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市長記者会見(2005年4月28日)

ページ番号13884

2023年4月12日

平成17年4月28日 桝本市長定例記者会見資料

はじめに

 

 はじめに,本日の発表案件をお知らせします前に,JR福知山線の脱線事故において犠牲になられました方々のご冥福を147万人の市民の皆様とともに改めてお祈りしたいと存じます。本市の市営地下鉄におきましては,すでに乗務員や駅職員,保守職員などへ安全確保を徹底いたしましたが,今回の当事故の原因が究明され次第,それを教訓とし,更に安心安全な運行に取り組んでまいります。
 さて,本日は,皆様にお知らせしたいことが2点ございます。
 1点目は,市バス「生活支援路線」における小型バス・ジャンボタクシー代替モデル実証実験の実施について,
 2点目は,京都市交響楽団とプラハ交響楽団による姉妹オーケストラ盟約の締結についてでございます。

 

1 市バス「生活支援路線」における小型バス・ジャンボタクシー代替モデル実証実験の実施

 

 はじめに,市バス「生活支援路線」,すなわち徹底したコスト削減による運営を行ってもなお赤字となる路線における,小型バス・ジャンボタクシー代替モデル実証実験の実施についてでございます。
本市では,本年1月18日,「京都のバス事業を考える会」の三輪泰司座長から「民間交通事業者との連携による小型バス・乗合タクシー(ジャンボタクシー)を活用した代替モデル実証実験を8路線で実施すべき」との画期的な提案を内容とする「生活支援路線のより効率的・効果的な確保策について」を中間答申としていただいておりました。
 私は,この答申を真摯に受け止め,速やかに所要の予算化を図ると同時に,実験に向けた提案を民間事業者に対して求めるよう指示をいたしました。早速,交通局において,「考える会」に参画していただいた4事業者に提案を求めましたところ,4社のうち,京阪バス,エムケイ,彌榮自動車の3事業者からご提案をいただきました。そこで,交通局内に事業者選定会議を設置し,「運行コスト」,「事業実績」,「新たなサービス提案」の3点を総合的に勘案したうえで事業者を選定し,本年7月から実証実験を開始することとなりましました。
 お手元の資料にございますように,対象路線は6路線で,運行形態別に申しますと,終日小型バス運行といたしますのが2路線,終日ジャンボタクシーで運行しますのが2路線,早朝・夜間をジャンボタクシー運行としますのが2路線で,提案をいただきました3事業者に運行をお願いいたします。
 実証実験では,均一区間及び調整区間とも現行運賃とし,また,敬老乗車証をはじめとした各種乗車証の利用,あるいはバスロケーションシステムなど現行水準の市バスサービスを維持したうえで,調査目的に応じ,平成17年7月から18年9月までを期間とした2段階方式による実験を行ってまいります。
 まず,第1段階の実験でございますが,本年7月から来年3月までの間,現行の市バス路線上において,運行本数を倍増するなど増便サービスを付加したダイヤを組み,小型バスやジャンボタクシーを運行させてまいります。そして,利用者の皆様の声や高齢者・身体に障害のある方への影響などのご意見,更には精密な運行コストなどについて検証します。
 その検証結果を踏まえつつ,第1段階の実験の内容に加え,鉄道駅との接続や医療機関への乗り入れ,利用者のニーズに即したダイヤ運用など,利便性と効率性の双方の向上を目指した,正に本格実施を睨んだ第2段階の実験を平成18年4月から9月にかけて実施し,総括検証を行ってまいります。
 これらの実験を円滑に実施するためには,市バスの「生活支援路線」を将来にわたって守っていくための実証実験であるという趣旨・目的に併せて,導入する実験内容をしっかりと市民の皆様にご理解いただくことが何より重要であり,市民しんぶんやポスター,チラシなど様々な媒体を活用したPRをはじめ,沿線地域を中心に説明会を実施するなど,積極的に広報を行ってまいります。
 また,実験の検証に当たりましては,利用者アンケートなどによる意見聴取を積極的に実施する一方,有識者や本市関係者などで構成する「生活支援路線モデル実証実験検討会(仮)」を設置し,効果の分析と改善策をご議論いただくこととしております。
 私は,この実証実験は,市民の皆様の足として欠かすことのできない「生活支援路線」の確保策として,また,京都のバス事業の展開を図るうえで,大きな鍵を握るだけでなく,全国のバス事業のモデルともなる先進的な取組であると認識いたしております。
 平成19年度当初からの本格実施に向けて,民間事業者並びに市民の皆様との厚いパートナーシップの下,しっかりと成果を挙げられるよう,残された期間,万全の準備を進めてまいります。
 なお,一昨日,「京都のバス事業を考える会」から最終答申をお受けいたしました。その中で路線・ダイヤの改善や定時性の確保,運賃制度の改善など「安全・安心・快適な市バスサービスのあり方」について,貴重なご提言をいただきました。すでに4月1日からフリー定期券を発売するなど,実行可能なものから実施しておりますが,答申でいただきました市バスサービスの更なる向上を図るため,「新アクションプログラム」を策定し,併せて,実施状況について客観的評価をいただく「市民モニター制度」を創設してまいりたいと考えております。

