>
 発言数が100件に達している会議室もあるが,純粋にネット検索や市のホームページから参加してこられた方は少ないようで,実際は関係者の発言が多いようだ。電子会議室の成功事例と言われている藤沢市の電子会議室と比較すると,発言が少ないと言える。
<西村委員>
 やはりこのような実績の数値を見ると,うまくいっていないという印象は受けるが,どうしたらいいのかと問われれば,自分も掲示板等を運営した経験がないので答えが思い浮かばない。ただ,多くの参加者が来てくれるように改善を図っていければとは思う。
<宗田委員長>
 それでは,これまでの取組については以上としたい。続いて「開設テーマの選定と今後の取組について」の説明をお願いする。

  
イ 開設テーマの選定と今後の取組みについて
[説明要旨]

資料3,4に基づいて,「市民ひろば会議室」の開設テーマ案と今後の取組について説明した。

 

[質疑応答]
<宗田委員長>
 「市民ひろば会議室」の試行実施を行うことについては,昨年度の運営委員会で御了解いただいたことだが,この度,テーマ募集を行ったところ応募が一つあった。提案されたテーマは「市民活動なんでも相談室」というもので,テーマ開設の趣旨は「市民参加推進計画」の考え方と合致するものなので,問題なく開設できると思う。あともう一つ,環境関係のNPOからテーマ開設の希望が挙がっているようだが,そのテーマについては,まだ詳細を調整中ということだ。


 本日の運営委員会は「市民ひろば会議室」のテーマ選定と,電子会議室の活性化について御意見を伺うために開催しているのだが,今回応募のあったテーマの開設については,御了解いただくということで良いか。

 

【異議なし】


<宗田委員長>
 それでは事務局において開設に向けて作業を進めていただきたい。
 続いて,現在,「市役所ひろば会議室」において開設している「インターネットを使ったコミュニケーションを考える~電子会議室ご意見箱~」に寄せられた,参加者からの意見等を確認した後,「市民ひろば会議室」の進め方も含めて,電子会議室の活性化について御意見を伺いたいと思う。

 

(2)「市役所ひろば会議室」の実施状況について
[説明要旨]

 資料5に基づいて,「市役所ひろば会議室」のこれまでの取組状況を説明した。

 

