市長の「京都らしい環境にやさしいライフスタイル」への想い(「日本の論点2009」より抜粋要約)
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2020年9月10日
市長の「京都らしい環境にやさしいライフスタイル」への想い
・ ドイツのメルケル首相は,京都に来られた際に「DO YOU KYOTO?」という言葉が「環境にいいことをしていますか」という意味で使われ,世界中に広まっていると紹介された。この言葉は,京都が議定書発効の地であることから欧米で使われ始めたが,私は,京都には自然を敬愛して生きるという伝統的な知恵があり,昔から環境にやさしい暮らし方を実践してきたことも含めてKYOTOが「環境にいいことをする」という動詞として世界中の人々に使われるようになったと,誇りに思うと同時に責任を痛感している。
・ 私は,この京都から,伝統的な知恵に裏付けられたライフスタイルの見直しを,地球温暖化問題が深刻化している今だからこそ真剣に考え,世界に発信していく責務があると思う。
・ 人間は自然の中の存在であることを認識し,足るを知って生きること。自然のリズムに合わせ,一人ひとりが自分の生き方を省み,もう一度自分の食べているもの,使っているものに思いを馳せ,暮らしとの関係を見つめなおすことが大切なのではないだろうか。
・ 京都にとって,コンビニエンスストアの深夜営業が注目され,国民的議論が巻き起こっているのはありがたい。このことを通じて私どもが議論しているのは,地産地消の食文化や,季節感を大切にする生活,昼と夜の区別など,自然との共生を図る幅広い課題提起である。
・ 私は夜の文化や商業活動に異を唱えているわけではない。会食,コンサートや映画,能・狂言,お茶・お花などを夜に楽しむことはすばらしい。ただ,いたずらに生活時間帯を引き延ばして深夜まで活動を続けるライフスタイルをとる人々が増えることで,多くの市民が満足度の高い生活を送ることになるのだろうかと懸念している。
・ 京都市では,持続可能な社会の実現を目指して,3つのシンボルプロジェクトを推進している。1つ目が自動車利用を抑制して歩行者優先のまちづくりを行い,公共交通機関を活用する「歩くまち・京都」の推進。2つ目が良好な景観や京町家に知恵と最先端の技術を活かす「木の文化の世界首都・京都」の推進。3つ目が「DO YOU KYOTO?」を合言葉に市民,事業者の行動を飛躍的に進めていく「ライフスタイルの変革と技術革新」の推進である。
・ 人類の英知の集積地である歴史都市・京都が地域主権時代のモデルとして,
・ 市民ぐるみの実践で,人類の未来につながる道を拓いていきたい。私はそう強く決意している。
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