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国際交流・協力部会第4回会議議事録

ページ番号31329

2008年2月7日

1 日時  平成19年12月10日(月曜日)午前10時~12時

2 場所  ザ・パレスサイドホテル 2階会議室「モデラート」

3 出席者

   座長   横山 俊夫 (京都大学副学長)

   委員   アンドレアス・シーコーファー(京都ドイツ文化センター所長)

           太田 佐知子(元中京中学校長(京都市特別社会教育指導員))

         唐津 ふき子(市民公募委員)

         斎木 宣隆 ((独)国際交流基金京都支部長)

           齋藤 茂  (京都商工会議所サービス産業部会長)

        髙木 壽一 (財団法人京都市国際交流協会専務理事)

        中島 康雄 (京都市総務局長)

   事務局 京都市総務局国際化推進室

 

4 議事

(1)開会

 

(2)審議(○顧問・委員 ●事務局)

 部会の素案の作成について

○ 今日でこの部会としては,最終会です。事務局から素案が配布されております。まだ文章も十分に練ったものではなく,むしろ箇条書きですけれども,ぜひ忌憚のないご意見を出していただいて,これをより良いものにしていきたいと思います。基本的には,これは市の中のいろんな部局からここまでならいいだろう,これなら大丈夫ということが揃ってきたということです。しかし,このように部局横断的に出てきたということは,中島局長はじめ,皆さんにご尽力いただいたと思います。これ自体は画期的なことなのですが,この委員会としてはこれでは手緩いと,もう一息というところがあればお願いします。まず資料の1,2,3につきまして概略を説明していただきます。

 

<第1章 策定の趣旨/第2章 国際化の基本的な考え方と目標>

● (資料1・2―素案冒頭から第2章までの説明)

○ ありがとうございました。今,ご説明いただいた部分が,背景と国際化の基本的な考え方,そして目標,いわば総論に当たる部分です。では,どういうことにするのかという具体的なものは次の第3章以下になりますが,ここで一区切りをつけまして,意見の交換をしたいと思います。お気づきの点,第1章からこの点をもっと強調してとか抜けているとかいった点がありましたらお願いします。「2国際化を巡る情勢」の「(3)自治体活動の重要性の増大」ということは,うすうす皆さん感じているところです。国の外交としての位置付けが変わってきていることは具体的に書いていますが,本当に自治体の存在は強くなってきたのか,かつ国というよりも自治体への希望が膨らんでいるのかについて,こういう書き方でよろしいでしょうか。京都の人は「草の根」とはあまり言いたくないのではないかとも思いますが。

○ 今,お話がありましたように,こういう経過があるから,あるいは変わってきているからこうしなければならないというような論調になっていると思います。共生部会のほうでも言いましたが,もう少し市民にとって国際化したまち,あるいは世界文化自由都市を目指すようなまちになることが,市民にとってすごく楽しいし豊かに暮らせる,そして京都を誇りに思える,市民が楽しめるまちになるんだ,だからそうしていこうというようなことをビジョンの側面で主張をして頂けたらと思います。「草の根」というのは最後まで付き合わなければいけないのか,という感じにしか受け取れないと思います。

○ ありがとうございます。たしかに今は,事務局のほうで主として素案を作っていただいている経緯もありまして,どうしても趨勢と現状とそれについての対応として文脈がまとまりがちですけれども,委員から大変重要な点をご指摘いただいたと思います。どこに入れていったらいいでしょうか。今の指摘は,全体に響くことだと思います。

○ あちらの部会でも同じことを言っていますので,両部会で後に突き合わす形になると思います。

○ この「草の根」というのが,では具体的にどういうことを指すのか,私は今これを読んだだけではピンとこなかったのですが,自分が国際協力に関わっている時の草の根というのは,小学校などに対して細かい事も行っていました。そのように活動しているNGOの方は京都にたくさんいると思いますが,その方々がどういう活動をしているのかをまとめている何か仕組みがあるのかということを,私も一度調べたことがあるのですが,ネットで検索してもバラバラとでてくるだけであまりわかりませんでした。ですので,この「草の根」というのは,一体何を指しているのだろうかとちょっと疑問に思っていました。

○ 言われていたように,システムがなされてないような様々な活動もあれば,この場合は,外務省が見て地方がやっているのは「草の根」だという感じがあります。

○ そういう高いところから見ている「草の根」のような感じがします。

○ 京都は小学校をつくる時から,初めて全部自発的に行ってきているまちで,あまり外から貼られるラベルよりも,委員ご指摘のように,やはりこれはいいことだということで進んできているわけです。ですから,少なくともこれまでの取組を総括の時にも,そういう歴史的な側面から,京都は自発的にやってきていると述べた方が良い。ただ,それはむしろこのまちの市民感覚で,閉鎖的だとかいらないラベルは貼られがちですけれども,もともとオープンマインドな文化が日本にあるということを謳ったほうがいいかもしれません。それで,この京都の文化そのものが成り立っていく。伝統工芸の図柄をひとつとってみても,これは中で湧いてきたものではなくて,外と付き合ってきたうちにできたものですから。

○ 非常によく整理されたすばらしい素案だと思いますが,先ほど委員が言われたように,市民にとって身近な国際交流というのは大事な視点だと思います。そのために京都は独自にイニシアティブを取ってきて取り組まれた姉妹都市交流や市民交流など,特に成果のあった事例をワンセンテンス具体的にどこかに入れたらいいと思います。特に京都が全国に先駆けてかなり先駆的で斬新な成果を上げてきた事例はいくつかあると思います。例えば,マンガミュージアムですとか京都芸術センター。これは小学校の跡地をうまく利用して新しい文化の新拠点を設けました。これは全国でも稀な事例だと思います。

○ 小学校をまちの人間が全部つくってできていっています。

○ そういったものを足掛かりにして,市民が集う場として,これからの国際交流を新たに発展させていきたいという具体的な事例に即してここに盛り込むとさらに膨らみがでて,鮮明にメッセージが伝わるのではないかという気がします。

○ ありがとうございます。ですから,小学校というひとつの開かれた空間を使って,それをさらに国際的に開こうとしているというような流れを書いてもいいと思います。世界の歴史都市が持っている,人類にとっての価値を再認識しようという歴史都市会議をスタートしたのも京都ですから,そんなことを入れてもいいかもしれません。ここ近年ですが,河川を綺麗にするということで,今たくさんの集団がやっていますけれども,それもここ20年ぐらいの大きな流れであり,大都市の河川の美化を住民が主体にやっているということで各国から見にきているようですけれども,そんなことも入れてもいいかもしれません。

