京都市立学校「携帯電話に関するアンケート」集計結果(概要)
1 趣旨
京都市の子どもたちの携帯電話の利用実態を把握するとともに,平成19年10月に行った前回調査及び文部科学省による全国調査(平成21年2月公表,小6,中2,高2の抽出)と比較するなど,今後の各校における保護者啓発や生徒指導の取組の推進を図るための基礎資料とする。
2 実施期間
平成21年6月下旬~7月中旬
3 調査対象
京都市立の小学校(4~6年生),中学校,高等学校,総合支援学校のうち,調査を希望する学校の児童生徒(参加校:小学校103校,中学校54校,高等学校12校,総合支援学校4校)
4 有効回答数
計 43,253人(36,120人) ( )内は,地域性等を考慮し,全市集計に用いた回答数。
○小学生:18,251人(14,372人)
○中学生:19,240人(15,986人)
○高校生(総合支援学校高等部を含む):5,762人(5,762人)
5 アンケート結果の概要
1. 総括(主な特徴)
(1)携帯電話の所持率について,19年度調査と比較すると全校種において減少(小学生29%→28%,中学生67%→61%,高校生95%→93%)しており,本市のこれまでの啓発活動等の成果が見られる。
一方で,小・中の本市の所持率は全国調査と比較して約3割高い。
(2)1日の携帯電話使用時間について,学年が進むにつれ特に女子で利用時間が増え,中2以上になると30~40%が「2時間~3時間未満」「3時間以上」と答えている。
さらには,利用する場面についても,中高生になると「夜,布団に入っているとき」や「勉強中」が約4割を超えるなど,携帯電話への依存性の進行による,生活習慣の乱れ,家庭学習への影響が懸念される。
(3)フィルタリングサービスについて,19年度と比較すると,「している」が増加しており,京都市「子どもの『携帯』利用に関する連絡会議」からのアピールや地域生徒指導連合会における京都市内の販売店へのフィルタリング導入への働きかけなどの成果が見られる。
2. 携帯電話の所持率
小中学生とも,学年が進むにつれて所持率が高くなっており,高校生では約93%の生徒がケータイを所持している。特に小6→中1で1.5倍(33%→51%),中3→高1で1.3倍(71%→93%)と,顕著な上昇がある。しかしながら,平成19年度調査と比較するとほとんどの学年で減少しており,本市のこれまでの啓発活動等の成果が一定見られる。
携帯電話の所持率| | 21年度調査 | 19年度調査 | 増減 |
| 小学生 | 28% | 29% | -1% |
| 中学生 | 61% | 67% | -6% |
| 高校生 | 93% | 95% | -2% |
一方,全国所持率では,小6が25%(本市33%),中2が46%(62%)となっており,本市の数値は約3割高い状況。
3. 1日のメール回数
中学生から高校1年生までのとりわけ女子の回数が多い状況であり,特に中2女子と中3女子に,1日30回以上メールをする生徒が,約35%と非常に多い。
4. 1日の携帯電話使用時間
学年が進むにつれ特に女子において利用時間が増えており,「2~3時間未満」,「3時間以上」と答えた生徒が,中2女子では38%,中3女子では42%,高2女子では40%となっている。
学校がある日の1日の携帯電話使用時間使用時間 | 小6男子 | 小6女子 | 中2男子 | 中2女子 | 中3男子 | 中3女子 | 高2男子 | 高2女子 |
2~3時間 | 2% | 5% | 9% | 13% | 10% | 16% | 10% | 18% |
3時間以上 | 2% | 5% | 11% | 25% | 12% | 26% | 11% | 22% |
計 | 4% | 10% | 20% | 38% | 22% | 42% | 21% | 40% |
5. 使用する場面
中高生になると4割以上が「自分の部屋で勉強などをしているとき」,5割が「夜,布団に入っているとき」によく使うと回答しており,生活習慣の乱れ,家庭学習への影響が懸念される。また,「3. 1日のメール回数」,「4. 1日の携帯電話使用時間」の調査結果とあわせ,調査にあたってポイントとしていた携帯電話への依存性の問題が,顕著に示されている。
6. 使用目的
中学生以上になるとインターネット利用が増加しており,特に中2~高3女子にプロフ・ブログ・掲示板を見たり,書き込む生徒が多く見受けられる。また,中3~高1女子は3割近く,高2~高3女子の4割近くが自分のブログを公開し,中3~高2女子の2割以上が自分のプロフを公開している。
7. トラブル被害等
チェーンメールを送られる被害(中65%,高56%)と,それを友達に送ってしまうケース(中22%,高18%)が多い。また,「掲示板等で悪口を書かれた」「しつこくメールを送られた」という被害が,中2以上の女子生徒で多くなっている。
8. フィルタリングサービス
19年度と比較すると,「している」が増加しており,「子どもの『携帯』利用に関する連絡会議」からのアピールや地生連における京都市内の販売店へのフィルタリング導入への働きかけなどの成果が見受けられる。21年4月施行の「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」により,携帯電話各社が18歳未満のユーザーに対して,フィルタリングサービスを行うようになったことも大きな要因である。
フィルタリングサービスの利用率| | 21年度調査 | 19年度調査 | 増減 |
| 小学6年生 | 36% | 29% | + 7% |
| 中学2年生 | 40% | 18% | +22% |
| 高校2年生 | 25% | 12% | +13% |
9. 使用にあたって保護者との「約束事」
「約束事」をしている児童生徒の割合について,女子のほうが高い傾向にあるが,男子と比べ携帯電話の使用時間が長く,問題行動の加害や被害も多い。このことから,ルールが守られていない状況が多いことも考えられる。また,19年度と比較すると,「特に決まりがない」と答えた生徒は,中学生・高校生では減少(中47%→34%,高64%→52%)しているが,小学生で増加(28%→32%)しており,いずれの校種も全国平均を上回っている。