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市長記者会見(2003年4月16日)

ページ番号13553

2023年4月12日

平成15年4月16日 桝本市長定例記者会見資料

はじめに

 

 本日は,皆様にお知らせしたいことが2点ございます。

 1点目は,「地域文化会館におけるフランチャイズ化事業等の展開」についてであります。2点目は,1200年の豊かな歴史情報を発信する「京都のいしぶみ(データベース)」と「都市のすがた(京都の歴史年表)」についてでございます。

 

1 地域文化会館におけるフランチャイズ化事業等の展開

 

 最初に,地域文化会館におけるフランチャイズ化事業等の展開についてでございます。
 21世紀は,「こころの時代」といわれており,私たちの暮らしの中で,芸術文化が果たす役割はますます大きくなってきております。芸術文化は,精神面において市民生活を豊かにすることはもとより,都市の品格を高め,都市の活力を生みだす原動力になるものであり,我が国を代表する芸術文化の都である京都市では,芸術文化の振興を中核的な行政課題と位置づけ,市民や芸術家,企業の皆様とのパートナーシップのもと,芸術文化の振興に積極的に取り組んでいるところでございます。
 このたび,京都の舞台芸術を中心とした芸術文化活動の育成・支援を行うと同時に,多くの市民が優れた芸術文化に触れる機会を創出するため,地域文化会館を活用した新たな事業を展開することといたしました。
 1つ目のフランチャイズ化事業でございますが,これは,優れた芸術文化活動を行っておられる団体などに,地域文化会館のホール利用申し込みのない時間帯を練習場所として5箇月程度無料で提供し,ホールを使用されるフランチャイズ団体には,市民を対象とした無料公演やワークショップなどを実施していただき,地域の芸術文化の振興を図ろうとするものでございます。当面は,京都において若者を中心に活発な活動が行われ,全国的にも注目されている「演劇及びダンス」の支援・育成を目的に募集を行います。このような一般利用に供している施設を利用したフランチャイズ化事業は,政令市では初めてでございます。
 そして,2つ目は,京都芸術センターで実施している各種芸術文化事業のうち,茂山一門の若手狂言師による現代演劇など,地域住民が親しみやすい鑑賞事業を今後地域文化会館においても実施するものでございます。
 地域文化会館を拠点としたこれらの事業展開によりまして,地域文化会館の有効活用を促進し,あわせて,芸術文化に親しむ土壌が家庭や地域,そして京都全体へと広がっていくことを期待しているところでございます。
 以上,地域文化会館に関する事業についてご説明申し上げましたが,詳細につきましては,まとまり次第,発表させていただきます。

 

2 「京都のいしぶみ」と「都市のすがた」

 

 次に,「京都のいしぶみ」と「都市のすがた」についてでございます。
 世界にも稀な1200年という長く一貫した歴史を持つ京都には,豊かな歴史資源が数多く存在します。京都市では,京都のまち全体を歴史の博物館(フィールド・ミュージアム)と捉え,埋もれた歴史資源を発掘・整理し,歴史情報として市民や観光客,修学旅行生などに広く発信するため,平成13年度から「フィールド・ミュージアム」情報提供システムの構築を進めてまいりましたが,このたび,「京都のいしぶみ」と「都市のすがた」が完成し,情報発信できる運びとなりました。
 まず,1つ目の「京都のいしぶみ」は,歴史的な出来事などを書き記した市内の石標852箇所に関する情報をデータベース化したもので,明日からインターネット上で発信してまいることといたしており,のちほど,皆様には実際の画像をご覧いただきたいと存じます。なお,これほど多くの石標が建立されているのは,全国の中でも唯一京都だけであり,その京都において大規模かつ正確な史跡石標調査を行いましたのは今回が初めてでございます。
 2つ目の京都の歴史年表である「都市のすがた」は,年表の見開きのページに掲載しておりますように,京都のまちは時代の変遷とともにその姿を変えており,自然災害や戦争などの,都市の移り変わりの要因となった事柄を取り上げたものです。重要な史跡など30項目については,さらに詳しい解説を加えて,地図や写真などを掲載した「解説シート」を作成しております。この解説シートでは,「知る」という欄で歴史的事実などを学んでいただき,「歩く/見る」という欄を読みながら,歴史的な出来事が起こった場所やゆかりの地を訪ねていただけるようになっております。
 これらの貴重な歴史情報の発信は,京都の歴史の奥深さを市民の皆様はもとより,全国の皆様に再発見していただく絶好の機会となるものであり,また,地域のまちづくりや生涯学習にも寄与するものと期待を寄せております。特に,「京都のいしぶみ」データベースは,今後製作する観光サイト「ぶらり京都逍遥」に活用するなど,歩いて楽しむ「界わい観光」を推進するものであり,観光客5000万人構想の実現に向けた施策・事業にも積極的に活用してまいりたいと考えております。