○ まさに河川を市民レベルで綺麗にするというのは,実は今年,商工会議所の創造者大賞で大賞にはなりませんでしたが表彰をしました。大賞は祇園町の南地区の開発,花見小路から南の景観についてでした。電線を地中化したり,舗装を石畳にしたり結構大変だったようです。文化面では,京都市交響楽団の50周年の取組でした。今年から国際交流委員長から京都ブランド推進委員長になりましたので,来年も創造者大賞をやろうと考えています。そういう取組を,プライズを設けて表彰していこう,意識レベルを高めていこうとしています。この中で気になったことは,訪れた人にも良い,住む人にも良いというのは,なかなか贅沢な話で,やはりフィレンツェに行ってもどこに行っても,住んでいる人はちょっと我慢をしています。ですので,来られる人に対して良くしようと思えば,住んでいる人は少し我慢をすることになると思います。今回,景観の問題も高さ制限ということで15mになりましたが,我々のオフィスでいいますと,マンションであれば5階建ちますが,4階しか建ちませんので大変困っています。今,建て替えようとすると7階建っているものは4階しか建ちません。そうするともう全然建て替えることができない。そういうことで我慢しつつも,やはり京都のためですし,よく遣われる言葉で言えば,50年後,100年後の長期ビジョンでいうとプラスに働くのではないかということで,市民は我慢しているということになります。みんながいいというわけではなくて,そういうところも少し文章として加えて欲しいと思います。

○ 趣旨としては,京都は長期でのプラスで書くとすれば,やはり熟成みたいなものが必要ということでしょうか。

○ 「画一化の現象が進展している。」と書いてありますし,これを防ぐためにもやはり町家を残すであるとか,高さ制限をきっちりやるとかが必要になると思います。そういうところで,京都は我慢しながらでも受け入れをやろう,やっているというところを,取組として入れて欲しいと思いました。

○ 「2国際化を巡る情勢」というところは,客観的に完結していて,すぐ後に「京都は」「京都は」とでてくるので,文章をちょっと工夫して後につなげやすいようにしてもいいと思います。

○ 商工会議所としては,建築業界からも厳しいご意見を頂いており,「商工会議所は中小企業の味方ではないのか」という電話が殺到しました。かといって,京都に人が来なくなったら建築業界も困るのではないですかと,50年後,100年後のことを考えたらということでやっているわけです。

○ 立場上,間に入って大変ですね。たしかにマンションに暮らしている人で,建て替える時に出て行かなければならない人がでてきますから大変なことであります。

○ 2ページにあります「3プランの目的と位置付け」のところは,行政側から考えますと,単にグローバル化の進展が激しいとか国際化を巡る情勢の変化があるということではなくて,この国際化推進大綱を策定して10年経ったわけですから,これから新しいプランに変わるという意味で,10年間国際化大綱に基づいてこれだけ成果を上げてきた,これだけ進んできた,その成果を踏まえて,グローバル化の進むこれからの世界でさらに京都の国際化を進めるために,このプランを策定するという順番で書いてもらったほうがいいと思います。行政として,なぜ今このプランをつくるのかということが,もう少し前向きにわかるのではないかと思います。ただ周りが変わってきたからというだけではちょっと弱いと思います。

○ そうですね。そして,その成果の中に今のような景観条例の施行というのも,議論の過程では国際的なまちの価値を上げるということが入っているわけですから,ここに謳いこんでもよその部局に迷惑がかかるということはないと思います。広い意味で国際化推進大綱を直接適用してこうなったというと狭くなるかもしれませんが,少し幅を付けて京都市としての流れを入れることはいいことだと思います。念のために言いますと,これが出来たら,一般人が読みたいという時は全部読めるという一般読者のことも考えてつくらなければならないものであります。

○ 本物の維持というところ,要するに本物を守るというところを,文章表現はわかりませんけれども入れて欲しいと思います。といいますのは,ホームページでこの間話題になりましたが,ある老舗料亭ではホームページどころかパソコンもないと,いまだに手書きの決算書を作っているという状況です。そのお店が仰っていたのが,ホームページを見て来るお客さんが多くて,そこには写真も載っていて由来も載っているので,それをプリントアウトして来られるそうです。ところが,そのお店ではホームページは作っていないわけです。即ち,偽物のホームページがトップページにきてあたかもそれらしく書いてあるので,これが本物だと思って来られるということです。それで大変迷惑をしているということでクレームがありました。そして,舞妓さんも今は「にわか舞妓」がいます。実際の舞妓さんは昼間はあまり高台寺周辺などにはいません。でもにわか舞妓さんはうろうろとしている。それで,にわか舞妓さんを本物の舞妓さんだと観光客や外国の人は思って一生懸命一緒に写真を撮って,偽舞妓さんも気分かいいのか一緒に写真を撮っています。それで,本物の舞妓さん,芸奴さんが違う意味で誤解をされて,新聞にも,付きまとわれたという記事がありましたけれども,迷惑をしているというわけです。そういうところで,本物の維持というのは,ちゃんとやっておかないといけないのではないかと思います。

○ この話の1章目の中にそういうひとつの筋があるのだというようなことを折り込むといいのは如何かということですね。

○ 例えば,柊家はちゃんと綺麗なホームページを作っておられます。ですから本物があるからそれを見て,これが本物だと思うわけです。トップページ以外はたぶん偽物がいろいろと寸評を書いているというわけで,これはこれで参考にはするけれども,やはり本物を見てちゃんと判断をするわけです。ですので,本物のないお店についてはトップページに来た偽物が本物だと思われてしまうわけです。

○ あそこは,前を通っただけでもブログに書いている人たちもいるわけですね。

○ そうです。だから皆さん最近は,カメラを持って中に入ってこられるそうです。

 来てもらうのは嬉しいけれども,誰でもどうぞというわけにはいかないわけですから大変困っているそうです。トップページに本当にきっちり格式なり何なり,例えば一般の人は入れないというようなことが書いてあればいいのですが,みんな中に行けばこんな部屋になっているとか見れば入ってきてしまいます。