[質疑応答]
<宗田委員長>
 進行役を務めておられる渡辺氏から御意見を伺いたい。
<渡辺アドバイザー>
 現在,進行役を務めさせていただいているが,実際にやる前とやった後では考え方も若干変わってきた。大きく変わった部分もあったが,「やっぱりな」と思うこともあった。一番大きく変わったことは,「意外と参加者の発言が多い」という印象を持ったことだ。なぜ今までの会議室では発言が少なかったのだろうかと考えたくらいだ。最初は大島委員にパネラーをお願いして話題提供を行っていこうと思っていたが,そうするまでもなく様々な参加者が書き込んでくれた。ただ一番難しいと感じるのは,人を招きいれることだ。私の会社の社員にも参加するように勧めたが,22人中4人しか参加してくれなかった。4人は発言もしてくれたが,他の人は興味が湧かなかった,面白くなさそうだから発言しなかった,もしくは堅そうだからやめておいた,という感想で,参加までには至らなかった。私のブログでも紹介したのだが,何人かはページを閲覧しブログに感想まで書き込んでくれたが参加してくれなかった。しかし,予想外に多くの人たちが閲覧してくれたので,参加させさせすれば意外と発言はしてもらえるのではないかという感想を持った。
もう一つは,参加者にとってプライマリーチェックは,非常に気になる問題だということだ。参加者の中でも嫌がっている人が多い。しかし私の運営するウェブサイトは全てチェックが入っている。チェックするのは当たり前だと思っているし,チェックをしていないサイトはすぐに荒れてしまう。スパムメールや広告,落書が書き込まれるか,参加者同士の喧嘩が起こって大体駄目になってしまう。ところが参加者はそうは思っていない。それはもしかすると,多くのサイトが陰ながら発言をチェックしているということに気付いていないというだけなのかもしれない。大手の掲示板は専門業者に委託して,サイトの監視をさせている。1人で3人に成りすましていた人がいたが,3日で発見されて追放されてしまったらしい。また,不適切な画像などをアップしてもすぐ削除されてしまう。ほとんどの掲示板やコミュニティはチェックが入っている。ところが電子会議室の参加者は,認識の違いからかプライマリーチェックを嫌う人が極めて多かった。その点が気になった。どうやら参加者の中には運営ルール等をあまり御存知でない方もいるようで,電子会議室は市役所が直接運営していると思っていて,市民公募委員等が参加している運営委員会が運営を行っているという認識が欠如している方もいるようだ。プライマリーチェックを「お上の検閲」と捉えて批判している。私はこのような問題が発生する原因として,インターフェイスの問題があると思う。インターフェイス的に会議室の趣旨や運営ルールが見つけにくく説明しにくいことが誤解を生んでいるようだ。そのためにもインターンフェイスの変更は一番重要課題だと思う。
<宗田委員長>
 現在,23名が参加しているが,我々からの紹介以外で参加してきている方はどれくらいいるのだろうか。
<事務局>
 試行実施の際に参加していただいた方も含めて,現在登録していただいている参加者全員に案内メールを送って周知を行った。一般の参加者の方も多くおられると思う。
<宗田委員長>
 実際発言をしている方で,私が存じ上げていない方が2,3名しか見あたらなかったのだが。
<事務局>
 発言はされていないが参加登録をしていただいた方もいる。
<宗田委員長>
 プライマリーチェックを行うことに対して抵抗を覚える人がいることは致し方ないことではあるが,参加していただいている方に誤解を生じないような工夫が必要だ。
しかし,全員の方に御理解をいただくことは至難の業で,プライマリーチェックについても,今年度からかなり改善を行ってきた。現状はそんなに厳しいチェックをしているわけではないと思うが。
<事務局>
 運営ルールに抵触していなければ基本的には発言を掲載することになる。これまで投稿された発言の中には市役所に対する厳しい御意見もあったが,差別発言や特定個人を攻撃しているわけではないので掲載している。これまで運営委員会にお諮りするような事案も発生していない。
<宗田委員長>
 削除した例としてどのようなものがあるのか。
<事務局>
 発言を削除した案件は過去に数件あるが,コンピューターソフトに関する宣伝が投稿されたという案件と,誤って発言者自身の電話番号を載せてしまったという案件があったくらいで,両方とも投稿者に了解を得たうえで削除している。
<宗田委員長>
