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文化人からの京都市公営交通100周年記念メッセージ 第3弾 杉本節子,歌子様

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2012年7月6日

文化人からの京都市公営交通100周年記念メッセージ 第3弾 杉本節子,歌子様

ドキドキ、ワクワクの公営交通

杉本節子さん


 

小学生の頃、銀閣寺近くまで絵を習いに行っていました。32番のバスに乗って、一人でお金を払って、ドキドキしながらも楽しかった記憶があります。ピアノのお稽古は循環バスでした。中でウトウトして、気が付いたら自分の家の最寄りのバス停に戻っていた、ということもありました。
 地下鉄の走り始めた頃は私の大学生時代で、北大路から北山、宝ヶ池といった、開業で便利になった市の北部によく行きました。北山に面白いお店がたくさんできたのもこの頃でした。青春の想い出ですね。

杉本歌子さん


 

美術館、動物園、バレエ鑑賞と、岡崎には市電に乗って、母と姉妹3人で一緒に行きました。私は車窓からの風景が楽しくて、行きはずっと外ばかり眺めていましたが、帰りはいつも寝ていました。駅から母におんぶをしてもらって、背中の温みを感じながら家路につきました。本当は半分起きていたんですけどね。今では懐かしい想い出です。
 地下鉄は市電と違って風景が無いので、駅から地上に出ると自分がどこにいるのか全く分からなくなります。悪い意味ではなくて「この出口を出るとどうなるんやろう」という心が躍る感じです。今でも地下鉄に乗るたびに、京都の街の中を冒険しているみたいなワクワク感があります。

京都ならではの、新しいものと古いものコントラスト

節子さん

 今年で公営交通は100周年を迎えられたということですね、おめでとうございます。また長い間、交通事業の推進・発展を担ってくださったこと,ありがとうございました。

 杉本家の財団もお陰様で20年になります。財団を運営する立場から申しますと、地下鉄の四条駅に近く、バスも最寄停留所から徒歩で数分ですから、お客様に来ていただきやすいので助かります。これからも末長く、共に歩めればと思います。

歌子さん

 杉本家(奈良屋)ができた頃には無かった、今の時代の乗物で来られた方が、昔の建物を見て、ゆっくりくつろいで行かれます。近代的な地下鉄の正確さ迅速さと、歳月を経た町家が醸し出すゆったり感、このコントラストが面白いですね。しかも自然な形でなじんで共存していますし。

節子さん

 京都は都だったのですから常に流行に敏感でしたし、また多くの流行が廃れるのも長い歴史の中に見てきた町です。流行の中で京都に合ったものだけが残され、古いものと重層的に共存してきました。東京奠都による明治の地盤沈下を救ったのは京都人の時代の最先端を取り込んでいこうという精神でしたし、そんな中で京都らしさが守れたのは、伝統を守ろうとする気概でした。どちらも大事ですね。

100周年は自分の行動の意味を考えるいい機会

歌子さん


 

最近、高齢化が進んでいますが、足が不自由な人が多くなりました。四条駅で駅員さんがリフトの横で利用者を見守ってくれている姿を見るとホッとします。市バスの運転手さんも最近は乗客に配慮して、「動きます」「足元にご注意ください」とか、よく声かけをされます。市バスや地下鉄を使う機会は高齢者になればなるほど増えると思います。公営交通にはもっと活躍してもらいたいし、希望としては更に一層の御配慮をお願いしたいと思います。

節子さん


 

明治維新後の京都の近代化は目覚ましく、日本で初めて電車が走ったのは京都ですし、バスもそうです。そして、平成の現代、地球環境のことを考えても、自家用車を使うより公共交通を使う方がベターであることは、共通の認識となっています。公営交通100周年は、自分の取る行動が歴史の中でどういう意味を持つのかを考えるいい機会ですね。

杉本節子様プロフィール

 京都市生まれ。杉本家十代目。
 公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会常務理事兼事務局長。
 料理研究家。随筆家。短大卒業後、大阪あべの辻調理師専門学校で料理を学ぶ。
 京町家保存活動と同時にTVなどで京の伝統食・おばんざいの紹介に努めつつ、幅広いジャンルの料理提案を行う。
 京町家の歴史と食文化についての講演、新聞・雑誌の連載など多数。

平成21年京都府あけぼの賞受賞。著書に『NHKきょうの料理 京町家・杉本家の味 京のおばんざいレシピ』(NHK出版)、 『京町家のしきたり』(光文社知恵の森文庫)など。
杉本節子のだいどこ日記(ブログ)  http://www.kyoto-obanzai.jp/blog/外部サイトへリンクします
公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会 http://www.sugimotoke.or.jp/外部サイトへリンクします

杉本歌子様プロフィール

 京都市生まれ。杉本家九代目三女。
 公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会学芸部長、画家(日本画)。
 京都造形芸術大学非常勤講師。
 季節の室礼、年に三回ある公開事業の企画、運営、展示を行う。
 杉本家の歴史を紐解き、京商家の暮らしと歴史を支えてきた精神を「一般見学コース」で来訪者に解説するほか、講演活動を通じて広く伝えている。
     【一般見学コース】
     ほぼ月1回開催(第1土曜日)、要予約 定員20名 
     午前10:00〜11:30 、午後2:00〜3:30
 また、京都に生息する植物や生物など、日本画の世界に描き個展を開催。

著書『京町家の木もれ日』(光村推古書院)
受け継いだ京の暮らし「杦庵の萬覚帳」(ブログ)http://kyuuan.exblog.jp/外部サイトへリンクします 

お問い合わせ先

交通局 企画総務部 営業推進課
電話: 075-863-5065