○ こういうものに本物というのは書きにくいものです。読む人によって中身が全部違って,本物を体験したという委員のような人が見たらわかるでしょうけれども,私などはわかりません。後で思い出したらあれだったのかと思うぐらいのものですので,工夫はいると思います。大学でもそうで,流行り廃りを追っかけているタイプの学術とそれにはだまされないぞというもの。大変手間暇がかかります。

○ 昔の10年とこれからの10年とでは激変すると思います。情報化社会でいえば大変な変化だと思います。ただ,その情報化社会に合わせた施策でないと,結局,嘘の情報も本物の情報も混在となって流れる時に,やはり本物をしっかりというのは必要なキーワードではないかと思います。

○ 理念としてですね。後の具体的な話のところでまたやることにしましょう。

○ 全体ではグローバル化は入っているので,情報化を加えておけばどうでしょうか。

○ 情報化も大事なことですね。これもひとつの環境問題,新しい環境ですから,情報化というのは入れましょう。情報化とグローバル化というのは両方平行してきたわけですから,逆に言うと京都というまちの国際的な文脈の中でのアイデンティティを作り直す時期ではないかと思います。それは何も施策・行政だけではなくて,市民や観光客も含めてのある種の動きが出てくるはずだと思います。それに対してこのプランというのが,うまく流れを作りながら,あるいは乗りながらあるという形がいいと思います。

○ 第2章のところ「世界の平和と繁栄への貢献」と書いてありますが,その「繁栄」という言葉がちょっとどうなのかなと思います。先ほどからも話しがありますように,京都ではたくさんの草の根活動での持続可能な開発に貢献するようなものが成されているということがあります。ですから,この「繁栄」という言葉の代わりに,例えば「持続可能な開発」という言葉を使えばどうかと思います。そうすると,京都議定書にもよりうまく統合するような形にもなります。この繁栄という言葉はどちらかというと,大阪とか東京,特に大阪に任せておけないいのではないかとイメージ的にも思います。

  「世界がときめくまち・京都」というあたりを含めて,何かアイデアをということでしたので話しをさせてもらいますと,ベルリン市長が少し前のインタビューでベルリンというのが「貧しいけれどもセクシーなまち」だというふうに言って,このスローガンが非常に人気を博して,例えば私のオフィスに来る人たちもそのスローガンを覚えていて,「貧しいけれどもセクシーなまち」ベルリンに行きたいということを言われるわけです。ですから,ちょっとそういうふうに,例えば京都にしても,古いけれどもいろんなことが起こっているとか(ハプニングという言葉を使っていましたが)いろんなことが変化するとか起こっているまちというような「old」という,ベルリンでいうと「貧しい」と使ったように,ちょっと自虐的な形の言葉を使っておいて,その後でいい言葉を言うとそれがよりアピールされるのではないかと思いました。

○     たしかに,単なる物質的な考え,思いの人は多いですから,表現は気をつける必要があって,私は,豊かというのは,日本語でももう少し広いですけれども,すっと書かれるとたしかに言いたいことが実のあるようにしないといけないと思います。

○     「繁栄」という言葉を替えるというのは,賛成です。

○     ありがとうございます。ぜひ工夫をしたいと思います。そろそろと第2章のほうに移ってきましたが,4ページ,5ページを特に見てもらいまして,如何でしょうか。

○     ちょっと先になりますが,資料3のところで,宗教が扱いにくいということですけれども,世界平和ということを考えますと,世界宗教者会議ですか,そういう活動がされています。ですから施策的には難しいのかもしれませんが,そういう活動があるということは宗教のまちでもあると思いますので,そういうことをどこかに入れておいて欲しいという気はあります。

○     宗教はちゃんと共存して世界平和のために協力している運動が生まれるようなまちだというような言い方は,特定の宗教ということでなければいいと思います。

○     諸々の宗派を越えてやっておられますから,確かに他ではあまり見られない現象だと思います。お祈りするだけのところと議論されるところと2つあったと思います。

○     宗教者平和会議のほうは議論をされ,宗教者会議のほうがお祈りだけだと思います。

○     前に比叡山でやっておられました。今,立正佼成会が木彫りを手伝っているようです。ちょうどシフトしてきているのですが,それは京都らしい流れだと思います。

○     今,仏教会と仲直りといいますか,そういう方向で進んでいます。

○     宗教的諸活動と書けば特定宗派についてということではないのでいいと思います。ありがとうございます。前から時々話題になっていて気になっていたのですが,まだまだ議論ができていないというところでした。

それでは,また戻ることもあるかもしれませんが,3章にいくことにしましょう。

 

<第3章 1 世界がときめくまち・京都>

●       (資料2第3章「1世界がときめくまち・京都」の説明)

○     推進する施策として,「1世界がときめくまち・京都~世界の人々を魅了する京都の魅力の向上と発信」ということで,お気づきの点がございましたらお願いします。

○     7ページの「②環境先進都市としての魅力向上と発信」の箇所ですが,このKESも創造者大賞と部門賞を渡しました。環境が大事だということはものすごく分かりますが,私たちが昨年北欧に行きまして思うのですが,向こうに比べると京都の取組というのはまだまだだと思います。北欧に行きますと,環境があれだけいいのに,例えばレーン規制をしたり環境に注意している車に得点を与えたりと目に見えてやっています。向こうだと環境の単位を,1キョウト,2キョウト,と数えるという話しがあって,知事はそれに呼ばれて行ったのですが,京都の取組はイマイチなので行くのが恥ずかしいと言われていました。ですので,京都議定書をやったからには,もっと膨らますというかもっとやらなければならないということは思います。

○     ただ,この前,ゴミの担当の市役所の人と大学で一緒に,京都のゴミ処理についての実情をいろいろ聞いていますと,言われているイメージよりは全国平均の中では総合的にもかなりやっておられました。ただ,問題は,周りは全然知らなくて,ここでこそ市内に向けての発信もしなければいけないのではないでしょうか。これだけ市は努力していますので。今,車もそうですけれども,家庭ごみが1番大きな問題でして,そういうものについて協力がなければ前にいかないということについては,広報があまりないのです。それで,まだ厨芥という言葉で話しています。専門用語だそうで,台所ごみのことで,厨房からでてくる塵芥だと。これは,ここでこそ広報とセットにして動くようにして,まちの人も袋を有料にしてちょっと関係が変わってきたと思います。