 

 私からは,以上でございます。

 

(市長記者会見資料)

 

平成15年4月16日
京都市
文化市民局文化部文化課
222-3094

 

地域文化会館におけるフランチャイズ化事業等の展開について
~市民が芸術に親しむ機会の創出と,文化会館の活性化をめざして~

 

 京都市では,市民文化の向上と発展を図るため,地域文化会館を市内5箇所に設置し,音楽,演劇,舞踊などの芸術・文化催事や講習会・研修会などの用に供しています。
 このたび,京都の舞台芸術を中心とした芸術文化活動の育成・支援を行うと同時に,多くの市民が優れた芸術文化に触れる機会を創出するため,芸術文化活動を行う団体等に地域文化会館を活動拠点として提供するフランチャイズ化事業など, 地域文化会館を活用した新たな事業を下記のとおり展開します。
 今年度,フランチャイズ化事業をスタートするに当たっては,京都において若者を中心に活発な活動の土壌があり,全国的にも注目されている「演劇及びダンス」に焦点を当て,その支援,育成を目的に募集を行います。また,将来,事業の成果を点検しながら,新たな分野にも展開を図っていく予定をしています。
 なお,これらの内容については,4月下旬発表予定の京都市芸術文化振興計画推進プログラム「芸術文化の都づくりプラン」に盛り込んでいきます。

 

 

1 フランチャイズ(活動拠点)化事業

優れた芸術文化活動を行っている団体などを対象に,練習場所として,地域文化会館の利用申し込みのないホールの時間帯を無料で提供し,地域における活動拠点化を図る。フランチャイズ団体には,ホールを活用した無料公演やワークショップなど市民を対象とした事業を実施していただく。

(1)実施時期    平成15年10月~平成16年2月(5箇月)

(2)募集時期    平成15年6月

(3)募集分野    演劇及びダンス

(4)募集団体数    各地域文化会館1団体程度(16年度以降は2団体)

(5)選考・決定    芸術家や本市関係者などから成る選考委員会を設置し,応募団体などの選考を行い,フランチャイズ団体を決定する。

 

2 京都芸術センター事業の地域文化会館での展開

 現在,京都芸術センターで実施している芸術・文化事業のうち,地域住民が親しみやすい鑑賞事業を今後,地域文化会館でも展開する。

<参考>
○地域文化会館・北文化会館(平成7年4月1日開館)
北区小山北上総町49―2
・東部文化会館(昭和62年4月1日開館)
山科区椥辻西浦町1―8
・右京ふれあい文化会館(平成13年9月17日開館) 
右京区太秦安井西裏町11-6
・西文化会館ウエスティ(平成5年8月16日開館)
西京区上桂森下町31―1
・呉竹文化センター(平成2年8月15日開館)
伏見区京町南七丁目35―1

 

○京都市芸術文化振興計画推進プログラム「芸術文化の都づくりプラン」

 京都の芸術文化振興の方向性を示し,これを実現するための長期的な指針として平成8年に策定した「京都市芸術文化振興計画」の一層の推進を図るため,これまでの取組を総括し,近年の環境の変化に対応した具体的施策を掲げたアクションプランとして策定するもの。 

 

(市長記者会見資料)

 

平成15年4月16日
京都市
総務局歴史資料館
241-4011

 

「京都のいしぶみ」データベースと「都市のすがた」京都の歴史年表について
~1200年の豊かな歴史情報を発信~

 