 

2 京都市交響楽団とプラハ交響楽団による姉妹オーケストラ盟約の締結

 

 次に,京都市交響楽団とプラハ交響楽団による姉妹オーケストラ盟約の締結についてでございます。
21世紀は「こころの時代」と言われております。
 市民の暮らしに彩りと潤いをもたらし,併せて都市の品格を高め,都市活力を生み出す芸術文化の役割は,今日ますます重要となってきており,京都市では,「芸術文化の都づくりプラン」に掲げる55の施策・事業を,文化ボランティアなど多くの皆様とのパートナーシップにより積極的に展開しております。
 中でも,音楽芸術の分野では,私が楽団長を務める我が国唯一の自治体直営の「京都市交響楽団」を昭和31年以来運営しているほか,クラシック音楽の殿堂として親しまれている京都コンサートホール,更には,優れた人材を輩出する少年合唱団や音楽高校,芸術大学の設置・運営など,他の都市にはない多岐にわたる総合的な施設の設置や取組により,その振興に力を注いでおります。
 本年は,京都コンサートホールが開館して10周年に当たる年であり,また来年は,京都市交響楽団創立50周年,更には,京都市・プラハ市の姉妹都市提携10周年という記念の年を迎えます。  
 私はこれを機に,音楽芸術の更なる振興と音楽を通した京都市・プラハ市の交流を発展させるため,去る4月4日に,同じく自治体直営でありますプラハ交響楽団を持つプラハ市のパベル・ベーム市長に対しまして,楽団の姉妹オーケストラ盟約をご提案いたしました。ベーム市長からは,直ちにご快諾をいただき,お手元の資料にございますとおり,来る5月28日,土曜日,「京都・プラハ姉妹都市友好コンサート」において,ベーム市長御出席の下,私との間で盟約を締結する運びとなりました。
 この姉妹オーケストラ盟約の締結により,プラハ交響楽団はもちろんのこと,指揮者やソリストの京都への招聘,他方で京都市交響楽団員のプラハでの留学を引き受けていただくなど,両楽団員の交流と演奏技術の向上を図り,併せて,楽団の活動を相互に世界にアピールし合うなど,両楽団を更に飛躍させてまいりたいと考えております。
 早速ではございますが,プラハ交響楽団の皆様には,6月と7月の京都コンサートホール開館10周年記念事業として,6月に京都市交響楽団との合同演奏会に,更に7月にも演奏会にご出演いただきます。市民の皆様及び全国のクラシックファンの皆様には,音楽都市プラハで育まれた世界トップレベルの演奏を存分にご堪能いただければ幸いでございます。
 今後とも,京都市が我が国を代表する「文化首都」として輝き続けるために,「京都市文化芸術振興条例(仮称)」の策定作業を着実に進めると同時に,市民や芸術家,企業の皆様と一体となった芸術文化の振興に引き続き取り組んでまいる所存でございます。

私からは,以上でございます。

(市長記者会見資料)

 

平成17年4月28日
京都市
交通局企画総務部企画課
822-9104

 

市バス「生活支援路線」における小型バス・ジャンボタクシー代替モデル実証実験の実施について

 

 

 本年1月18日に「京都のバス事業を考える会」から,「民間事業者との連携による小型バス・乗合タクシー(ジャンボタクシー)を活用した代替モデル実証実験を8路線で実施すべき」との画期的な提案を内容とする中間答申「生活支援路線のより効率的・効果的な確保策について」をいただきました。
 京都市では,この答申を真摯に受け止め,速やかに事業実施の予算化を図ると同時に,事業者からの提案をもとに,対象路線や受託事業者,実験方法を決定し,本年7月から実験を開始することとしましたので,下記のとおりお知らせします。