○     分別も東京に比べると,かなり遅れていると思います。

○     あれもいろんな説があって,もっともよく分別してリサイクルして,その後何ができるかとエネルギー計算をすると,焼いたほうがいいという説もあって,結局3Rと言っている「リデュース,リユース,リサイクル」の中で,リデュースが1番大事で次がリユース,リサイクルはやれたらやったらいいけれども,ヘタをするとものすごいエネルギーのロスが起こってくる。で,そんなことを減らすためにもまずトップの,物を作り過ぎない,買いすぎない,捨てすぎないというそこからだというのが今のだいたいの国際的な意見になってきています。もちろんリサイクルは京都で昔から盛んにやっていますし,それはそれでいいのですけれども。

○     それは告知したほうがいいと思います。

○     それもやっと分かりだしていて,普通,マンションに暮らしていてゴミ出して忙しく出かける人にとってはゴミがさっさと目の前から消えたほうがいいという暮らしをしています。これはもう少しシステムの変更,施策としてスローガンとしてはある程度いいのですが,やはり広報というのがものすごく大事になってくるかと思います。

○     正直,KESも我々が創造者大賞で表彰するまでは,あったのを知らなかったという矛盾がありました。皆さんおそらく表彰するまで知らなかったと思います。それから8ページの【推進項目】「①メディア(情報媒体)による情報発信」のところで,実はこの「セカンドライフ」は商工会議所が中心となって,本物の京都をつくろう,仮想世界でも本物をつくろうということで,実は私の委員会でやっています。そこで,やはり偽物の排除,それから本物を知ってもらうという先ほどホームページの話をしましたけれども,そういう観点でやっていますので,もうちょっと膨らましてそのあたりの文言を入れていただいたら有り難いと思います。

○     でも,偽物を排除するというと,いけずにも響きますね。

○     書き方にもよると思います。実際,我々がこれをやるぞと言ったので,東京から「東京ゼロ番地」というのをやっているところが,「京都ゼロ番地」をやろうとしていたのを止めまして,我々と一緒にやろうということになりました。東京の方がつくるよりも,京都は,やはり京都の人がつくるべきだろうということです。また,京都産業21も研究会をやって,京都市も研究をし,府も研究していまして,みんなばらばらに動いていました。それを商工部長と話していたら商工会議所でまとめて欲しいと,音頭取りをしてくれたらみんな賛同するのでということで来年からやることになっています。

○     そういう流れがこれから京都に良いということであれば,ちょっと書き込みがあってもいいかもしれません。要するに,情報として,まちの中での交換を密にされて,皆さんが目利きになっていいものを出すようにという運動だと思います。【推進項目】①,②を見ていたら,特に②の部分「留学生や駐在員など~」とありますけれども,こういうことを維持しようと思ったら,やはりあまり人事異動の起こらない恒常的な市庁舎の中,あるいはすぐ近くにオフィスがあって,あの人がいるという形で顔が見えていないといけないということを読んで思いますが,如何でしょうか。

○     そのへんは,国際交流会館なり,国際交流協会が役割を担うべきだと思います。

○     そうですか。市役所ではなくてということですね。

○     市役所で異動なしというわけにはいかないでしょう。

○     また後ほど話題になると思いますが,異動があるべきポストと,そう頻繁に起こったのではノウハウが溜まっていかない,外からは見えにくい場合には,また別のタイプの人事系統がそろそろ考えられる必要があって,日本中の組織,特に役所系統は,大学も含めてですけれども,皆それで成長が遅いと思います。新しい人が白紙でやってきてまたやり直してということで,これは推進体制のところで,ちょっと書いてもらっています。これは大変勇断をもって書いていただいていますが,まだ手緩いという気もします。

○     あまりに広範囲なので,読んでいてただただ感心しているというのが中心なのですが,小さい言葉の取り上げ方,先ほども言われていましたが,「豊かさ」というのは,決して物質的なことではありませんので,心が豊かというか,学校教育などでは「豊か」という言葉は「心の豊かさ」ということを強調していくので,そういう言葉遣いがどこかで欲しいと思います。外国から来るのは先進国の人が多いですが,「広い心を持つ」とかいうのは先進国のことばかりだと思います。

○     先進か後進かどうかはわかりませんが,今は中国,台湾など近所の人にすごく増えています。

○     ものすごく増えていますけれども,来られる人は,みなさん結構お金がある方で,そうでない人をどうやって呼ぶかというのは,非常に難しいことなのです。我々もお金のない方を呼ぶことができなかった経験がありますが。スローガンというのが先ほどちょっと言われていたように,すごく大事だと思います。「世界がときめくまち」というのは,私はちょっと大げさすぎると思いますし,こういうものは副題を付けないで簡単に「世界の人を魅了するまち・京都」みたいな簡単な方向に持っていかれるのがいいのはないかということがひとつと,それから観光ということで,私自身は川端康成の影響があるのかもしれませんが「古都」という言葉がすごく好きです。好きなのですが,京都がそれだけでないということを,ここにたくさん書いてあります。それであるならば,そんなところあほらしくて行かないという人もいるかもしれませんが,観光のルートの中に例えば任天堂に見学に行くなど,何か京都が発信した新しい文化を観光コースに入れるような工夫はいいのではないでしょうか。

○     これは6ページのウのところですね。

○     そうです。私は宇治に住んでいますから奈良と近いですが,奈良とは違うとささやかながら感じています。京都というのは,本当に新しい文化を発信してきたところだということをいろんなことで子供たちに話していますので,そんなことも入ったらいいのではないかと思います。

○     今の流れで言いますと,ウでは,この文言だけならたくさん来られるほうがいいという感じで終わっています。嵯峨野のほうは,たくさん来られ過ぎて困っているということもありますし,ただ多ければいいというわけでもないと思います。やはり,量より質というか,そういう気配が書き込まれていたほうがいいような気がします。