 プライマリーチェックの件についてはこれ以上議論しても仕方ないと思うが。
<渡辺アドバイザー>
 ただ,この議論は常に蒸し返えされると思うので,そのときに回答する答えを用意しておいた方がいいような気がする。京都府には自治体サイトとしては非常に貴重な例があって,それは宮津市の掲示板なのだが,日本一荒れているということで全国的に有名になっている。宮津市の会議室はプライマリーチェックがなく,なおかつ放置していたので,「2ちゃんねる」よりもひどい状態になってしまっている。そのような状態になってしまうと議論も意見交換も成立しなくなってしまう。せっかく市役所に意見交換の場が設けられていても,サイトが荒れた状態では参加する人がいなくなってしまう。そのような最悪の事例を見てみていると,プライマリーチェックは必然ではないかと思う。
<宗田委員長>
 プライマリーチェックについては運営委員会でも毎回議論されているが,今回はこの辺で留めておく。他に御意見はないか。
<西村委員>
 私は広告の製作会社に勤務しているので,ページのレイアウトが気になってしまう。市役所のホームページの電子会議室の入り口は,画面を一度下へスクロールしないと入り口が見つからないのでわかりにくい。市役所のページを開いたときに,すぐに目に入る位置にするだけでも違うのではないか。
<事務局>
 当初はもう少し上の方に掲載していたのだが,他の情報との兼ね合いで現在の位置に納まっている。
<宗田委員長>
 資料5に様々な意見がまとめられているが,特に重要で委員の皆さんに意見を伺う必要があると思われる課題はどれか。
<渡辺アドバイザー>
 プロフィールを閲覧できる場所を作るべきかどうか,誰かを招待する機能を設けるべきかどうか,後は「書込み練習用会議室」のように意見交換の中で提案されたテーマが,今後も新設できるのかどうか,大体その三点くらいだと思う。
<宗田委員長>
 議論さえ集まれば,新たな会議室を新設することは可能なのか。
<事務局>
 例えば,市役所に対して意見を述べることを目的としたテーマだと,「市役所ひろば会議室」で実施することになるので,そのテーマを所管する所属との調整が必要になる。そうではなく,市民同士で意見交換がしたいということであれば,今年度から「市民ひろば会議室」を設けたので,そこで意見交換を行うことは可能だと思う。
<宗田委員長>
 参加者の意見の中で「ミクシィはメニュー豊富なレストラン,メニューにないものも注文できる。しかし京都市の電子会議室は一品しかおいていない頑固親父の定食屋のようだ」という意見があったが,予算を増やし人材を投入しない限りメニュー豊富なレストランにはならない。ボランティアの協力を得るなどの方法以外でメニューを増やすことはできないのか。
<事務局>
 先ほどの議論にあったように,参加者から次々に話題提供があるのであれば,「市民ひろば会議室」のメニューが増えていくということは考えられるが,母体となる参加者が増えないと話題もそんなに増えないと思うので,参加者を増やすことも課題になる。
<渡辺アドバイザー>
 参加者からは京都の観光について色々教えてくれるテーマが欲しいという声が複数上がっているが,昨年度に観光に関するテーマを立ち上げたが一番発言が少なかった。難しいところだと思う。ただ昨年立ち上げた観光に関するテーマは,私も発言できないくらい内容が堅かった。参加者は「銀閣寺の界隈でおいしい店を知りませんか」といった軽いことを聞きたかったのだと思う。ところが実際は,「観光客数の統計は合っているのか」といった話に終始してしまったので参加者が寄り付かなかった。もう少し軽い話題ならば開設する意味はあるのではないかと思う。
 観光について調べてみると,観光客が最初に調べるのは自治体のサイトだそうだ。京都市観光協会のサイトを見るよりも京都市役所のサイトを見るらしい。そう考えると,電子会議室の中に観光に関する質問ができて,誰かが答えてくれるような場があってもいいのではと思う。参加者が求めていて運営側もその必要性を認められるものであればテーマとして追加できるような道筋を,もう少し明確な形で示せればいいのではないかと思う。
<宗田委員長>
 仮に観光関係の「市民ひろば会議室」を開設したとして,質問は集まるだろうが,そこに出された質問に答える声がくるものなのか。
<事務局>
 京都市のコールセンターに寄せられるオペレーターが答えられない質問の中で,一番多いのが「おいしいお店を教えてください」という質問らしい。市が特定のお店の紹介をすることは無理なので,あくまで参加者に答えてもらうことになるのだが,的確で良い回答を返すサイトでないと盛り上がらないだろう。そこまでの信用を築けるかどうかは難しい問題だ。