 

1 実施期間
平成17年7月から平成18年9月まで

 

2 対象路線と受託事業者等
(1) 代替運行形態
 ア)小型バスによる終日運行
 イ)ジャンボタクシーによる終日運行
 ウ)ジャンボタクシーによる早朝・夜間運行
(2) 対象路線
 6路線
(3) 受託事業者
 3事業者(京阪バス(株),彌榮自動車(株),エムケイ(株))
(4) 運賃等
 ・均一区間(220円)及び調整区間ともに現行どおり。
 ・敬老乗車証をはじめとした各種乗車証やバスロケーションシステム等も利用できる。

 

対象路線と受託事業者等

 

※ 事業者の選定に当たっては,「考える会」に参画した4事業者のうち京阪バス,彌榮自動車,エムケイから提案を受け,その後,庁内に事業者選定会議を設置し,「運行コスト」,「事業実績」,「新たなサービス提案」の3点を総合的に勘案し
て決定した。

※ 早朝・夜間における一部区間の小型バス・ジャンボタクシーによる代替実験については,候補路線である「31号・65号」が,均一料金を超える調整区間を含む路線であることから,乗継に係る料金支払システムの開発などの整備に時間が必要であるため,今回の実験での実施は見送り,実施に向けた検討を続ける。

 

3 実施方法
 小型バスやジャンボタクシーを導入した場合の利用者の反応や運行コストなど基礎的なデータを把握する第1段階と本格実施を見据えたより実践的な運行実験を行う第2段階に分けて実施する。

ア)第1段階(平成17年7月~平成18年3月)
 現行の市バス路線上に,増便などのサービスを付加したダイヤを組み,小型バスやジャンボタクシーを走行させ,利用者の反応や利用状況,高齢者・身体に障害のある方への影響,更には精密な運行コストなど,今回の実証実験における基礎的なデータを収集し,その検証を行う。
イ)第2段階(平成18年4月~平成18年9月)
 第1段階の検証結果を踏まえ,第1段階の実験内容に加え,鉄道駅との接続や医療機関への乗り入れ,利用者のニーズに即したダイヤ運用などを行い,利便性と効率性の双方の向上を目指した本格実施を睨んだ実証実験により,実証実験全体の総括検証を行う。

 

4 実証実験の効果検証
 有識者や本市関係者等で構成する「生活支援路線モデル実証実験検討会(仮称)」を新たに設置し,本実験の効果分析や改善点についての検証を行い,検証結果や評価等を公表する。

 

5 広報
平成17年5月  沿線地域(南区,右京区,西京区,伏見区)を中心に地元説明会を実施
平成17年6月  市民しんぶんへの記事掲載
全市版6月1日号
チラシを作成し,沿線住民に配布
ポスターを作成し,市バス車内や地下鉄構内,区役所・支所等に掲出
平成17年7月  市民しんぶん折込チラシを配布
全市版7月1日号
区版7月15日号(南区,右京区,西京区,伏見区)

 

6 事業スケジュール
平成17年 5月 国土交通省へ代替モデル実証実験に係る申請
平成17年 7月 代替モデル実証実験開始(第1段階)
平成18年 3月 代替モデル実証実験の中間検証(代替モデル実証実験第1段階終了)
平成18年 4月 代替モデル実証実験開始(第2段階)
平成18年 9月 代替モデル実証実験の総括検証(代替モデル実証実験終了) 
平成18年10月 本格実施に向けた準備(運行は継続実施)
平成19年 4月 本格実施

(参考)
京都のバス事業を考える会
バス路線への新規参入などの規制緩和が実施された中,京都市域のバス輸送の大部分を担う市バスと他の交通事業者が協力して,市民の足を守り,より利便性の高い公共交通網とするための方策,特に周辺部の赤字路線(生活支援路線)のより効率的・効果的な確保策について議論していくため,市長の諮問機関として平成16年8月に設置された。

 

(市長記者会見資料)

 

平成17年4月28日
京都市
文化市民局文化部文化課
222-4105

 

京都市交響楽団とプラハ交響楽団による姉妹オーケストラ盟約の締結について

 