○     今まさにそのあたりのことを言いたかったのですが,最近,観光客の数字の話を聞いていますと,4千8百万人を到達したということですので,それ以上は特に増やす必要はないように思います。ですから,数というよりも京都に来られた観光客の人にもっと長く滞在してもらえるように工夫をすればどうかと思います。例えば,1~3泊ぐらいではなくて,1週間滞在しても十分京都は楽しめると思いますので,長期に滞在してもらえるような仕組みが必要だと思います。1週間といいますとある程度の期間ですので,なかなか大変だとは思いますが,まずホテル,いいホテルはありますけれども,そのあたりはまだまだ十分ではないということもあります。また日本でも1日パスなどがありますが,ヨーロッパのまちでよくあるのが,交通機関で3日とか5日ぐらいのパスの発行です。外国の人はその交通機関に乗ることは難しいところもありますが,そういうパスを一旦購入すると,せっかくお金を払ったのだからそれを使い切るまでは京都にいようと思うでしょうから,そういうこともいいかもしれません。また最近,報道もされ,さきほどパリの話もされていたと思いますが,ミュンヘンでも自転車のレンタルシステムをまちで導入していて,有料ならば携帯などを使っても自転車を借りることができます。あるいは,多くの場合は無料なのですが,まちのいろんなところにポイントがあって,そこで乗ったり乗り捨てたりできるような仕組みがあります。外国の人はタクシーのお金が高いとか言葉が通じなくて不安という人も京都では自転車がたくさん乗られていますので,自転車に乗ってもらったらいいのではないでしょうか。自転車のシステムと3日ないし5日ぐらいの交通機関のパスと,また交通機関だけではなくて,今現在,何日間もまたがるパスがあるのかどうかはわかりませんが,博物館や美術館とかにもそういったものを導入すれば,もっと長く滞在してもらえると思います。

○     今の自転車の話は,パリなどの事例などに倣って,私たちのところにも投資しないかという話がきていました。要するに,自転車の乗り捨てOKという場所ところどころに自転車を止めるカセットみたいなものを設置するわけです。

○     ともあれ,このまちは自転車については文化に至っていません。放置自転車でもうまく使うと何かできるかもしれない。国際交流会館は少しは努力をされていますね。

○     実際,もうホテルのハコがありません。これ以上,来てもらう人を増やそうと思うと部屋数が足りません。それで,5,6年前に講演でリゾートのアマングループを京都に呼んだらという話しをしたら,それを聞いていた人が実はそういう話しがありますということで,今は土地買収も終わってということもありますが,アマンなどを呼ぶことによってハイソなお金を使ってくれる人が京都に来るということも大事なことで,アマンに来る人は1泊ではないはずですから,数ではなくてクオリティの面でもあると思います。(※アマンリゾーツが日本進出1号として08年,京都(鷹峯)に和風大規模リゾートを開業予定(2007.5.4日経朝刊))

○     アマンとは何ですか。

○     超高級リゾート,アマングループです。リッツホテルとかを呼ぶと高層ホテルなのでなかなか難しいのですけれども,ワン&オンリーリゾートとかそういうところ,ああいうリゾート型のまちに溶け込むものをどんどん呼んでやったらいいのではないかと思います。ただ,アマンも金閣寺の向こう側は道が狭いので許可が下りにくいということがあります。それもおかしな話で,バスが通ると道が狭いからだめだという話ですが,アマンに来る人でバスに乗ってくる人などはいないわけです。

○     あれは,全部リムジンサービスです。空港とアマンの間を結んでいます。

○     ですからそのへんは,実態に沿った許可を考えて欲しいと思います。

○     良質な宿泊施設を計画する場合は,積極的に誘致を図るということですね。そして,その良質さの中身を考えるうちはいろいろと議論をしたらいいと思います。だいたい日本のホテルは,どんなに高級だといっても長いこと逗留して快適というのは少ないと思います。1~2泊でさよならという感じでできています。空気の循環のさせ方から何から含めて,住んでいて健康になるホテルはあまりないかもしれません。食べ過ぎますし。これは私の責任ですが。

○     とにかく,さっき言いましたように来ようとしているのに許可を下ろさないというのも,我々からするとなぜなのだろうと思うところです。

○     たしかにいろいろと見ていたら,気になってくるところがありますね。

○     観光客の質というのは,結局,お金持ちを呼ぶとそれだけ客単価が増えるという話なのかなと思っていましたが,自分が旅行をした時,決してそんなに高いホテルに泊まれるような経済状態ではありませんでした。ここ数年,京都は小さいゲストハウスというものが増えていて,民家や町家を改装して,鍵がかからず襖1枚で仕切られているようなところがあります。若い人になるべく来てもらうようにすると,その人がそれから経済的に発展されるとか何遍もリピーターとして来られる回数というのが,年配の方とは違うと思いますので,お金のない若い人が京都に来てくれて京都ファンになってもらうという方向もひとつ,質としてあると思います。

○     私も同意見でして,ここに観光振興計画と同じ内容を書いていてはいけないと思います。これは,国際化推進計画なので,観光客にどういう形で来てもらったり,どういう人に来てもらったりと観光のどういうところを国際交流が生かせるかということを書かないと,これだと観光客を増やしたらいいという観光振興プランになってしまっていますので気になりました。

○     ちなみに観光局のほうでは,今出ているような意見が反映されるような委員会とか横から言うグループとかフォーラムみたいなものとかあるのでしょうか。

○     観光関係の会議等は,結構たくさんありますから,いろんなところで反映できるのではないかと思います。布団を引いて寝るということも結構関心のある人はたくさんいますので,私ももっと日本旅館が使われたらいいと思っています。

○     この会議で最初からよく出ているのは,やはり利用者側の声が必ずしも施設を提供する側には伝わっていなくて,「これは本物どす。わからんものは帰れ」みたいなことがずっとありまして,希望を取り入れてどんどんお互い良くなっていくようにするには,ちょっと細部が切れているような印象がここの対話だけでもあります。

○     やはりどうしたら国際交流に繋がるかというところがないといけないと思います。

○     時々ご発言があったのは,ITを大いに活用してということで,これもひとつですけれども,ちょっと媒体を果たす,これはメディアのことですが,そういう組織があってもいいのではないかと思います。

○     それと,環境のことで2点ほどあるのですが,7ページの「②環境先進都市としての魅力向上と発信」というところで,今,イクレイと首長会議とありますが,世界歴史都市会議も次回の開催地がトルコですが,その次にはおそらく奈良になると思います。歴史都市会議でも京都が会長都市で事務局を持っていますし,そろそろ環境問題についてのテーマを取り上げていければいいと思っていますので,ここにも入れたらいいのではと思います。やはり,歴史都市が貢献できることだと思います。