<宗田委員長>
 百科事典サイトとして有名なウィキペディアにはどれくらいの人が参加しているのだろうか。
<渡辺アドバイザー>
 検索すると大抵3番目くらいにウィキペディアが掲載されているので,閲覧している人は相当いると思うが,実際に書込みに参加している人は一万人程度ではないかと思う。
<宗田委員長>
 ということは,一万人くらいが参加するとウィキペディアほどの信頼を得るサイトになるということか。ウィキペディアの場合は言葉の意味を追求しようとする方向性が見られるが,美味しいレストランを追求することに関してはいつまでも意見が収束しないのではないか。
<渡辺アドバイザー>
 ルールを明確化しないと難しい。今回あえて観光のテーマを設けてはどうかと提案したのは,観光の話題は参加者にとって一番取っ付きやすく,参加者を取り込むという点では有効ではないかと思ったからだ。ただ逆に観光に関するテーマを盛り上げるのが難しいのであれば本末転倒になる。その点では難しいところではある。
<宗田委員長>
 少し検討してみてはどうか。今ここで結論を出す必要はないので持ち帰って検討してもらえないか。
<事務局>
 寄せられた質問に的確に答えてくれる人をどれだけ確保できるかという課題はある。
<渡辺アドバイザー>
 その点も進行役の腕にかかってくるだろう。観光関係のサイトで失敗しているところは,もともと進行役がいなかったか,うまく運営できなかったかどちらかだ。その課題をクリアできれば何とかなるのではないかと思う。ちなみにミクシィの「そうだ京都へ行こう」というコミュニティは4万9千人ほど参加していて,以前に運営委員会で紹介したときから倍増している。そこでは一日に複数のトピックスが立っていて,すぐに誰かが回答を返している。
<宗田委員長>
 観光に関するテーマについては一度検討してみたい。ミクシィで既にあるものを「市民ひろば会議室」で実施する意味があるのかという点はあるが。
<事務局>
 まず実施に当たってどのような問題が出てくるのかを,一度整理してみたいと思う。
<渡辺アドバイザー>
 実際に「おいしいお店を教えて欲しい」と質問されると答えづらいと思う。そういうときのベストな回答方法は,たくさんのお店の情報が載っているデータベースを紹介して,「こちらで探してみては」と誘導するやり方だ。特定の企業の広告や商品の紹介をしないように運営していくのであれば,そのようなやり方もある。場合によっては観光協会のサイトを紹介してもいい。そうすればテーマとして設けることも可能になってくるのではないか。
<宗田委員長>
  「市民ひろば会議室」の方で「私の好きなお店がここにあります」と発言した場合は不規則発言に当たるのか。
<事務局>
 そのコメントが「是非みなさんそこにお越しください」といった内容になっているのであれば抵触するだろう。単純に判断するのではなく,個別に内容を確認したうえで最終的には運営委員の皆さんの御意見を伺うことになると思う。
<宗田委員長>
 先ほどのプライマリーチェックの話題にも関係するが,「市民ひろば会議室」での発言は,露骨な宣伝や誹謗中傷でない限り,発言を差し止めることにはならないのではないか。
<事務局>
 公的なサイトで店の宣伝をすることに対して,どのような批判が出るかということに関しては予測できていない部分もある。
<宗田委員長>
 あくまで試行実施ということで実施してみてはどうか。批判が出てくれば速やかに閉鎖すればいいと思う。
<事務局>
  「市民ひろば会議室」のテーマ募集を行うに当たっても,禁止事項を設けている。その中に「特定の企業のPRを行う情報」というものが挙げられているので,その点をどのように解釈するかによる。お店の宣伝をすることが観光振興という大きな公益につながるという形にもっていかなければならない。
<宗田委員長>
 観光振興というものは特定の企業の振興ではない。もっと言うならば観光産業の振興でもない。観光文化など様々な観光の分野が振興する中で,結果として観光産業に好影響を及ぼすかもしれないが,観光振興というものは「市民生活の改善」という大きな公共政策でもある。よって観光ということをテーマに挙げることは公益に叶っていると思う。そのことと特定の企業のPRは別であって,PRというものは特定の企業が特定の企業の利益を上げるために実施する行為だ。私が仮にお店の紹介をしても,私の利益にはならない。