 京都市では,芸術文化の振興を市政推進の重要な課題の一つと位置づけ,「芸術文化の都づくりプラン」に掲げる施策・事業を積極的に展開しております。中でも音楽芸術の分野では,我が国唯一の自治体直営オーケストラ「京都市交響楽団」や,京都におけるクラシック音楽の殿堂として親しまれている京都コンサートホール,更には優れた音楽活動の担い手を輩出する少年合唱団や音楽高校,芸術大学の運営など,積極的な振興を図っています。
 折りしも,本年は京都コンサートホールの開館10周年に当たり,来年には京都市交響楽団の創立
50周年,更には京都市・プラハ市の姉妹都市提携10周年という記念の年を迎えます。これを契機に音楽芸術の更なる振興と,音楽を通した両市の国際交流の発展を期するため,下記のとおり京都市交響楽団とプラハ交響楽団との間で姉妹オーケストラ盟約を締結する運びとなりました。
 この盟約を契機として,プラハ交響楽団及びその指揮者やソリストの招へい,京都市交響楽団楽団員の留学受け入れ等の交流,宣伝活動の相互支援などを行い,両交響楽団を更に飛躍させてまいります。

 

 

1 盟約締結セレモニー

「京都・プラハ姉妹都市友好のコンサート」において,市民や関係者1,000人以上の立会いの下,盟約締結のセレモニーを執り行う。
(1) 日時:平成17年5月28日(土) 午後5時
(2) 会場:京都コンサートホール 大ホール
(3) 内容:京都市長とプラハ市長による姉妹オーケストラ盟約の締結(覚書の締結)を行う。
出席者:パベル・ベーム プラハ市長
桝本賴兼 京都市長
大友直人 京都市交響楽団常任指揮者 等
※なお,京都市交響楽団メンバーによる木管五重奏や,チェコゆかりの人形劇団・弦楽四重奏団の公演及び演奏も行われる。

○5月28日開催の「京都・プラハ姉妹都市友好のコンサート」への市民1,000名無料招待○
申込方法:往復はがきに住所・氏名・年齢・電話番号を明記のうえ,次の宛先に郵送
〒606-0823 京都市左京区下鴨半木町1-26 
財団法人京都市音楽芸術文化振興財団 企画事業課
募集人数:1,000名
申込締切:5月13日(金)当日消印有効

 

2 盟約を契機とした交流
(1) 演奏会の開催
 盟約締結を契機に,世界の名声を得ているプラハ交響楽団の演奏会を2度にわたり開催する。
 また,6月の演奏会では平成9年以来となる京都市交響楽団との合同演奏を予定している。
○「京都市交響楽団第477回定期演奏会 ~京響・プラハ響合同演奏~」
日時:平成17年6月19日(日) 午後2時30分
曲目:レスピーギ 交響詩「ローマの松」(合同演奏,大友直人指揮) 他
○「プラハ交響楽団演奏会」
日時:平成17年7月3日(日) 午後4時
曲目:スメタナ 連作交響詩「わが祖国」全曲
(2) プラハ交響楽団の指揮者やソリストの招へい
(3) 京都市交響楽団楽団員のプラハでの留学受け入れ
(4) 宣伝活動の相互支援
ホームページに公演スケジュール等を掲載
プログラム等で姉妹オーケストラ盟約の締結をPR  等

(参考)京都市交響楽団・プラハ交響楽団について

京都市交響楽団

昭和31年に京都市が「市民文化の形成と青少年の情操の向上,住民の福利に資する」理念に基づき創立した,日本で唯一の自治体直営のオーケストラ。楽団長は桝本賴兼京都市長。大友直人氏を常任指揮者に,また岩城宏之氏を首席客演指揮者に,年間約100回の演奏活動を行い,幅広い聴衆に音楽の素晴らしさを伝えることに力を注ぎ,市民をはじめ全国の方々に親しまれている。

プラハ交響楽団
1934年(昭和9年)に創立されたプラハ市直営のオーケストラ。チェコ共和国の3大オーケストラのひとつとされ,世界屈指の規模を誇る「プラハの春音楽祭」ホストオーケストラとしても名高い。著名な指揮者等との共演や海外公演の実績も豊富で,その幅広いレパートリーと高度な演奏技術は国際的に高く評価されている。

これまでの両楽団の交流について
平成8年の京都市とプラハ市の姉妹都市提携をうけ,平成9年にはプラハ交響楽団がホストオーケストラをつとめ,「プラハの春音楽祭」に京都市交響楽団が出演した。また,同年,姉妹都市提携1周年記念事業「京都におけるプラハ文化週間」の一環としてプラハ交響楽団を招へいし,「京都の秋音楽祭」で両団が共演している。

 

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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