○     環境がよくなければ歴史都市を維持できませんし,今生きている人間以外のことを考える訓練ができたまちですね。

○     そして,もうひとつは,COP3を開催した結果として,その開催記念という形で京都市にエコロジーセンターという施設があります。

○     京(みやこ)エコロジーセンターですね。館長は高月紘先生がされています。

○     これが,どちらかというとコンセプトが小さいと高月先生にも言われていますが,市民がそのことを念頭に置くためにという形になっています。でも,これからはバリの行動計画に移っていくと思いますが,元々京都プロトコルなので,本当は,国際交流という観点からもこのエコロジーセンターがもう少し国際的なものにできれば,京都に来る人が環境問題を勉強する,学ぶ拠点になると思います。例えば,例の有名なゴア元副大統領の「不都合な真実」のような種類のものがそこで見ることができ,その時の1番の問題点を捉えて,解決策も提示をするというような形で,世界中の人たちが京都に来て環境問題が学べるような場にできれば,ひとつの大きな京都の役割が果たせるのではないかと思います。

○     それは,独立行政法人ですか。

○     独立行政法人ではなく,財団法人です。

○     市からも出資をしているのですか。

○     京都市がつくりました。

○     京都市が100%ということですね。それはいいですね。ぜひお願いします。

○     どこまで一度にできるかということもありますが,京都が,環境というのであれば,やはり世界の人たちが学べるぐらいの機能がないことにはいけないと思います。

○     今は,家族連れで行って,子供さんたちがゴミのことを学んで,という感じでとどまっています。もちろん,それはそれで大事だと思いますが。

○     環境のことでいいますと,LRT,路面電車の話を会議所でも取組をしているのですが,事例としてそんなこともあるということと,京都市の観光政策も読んでいたのですが,先ほどから何遍も言っていますように,要するに訪れる人よし,住む人よし,両方よしということが書かれています。でも,さきほど委員が言われたようにちょっと違うことを書くのであれば,ちょっと我慢してでも訪れる人をよしと優先するようなことを書いてもいいのかなというふうに思います。

○     はっきりと書くほうが良いと思います。フィレンツェは,土・日に観光客が来る時は,市民はみんなセカンドハウスに引っ越して明け渡してしまっています。だから,土・日の生活は,あまりそこではやっていなくて,避難してしまう。また,車の乗り入れができないですし,高さ制限や壁の色からバーゲンの日程まで決められていますから,そのへんは住んでいる人たちは,絶対に我慢しているはずです。

○     人口はどれぐらいですか。

○     結構,小さいです。

○     そうですか。参考にはなりますけれども,京都はそういうことができるかどうか。

○     総合的に京都市でそういうことをするのは無理だと思っています。ですので,地域を決めて,嵐山地区とか清水寺のあたりの地区ぐらいの規模でやらないと,京都市で車を止めて歩けと言っても無理なことです。ですから,そのぐらいの規模で地区を設けてやるとできないことはないかなと,それも考えたらどうでしょうか。

○     モデル地区をつくるとかですね。

○     今,歩行者天国にするとか,若干やっていますね。花灯路なども7時過ぎに止めていました。それでいいと思います。それも,住んでいる人はみんな我慢しています。

○     他の議題なのですが,留学生の就職について,京都の企業はもう少し積極的になって欲しいと思います。この間も留学生の人を集めてやりましたところ,留学生はすごく熱心に来るのですが,企業側の出席は,京都はゼロでした。大阪や他は来てくれましたが,京都はいくら頼んでも来てくれませんでした。もちろん,松下などは大変積極的に,向こうの国際的な人材の育成についての説明を留学生にして,これぐらいの人数を取りますと言っていましたが,そういうことを見ていると,京都は何もなくて恥ずかしい思いがしました。

○     やはり,留学生がここに来る魅力は,あとの自分のキャリアにつながっていくということですから。

○     アメリカにたくさん行くのもそうです。優秀であれば,どんどん採用されます。

○     最近,日本に留学したいという人がアジアの中で増えてきていまして,なお大事なことだと思います。

○     中国に関しては,いろいろとしているようです。うちの会社では90年代からずっと受け入れています。ただ,各国全部となりますと,言葉の問題があります。

○     それはどこでもいいのです。それに,中国が圧倒的に多いのです。優秀な中国の留学生はいっぱいいますので,京都で留学生を採用してもらえることを経済界で少し取組んでいただきたいと思います。

○     そこまでは言っていませんけれども,うちではとりあえずやっています。しかし,この間も台湾の人を受け入れたら,逆に断られて帰りました。受け入れ先がはっきりしていないところは,結構簡単に約束を反故することもあります。

○     そこで就職を決めるわけではありません。ただ,情報を交換するだけです。

○     6ページの文化「イ」の最後で,「京都の魅力を効果的に発信していくため~」ということで,いろんな担い手との連携をここで強調されていますが,国際交流基金としては,京都支部も名前に加えてもらいたいと思います。といいますのも,京都支部も日本国内の唯一の拠点で,京都における文化を発信していくという役割を担っています。ただ,この35年間で予算がかなり下降線をたどっていまして,これは反対抗戦にでなければいけないのかということもありますし,京都市と組んで新しいことをやらせてもらうということで役に立てる余地があると思います。もし,ここに書いてもらえれば,それが追い風になって,本部に対してよそが引き出す力となると思います。

○     私も大賛成です。国際日本文化研究センターと国際交流基金と両方で京都の文化を研究・推進・発信されているわけですから,「イ」と同時に,7ページの③にも書いていいと思います。下のほうで,日本センター以外にKCJSというのができて,京都コンソーシアムとジャパニーズスタディーズ,今,京大の中に移りましたけれども,アメリカの14大学の日本の研究をしようという大学院生が,所属はそれぞれの大学で,ハーバードとかMITとかスタンフォードとかちょっとブランドが多いのですが,私たちのキャンパスを利用していて生協もみんな一緒に使っています。このへんの書き方で,今のように言っていただけたらと思います。

○     それから8ページの【推進項目】「②人による情報発信」の3番目の項目「外務省と連携し~」とありますが,実は国際交流基金も海外にかなり拠点を持っていまして,京都と姉妹都市であるパリやケルンなどでは,うちの出先は施設や大ホールを持っています。ですので,展覧会ですとかいろんな催しを京都がやるということになれば,お役に立てることもあるかと思います。

○     外務省というのは,文化というよりはむしろ政治ですからね。

○     外交政策ということでなく,京都の文化は日本文化そのものですのでその魅力を発信する一つの場として,うちの出先,拠点の施設を活用してもらえればと思います。