 世界にも稀な1200年という長く一貫した歴史を持つ京都には,豊かな歴史資源が多数散在しています。そのため,京都市では,市域全体を歴史の博物館と捉え,埋もれた歴史資源を発掘・整理し,歴史情報として,広く市民や観光客,修学旅行生,研究者等に提供するため,平成13年度から「フィールド・ミュージアム」情報提供システムの構築を進めてまいりました。
 このたび,市内全域の史跡石標を収録した「京都のいしぶみ」をインターネット上で発信するとともに,「まちの変遷」に関する歴史をまとめた歴史年表「都市のすがた」を発行いたします。
 市民をはじめ,全国の歴史愛好家や観光客の方々に,京都の歴史の奥深さに触れていただくとともに,観光客誘致に役立つものと期待しています。

 

 

1  「京都のいしぶみ」データベース

(1)概 要

 1200年の長い歴史を持つ京都は,重層的に歴史の舞台となった場所が市内に数多くあり,歴史的な出来事などを書き記した石標が多数建立されている。この石標をデータベース化し,インターネット上で発信する。
 これは,歴史研究の一環として,平成13年度から実施した,市内に存在する史跡石標調査の結果を取りまとめたものである。

(2)内容(別紙資料のとおり)

非公開を除く京都市内のすべての史跡石標 852箇所。
歴史的な出来事の解説,石標の情報,写真及び位置図等を掲載。

<石標例>
○古いものでは,1678年(延宝6年)建立の「三条通白川橋」の道標,1700年(元禄13年)建立の「鵺池(ぬえいけ)碑」(摩滅により昭和11年に建て替え)など。

○最近話題のものでは,NHKの大河ドラマでお馴染みの「宮本武蔵」関連として,一乗寺下り松の「宮本・吉岡決闘地」,来年放送予定の「新撰組」関連で,中京区壬生梛ノ宮(なぎのみや)町の「新撰組遺蹟」及び「新撰組屯所遺蹟」,伏見区南浜町の「史蹟 寺田屋」など,幕末維新関係で78箇所を掲載。

○珍しいものでは,慶応義塾の分校として明治7年に福沢諭吉により開校された「京都慶応義塾跡碑」,日本初の鉄筋コンクリート橋である山科区日ノ岡の疏水に架かる「本邦最初鉄筋混凝土(コンクリート)橋」など。*これほど多くの石標が建立されているのは,全国の中でも京都だけであり,その京都において大規模かつ正確な史跡石標調査を行ったのは初めてである。

(3)アクセス方法

○直接「京都のいしぶみ」へアクセス
*京都市ホームページ「京都市情報館」及びその中にある「京都市観光文化情報システム」のトップページからもアクセスできます。

(4)発信日

平成15年4月17日(木)

 

2 「都市のすがた」京都の歴史年表

(1)概 要

 平安京の誕生から1200年という長く一貫した歴史を持つ京都のまちづくりや自然災害,戦争などによる市街地の変遷や景観の変化を非常に詳しく取り上げた都市の年表である。

(2)特 徴

 「聚楽第と御土居」などのまち中で見ることができる重要な史跡など30項目については,詳しい解説,地図,写真等を掲載した解説シートを作成しており,この解説シートを見ながら,歴史的出来事が起こった場所やゆかりの地を訪ねることにより,フィールド・ミュージアムとしての京都を体験していただくことができる。

(3)内容

①歴史年表「都市のすがた」

サイズ  A4折込カラー(8ページ)

印刷部数 10,000部

②解説シート 30項目

サイズ   A4(1項目につき2ページ~4ページ)
印刷部数 各3,000部

(4)配布場所

 歴史資料館,京都駅観光案内所,考古資料館,東京の京都館で無料配布する。郵送希望の場合は,住所,氏名,電話番号を書いたメモ及び390円切手を同封し,歴史資料館(〒602-0867 京都市上京区寺町通荒神口下る松蔭町  138-1)まで郵送でお申し込みください。

(5)配布開始日
平成15年4月17日(木)

 

3 作成経費

3,000万円

内訳 平成13年度 1,000万円

平成14年度 2,000万円

 

4 今後の取組

 「フィールド・ミュージアム」情報提供システム構築事業として,今回の「都市のすがた」に引き続き,今年度中に「文化史年表」(学芸・宗教・庶民生活等)及び解説シートを作成し,「都市のすがた」と併せてインターネットで発信を行う。

お問い合わせ先

京都市 総合企画局市長公室広報担当

電話:075-222-3094

ファックス:075-213-0286

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