<事務局>
 観光に関するテーマについては,「市民ひろば会議室」で実施するパターンと「市役所ひろば会議室」で実施するパターンの二つが想定できるが,いずれにしても観光政策を担当している所属には相談しなければならない。昨年度に開設された観光のテーマも,今議論に出ているような話題に持ち込めなかったことが低調に終わった要因だと思う。
<宗田委員長>
 昨年度のテーマは「新京都市観光振興計画」の策定に向けた会議室だったのではないのか。
<事務局>
 そのような話題も展開して市民ニーズや観光客ニーズを把握することも必要だったのではないかと思う。
<渡辺アドバイザー>
 電子会議室をPRするうえで,観光は効果的なツールだと考えている。観光のテーマが盛り上がれば観光関係の業者は必ず覗きにくるようになるので,アクセス数は必ず伸びると思う。そして私と同じように考えている人が,同じようなことを「電子会議室ご意見箱」に書き込んでいることでもわかる。
 もう一つ重要なことは,電子会議室に書き込んだことが,どれくらい実際の施策等に反映されるのかということが,今後,参加者を増やしていくうえでのバロメーターになってくると思う。その点では,今回,参加者からの要望で「書込み練習用会議室」ができたということはプラスになっていると思う。そのようなプラスイメージが生まれているときに,観光のテーマを設けるというプラス要素を追加することは,相乗効果を生むことになるのではないか。これは先ほど述べた三つの課題点のすべてに絡んでくる課題だと思う。
<宗田委員長>
 それでは,「市民ひろば会議室」において観光をテーマとした会議室が設置できるか否かについては,一度,検討してもらいたい。
 次に,プロフィールを閲覧できる機能について御意見を伺いたい。
<事務局>
 プロフィールの掲載に関しては過去の経過がある。システム開発時のことだが,名前かニックネームをクリックするとプロフィールを見ることのできるシステムを導入する予定だったそうだ。しかし,個人情報保護や匿名性を重視する観点から,現行はプロフィールを閲覧できないようになっている。システム自体はプロフィールを見られるように作られているはずなので,今後,その機能を復活させることができるかどうかを開発側に確認してみる。ただし,プロフィール欄が面白みのないものだと復活させても利用されないかもしれないので,その点については御意見をいただきたい。
<渡辺アドバイザー>
 簡単なプロフィールを見られるようにすればいいと思う。アイコンまでは必要ないと思う。
<宗田委員長>
 プロフィールは希望する人だけ公開するようにしてはどうか。
<渡辺アドバイザー>
 それは選択できたほうが良いと思う。プロフィールを見られるようにすると,例えば誹謗中傷を書き込むような人が現れたときでも,プロフィールをきっちりと書いているかどうかで,投稿者の人となりが見えてしまうことになり,自浄作用が生まれることが期待できる。
<宗田委員長>
 プロフィール機能の導入については,一度事務局で検討していただきたい。プロフィールを隠したい人は隠せるようにして,匿名性は確保するように工夫してもらいたい。
<事務局>
 プロフィールは,名前のところをクリックすると閲覧できるようにする,といったイメージか。
<渡辺アドバイザー>
 そうだ。もしくは「書込み練習用会議室」のように,プロフィールを書き込めるページを用意して,そこを見れば閲覧できるようにしても良いと思う。プロフィールさえ分かればどんなものでもいいと思うが,私も進行役をしていて感じるのだが,書き込みをしてくれた人が,どんな人だったか忘れてしまうことがある。その人のプロフィールがわかっていたら,その人にあった回答を返すことができるようになる。今のインターフェイスだと,一々,自己紹介を書き込んでくれているコメント欄を見に行って確かめなければならない。
<宗田委員長>
 プロフィールの件は一度検討してもらいたい。それでは「友人紹介機能」について御意見を伺いたい。
<事務局>
 「友人紹介機能」はおそらくミクシィに搭載されている機能をイメージして話題になったのだと思うが,ミクシィは,既に参加している人から紹介メールをもらわなければ参加できないシステムになっている。「私からあなたへ」という形態をとるため,招待された人は,一度はサイトを覗いてみようという気になる。仮にそのような制度を導入するとなれば,電子会議室の参加登録の方法そのものを変更することも視野に入れなければならないので,ミクシィの手法をそのまま導入するのは難しいことだが,招待される形態を作り出すことは効果的だと思う。例えば,実際に人が集まるイベントに参加した方に電子会議室のアドレスを配って,「今日の話題は引き続き電子会議室で議論できます」といった形式を作り出すなど,招待して電子会議室に引き込む工夫があってもいいと思う。