○     「国際交流基金や外務省~」という書き方をすればいいですね。

○     外務省が作った組織ですので,そのへんは微妙ですが。

○     いえ,大蔵省も文部省も入っていますが,基本的には外務省です。外務省や国際交流基金,他にも何かありそうです。例えば,日中なんとか協会とか,そういうものもありますか。行政モデルではすぐに「等」と書きますが,少しアジアのそういうものもあれば,入れていただければいいかと思います。

○     基金をプレイヤーとして入れて頂くことによって,京都重視の姿勢が本部にも伝わりますし,予算とかリソースとか面での要素になります。

○     昔から国際交流基金は,本部を京都に置いて,外務省と付き合う部分だけ東京赤坂辺りのビルに入っていたらいいという意見です。

○     出先の私がいくら言っても限界がありますので,こういうところでひとつクリアなメッセージを出していただいたほうがわかりやすいと思います。

●       今,交流基金はぜひ名前を入れたいと思っていましたので有り難いです。それと,ちょっと気になりましたのは,我々のほうで考えたらいいのですが,LRTの話がありましたが,交通政策といいますか,渋滞問題が国際化としてだけではなく観光都市としての国内でも問題ですけれども,外国人の方が来られて,歩いてじっくりと味わってもらう時にそういう問題がでてきます。京都駅から嵐山に行くのに何時間もかかるという状況がありますので,それは大変だと思っていますので,そういうところも触れるというか解決の方法を入れたいと思っています。

○     交通整理というか,車両乗り入れ制限というような,歩いて観光できるスペースを確保してもらうということですね。

●       パークアンドライドという話もでてきています。

○     自転車がいいと思います。

○     ゆっくり走るということですね。

●       そのへんは私も入れたいと思っています。

○     私の取り上げるところは,予算はそんなに大きいことではありませんが,9ページのところに市民の啓発というのがありますが,【推進計画】①「学校における京都を学ぶ機会の提供」というところで,「学校給食に京の伝統を伝えるおばんざい~」ということは,とても大事だと思っています。ただ,学校給食で京都伝統のおばんざいを取り入れたら生徒はみんな残します。おからやら切り干し大根やらを入れても食べないのです。ですので,これは大事なことですけれども,PTAや保護者がそういうものを学ぶという言葉がひとつ入っていたらいいのではないかと思います。この頃は,ないと言い切ってしまったらいけないと思いますけれども,おせち料理でも家庭で作るところはまずないと思います。ですので,そういうものに慣れる子供をつくっていくということで,市民の啓発,市民と使うと離れてしまいますので,何かそんな言葉がひとつ入るといいのではないかと思います。急に東京から来られたお客様をおばんざい屋さんに連れて行ったのですが,お店はたくさんの人でにぎやかで,結構若い人が多いのは良かったのですが,外国人などは来ないのと,東京の方が京都のおばんざいと食べてくれなかったので,やはり京料理のほうが良かったのかとすごく反省をしました。だから,おばんざいという庶民の味を家庭で作れるような文章を入れて欲しいと思います。

○     小学校で鷹ケ峰大根などをやっているところもあると聞いています。

○     大根炊きとか自分たちで育ててというのもあります。

○     そうです。ですので,京野菜ベースのメニューがちょっとずつ入ってはきています。もともとはおばんざいという言葉はなく,おかずでした。

○     おばんざいとは京都だけで通じる言葉ですか。

○     大村しげさんが流行らせたみたいです。今のおばんざい屋さんはお酒を飲むためにちょっと辛いですね。話を戻しますが,工夫して書くようにしましょう。

○     ちょっとした提案なのですが,その新しい先端の技術を使って京都を発信していくということなのですが,外から私のところに来る人がよく言っているのは,どういうところに苦労するかというと,だいたい来る前に特に若い20代,30代の人たちは,GoogleマップとかGoogleワールドで地図を確かめてきます。そういうところにくると本当に詳しく京都,京都の御所とか私のオフィス,私のバルコニーが見えるぐらいまで詳しくわかるのですが,ただ,道路の名前が漢字で書かれています。ですから,それで結局よくわからないということになるので,まずGoogleに依頼をしてここにホテルがあって,ここに建物があって,ここが道路の名前であるとわかるように,道路の名前,そのグリッドをローマ字にしてもらうと,京都に来る前に大きな役に立つと思います。

○     わかりました。だいたい交通というひとつの括りで,国際都市としてこれだけは整えておかなければいけないということで地図の話も含めて,目指す項目を立ててもいいかもしれません。さきほどの委員が言っていたことも含めて,長期にできることと,すぐに始めるべきことと少し整理をつければいいかもしれません。では,時間が押してきていますので,第3章の2にいきましょう。

 

<第3章 2 世界とつながるまち>

●       (第3章2の説明)

○     残された時間はあと5分あまりですので,たくさんの人に短くポイントだけ言っていただく形にしたいと思います。

○     10箇年の計画ということですので,なかなか焦点を絞るということが難しく,いろんなものを取り込むということになってしまいがちなのですが,少なくとも私が自分のスタッフに言っていることは,例えば,次年度のプロジェクトを立てる時には,こういうことをしますというできることだけを言うのではなくて,ちょっと勇気を持って,こちらは諦めてあちらに焦点を当てますというように,諦める部分も言うようにと言っています。10年という長期間ですので,そのあたりは難しいかもしれませんけれども,より焦点を絞ってという意味で,取捨選択ではないですが,そのあたりを考えてもいいかと思います。

○     流れの中でも,民間で自由にやって下さいということと,行政が旗を振りますということと整理がついてもいいですね。もちろん両方携えてもいいですが,分けてもいいと思います。そして,13ページ③のところ,JICAがでてきます。ここにもぜひ国際交流基金を入れたほうがいいですね。

○     並べるところはみんな入れたらいいのではないでしょうか。

○     文化のページも広がっていますし。

○     ちょっと小さいことで気になるのですが,13ページ③の2項目目の「海外からの出店誘致」というのがありますが,これはもう姉妹都市に限定してしまったほうがいいのではないかと思います。