<渡辺アドバイザー>
 確かに現状のシステムでは難しいと思う。実際のイベントでアドレスを配布したとしても興味のある人しか参加してもらえないだろう。「友人紹介機能」はミクシィなどのSNSにとってはとても重要な機能で,ミクシィそのものの参加を促す機能でもあるのだが,それよりも広く活用されているのが自分の作ったコミュニティに招待する機能だ。ボタン一つで友人に招待メールを送れる機能で,電子会議室でも「新しいテーマが開設されましたので参加してください」といったメールを簡単に送れるようになれば面白いと思う。ただ,ミクシィでもその機能を利用してスパムメールやDMを送る人が出てくることを懸念していて,対策としていっぺんに5人以上にはメールを送れないように制限をつけている。ただ速やかな対応は難しいとは思うので,緊急の課題だとは思っていない。
<宗田委員長>
 他に「市役所ひろば会議室」の実施状況について御意見のある方はいるか。
<渡辺アドバイザー>
 今日は,私の会社から若い社員とインターンシップ生が傍聴に来てくれている。先ほど話をしていたら,電子掲示板というもの自体を知らなかったので驚いた。最近の若い世代はブログやSNSを利用しているので,掲示板というコミュニティへの参加の仕方をあまり知らないようだ。その点について意見を聞いてみたいのだが。
<傍聴者>
 昨日初めて電子会議室を閲覧したのだが,掲示板の使い方や投稿の仕方が良くわかっていなかった。私はミクシィもブログもやっていたので,人並みにはネットに関する知識を持っていると思うのが,私の知人も同じように掲示板の存在を知らないのではないかと思う。先ほど観光に関する話題が出ていたが,私たちの世代は観光に行く際に,まずネットで調べてからガイド本や雑誌を購入したりするので,電子会議室にも観光をテーマとした掲示板があれば便利だと思った。
<傍聴者>
 ある鉄道会社のホームページに関する話題が新聞の記事になっていた。最初は掲示板に担当者が書込みをしていたのだが,沿線の情報を提供するようになってから人気が出てきたらしい。登録者は60名くらいで一日平均して3件くらいの発言があるとのことだ。その例からもわかるように,観光というテーマをいいのではないかと思う。そのページはブログではなく会議室の形をとっており,プライマリーチェックは行っていないようだ。その代わりに参加登録時に審査があって,審査に通った人だけが書込みをできるそうだ。
<林委員>
 電子会議室は電子媒体を使った一つの市民参加の手法であり,自分が投稿した意見に対し,他の市民がどのように考えているのかを知る機会にもなるものだ。観光などのテーマを設けてアクセス数を増やしていくこともいいとは思うのだが,そのこととは別の次元として,議論の反映方法などについても,もう一度考えていかなければならないと思う。例えば市に対して意見や質問を投げかけたとき,庁内で調整して回答を返すというのが一般的だと思うが,誰がどのように話し合って意思決定したのかがわからないし,意見が取り入れられない場合も,誰がどのように話し合って駄目だったのかを聞きたいと思う。一人一人の市民の意見を真摯に受け止めるということが重要だが,実際に面と向かって話し合うことは難しいので,その点が電子媒体の利点なのではないかと思う。これからも市民の交流の場と市政参加の場という二本柱を意識しながら運営に参加できればと思っている。
<宗田委員長>
 市民意見をきっちりと反映するということについては,「市民参加推進フォーラム」においても取り組み続けている。常に真摯な態度で市民と接するということはもっともなことだが,市民意見をいいかげんに扱うなどということは,あまり心配しなくてもいいのではないか。
<事務局>
 京都市では「京都市政出前トーク」を実施しているが,その取組は,市民の方に施策や事業の説明をして理解を深めていただくためだけに実施しているのではなく,職員のプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力の向上を図るという狙いもある。電子会議室もそのような実践の場だと思うので,事務局としても職員からの発言については注視していきたい。電子会議室の中でいただいた意見がどのように反映されていくのか,また,なぜ反映されないのかについては,きっちりと説明をしていかねばならないと思っている。