○     姉妹都市とパートナーシティぐらいでしょうか。

○     そうです。そのように限定したいと思います。別に外国の店や企業がたくさん来たりしても仕方がないと思います。それから,「⑷国際感覚を持った人づくり」というところで「人づくり」という言葉をこういうところで遣うのがいいのかどうかということがひとつと,どういう人が国際感覚を持った人かということはとても難しいと思いますけれども,ちょっと思い切って,国際人とか国際感覚を持った人とはこういう人だということを入れないと,さっきのおばんざいやらの話につながらないと思います。別におばんざいと入れる,入れないという話は別ですが。ですから,この「国際感覚を持った人づくり」という項目が全体としてはもっと前にあって,京都市民はこういう国際人になって欲しいというのが,今さっき委員からもお話があったように,難しいかもしれませんけれども,こういう市民であって欲しい,そしてそういう市民が豊かに暮らすことができるという文言がないと,なぜ京都のことをもっと知らないといけないのかということにつながらないと思いますので,そのへんをまとめてもっと前においたほうがいいような気がします。

○     京都でどういう人が国際的に豊かな暮らしをする人たちかということを書きにくいし,いろんな例があると思いますが。

○     ですが,少なくとも日本の歴史や文化や,京都の歴史も文化も知っていなければ,国際的に通用しないというぐらいが含まれて前になくては,後ろにでてきていることが何のために書いてあるんだろう,よくわからないということになると思います。

○     だから,自分が持っている文化を世界的な視野で理解し直して,それを楽しんで分かち合えるようなそういう人なのでしょうか。

○     ここで初めてでてくるのですが,いろんな多言語化はいっぱい書いてあったけれども,人間の多言語化というのはここで初めてでてくるわけです。でも,人を置いて,先に他のものばかり多言語しても意義がでてこないと思います。

○     最初の理念に出したほうがいいということですね。

○     14ページに書いてあることのほとんどは,今まで感じていることでいいと思うのですが,目新しいということでは,ホームステイとかホームビジットに対するマニュアルの作成はとても大事だと思います。私自身が,トイレが洋式でないとだめなのか,ベッドでないとだめかというようなところからスタートしましたので。それからもうひとつは,先進的な英語教育の推進などはもう何十年も前から言っています。そういうことで英語の論文書いてぱっと当選するぐらいのことです。でも,具体的に実践して,いくら賞を取ったとしてもそんなことはちっとも浸透しません。というのは,英語教育,教師が,これは今の堀川高校ができる時に,私も委員としていましたので言ったのですが,英語教師をバイリンガルに近い教師にだんだんしていかなければいけない。英語教員というのは,帰ってきた時に自分が再就職ができるということがあれば,給料を貰わなくても半年とか1年,外国へ出してやって欲しい。何も英語だけでなくてもいいですが,義務教育は英語ですので。そうしていろんなことを学んで帰ってこないと,話せる英語とかいいながら時間数は少なくなるし矛盾ばかり言っている気がします。つまり学力の高い低いとかではなくて,そういう人材をつくっていくということが必要だと思います。

○     それは,職員でも国際部門を担当する人はやはりちょっと別のトレーニングコースを準備していただいて,専門職とはっきりいわなくても,今までのような形の人事体系とは少し違うような工夫が欲しい。これは10年掛かっていいことですし一気にはならないことだとは思いますが。

○     小学校英語の外国人指導員というので,今,小学校英語を頑張っていますが,これはあまりにも格差がありすぎます。ですから,地域に外国人が住んでいるところはいいですが,住んでいないところはまずあまりやっていません。ある程度,やはり中学校に入った時のためにこれはぜひ進めて欲しいです。というのは,進んでいるのは先進学校ばかりです。ほとんどはそうではありませんが,そういうことも行政の力がなかったら自分の学校だけではなかなかできません。

○     また全体会議がある時にだいたい全体の様子が見えてきますから,具体的にちょっとずつ入れて工夫していただきたいと思います。

○     全体的な話ではなくて,協力隊の話なのですが,ここに書いていただいていますが,京都協力隊のOB会というのがありまして,この会議が始まった5月か6月ぐらいに,今私は会議の活動もしているのでそちらのほうでどういう活動をしているか教えて欲しいとメールを出したことがあるのですが,なしのつぶてです。ホームページを見るとちまちまとやってはいるようですが,姉妹都市の交流ですとかそういうことになるとどうしても先進国というかレベルが同じ子供たちということになるので,もっといろんな幅広く,こういう国があるんだよというのを知るためにすごく利用できると思うのですが,私を含めて彼らが活動していないのが非常に残念で,そのへん私の反省でもあるのですが,何ができるのかという棚卸しのようなことをさせたいと思いました。

○     どうしたらいいでしょうか。

○     せっかくコネクションとか知識があるのに全く利用していないのがもったいないと思います。

○     京都の人にこういうことを期待しますというような声が届いていくような仕組みもあったほうがいいと思います。自分がちょっと関わりあるところ以外は,だいたい知らないですね。

○     それが特別な知識や経験であるということを日本に帰ってきたら忘れているのだと思います。

○     ただ大学の場合は,今アジア諸国には,インターンで送るとか,MBAを大学で取る人も増えてきています。京大の中にもいます。ですから,そういう人が帰ってきた時に捉まえて,環境問題とかは非常に活発に言っていますから,もっと現状の話しをするとかの機会があればいいと思います。

○     教員採用に,JICAで経験をした人を取り入れようという話がでてきています。

○     京大の国際担当の職員は,どこかに留学していた人など異文化の世界を体験したことがある人を集めようという声がでてきています。

 

<第4章 プランの推進>

○     最後に第4章の「プランの推進」として,5つの項目がありますが「4庁内体制の強化と研修の充実」というところに「専門職員の育成など」というようなことも書いていただいていまして,これは10箇年計画にはふさわしいワンステップかと思いますけれども,それも含めて次回の全体会議の時に煮詰めることになるかと思います。そして,資料4でどの名前をこのプランでつけたらいいのかということも,京都市は,基本計画以下いろんな部門においてプランが今並んでいますので,その並びからいうともともとのこの仮称のままでもいいのですが,市民の人が見ても少し気分を変えるためには,愛称というか副題というような工夫も考えてもいいのですけれども,いよいよラストに向かう時にきっといいアイデアがでるものだと思いますので,それまでちょっと頭の片隅に置いていただいたらどうでしょうか。

 

(3)閉会

お問い合わせ先

京都市 総合企画局国際交流・共生推進室

電話:075-222-3072

ファックス:075-222-3055

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