 現在開設している「電子会議室ご意見箱」において出されている意見には,運営上の問題,インターフェイスの問題など様々なものが含まれているが,きっちりと整理をして,その反映結果や取扱いについて示していきたいと思う。
<林委員>
 観光など,関心の高いテーマに参加してくれた市民が,「市役所ひろば会議室」にも参加してもらえればいいのではないかと思っている。
<事務局>
 あくまで「市役所ひろば会議室」と「市民ひろば会議室」の両方があっての電子会議室なので,両方に力を注ぐ必要がある。我々も注意して運営にあたりたい。
<宗田委員長>
  「市役所ひろば会議室」の方は,庁内でテーマ募集を行ってもなかなか協力してもらえないのが現状だ。
<事務局>
 引き続き,粘り強く協力を呼びかけていきたいと思う。
<宗田委員長>
 「なぜ意見が反映されないのか」ということは良く聞く話だが,これだけ社会が複雑になってくると,反映してもらえる意見を述べるということは非常に難しくなってくる。人が誰かに意見を言うときは,ある程度人間関係が築かれていなければ信用を持って聞いてもらえない。しかし行政に対しては,思いつきのような意見でも,「市民の意見は聞くべきだ」という変な先入観や誤解がある。大半の市民が同意するような意見ならば,行政は自ずから動くはずだ。その辺りに対する理解を進めていかないと市民参加は難しくなる。
<大島委員>
 先日,あるアンケート調査が送られてきたのだが,「顔の見える関係が大切だ」という趣旨で依頼者の顔写真が同封されていた。私はその心意気に惹かれてアンケートに協力しようという気になった。ネットコミュニティにおいても「自分はこんな人間だ」ということをビジュアルで理解してもらう工夫があってもいいのではないかと思う。
<渡辺アドバイザー>
 ブログにはプロフィールという欄が付いていて,そこには顔写真やイラストなどを載せることができるのだが,女性は動物やキャラクターが多く,男性は自分の顔を載せていることが多いようだ。
<大島委員>
 それは自分の写真でなくてもいいものなのか。
<渡辺アドバイザー>
 そのようなシステムがあるといいとは思うのだが,電子会議室でそれを行うのは少し危険だと思う。既存のブログでも,ほとんどの人が著作権や肖像権を無視して写真等を掲載している。掲載される写真も不適切なものが含まれてくるようになると思う。
<大島委員>
 進行役だけでも顔写真を掲載できるようにすればどうか。
<宗田委員長>
 それはいいかもしれない。
<事務局>
 まずは進行役の方の顔写真を掲載できるかどうかを検討してみたい。
<渡辺アドバイザー>
 そのことに関連するのだが,進行役に関する情報と運営ルールは,常に表示されている必要がある情報だと思う。特に運営ルールについて誤解が多いように感じる。
<事務局>
 プライマリーチェックに関しては,参加者の方に今まで削除された事例がほとんどないということを紹介してもいいのではないかと思っている。
<渡辺アドバイザー>
 ルールをきっちり読んでもらえれば,ほとんどの発言が掲載されるのだということを理解してもらえるのではないか。
<宗田委員長>
 他に意見がなければ,本日の運営委員会を終了したいと思う。それでは,事務局にお返しする。
<事務局>
 電子会議室が本格実施から約2年が経過したことを受けて,現在「電子会議室ご意見箱」の中で参加者の皆さんから御意見を伺っているのだが,貴重な意見がたくさん寄せられており,それらの意見をきっちりと反映させていかなければ電子会議室の発展はないと思っている。市民参加という取組は平成8年頃から始まったのだが,平成13年に「市民参加推進計画」を策定して以来,市職員の意識や仕事の進め方も大きく変わってきている。しかし,まだまだ市民参加は市民の実感の伴ったものにはなっていないのも事実だ。その点を踏まえて,電子会議室においていただいた意見についても,できる限り実際の施策や事業に反映させていきたいと思っている。本日はありがとうございました。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局総合政策室市民協働・公民連携担当

電話:075-222-3178

ファックス:075-212-2902

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