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上京区の史蹟百選,誇りの木/同志社,クスノキ

ページ番号12297

2008年10月21日

Aエリア
同志社
同志社

 今出川通を挟んで京都御苑の築地塀や石垣と対象的に,同志社のキャンパスには煉瓦造の校舎が建ち並んでいます。同志社は元治元年(1864)に渡米し,さらに大使岩倉具視一行に加わってヨーロッパ諸国を視察して見聞を世界に広めて明治7年に帰国した新島襄(1843~90)によって創立されました。翌8年山本覚馬らの協力を得て,寺町丸太町上る(新島旧邸の地)に同志社英学校を開校し,9年には相国寺門前の薩摩藩屋敷跡に校舎を建てます。構内には重要文化財の煉瓦造の建造物が5棟もあります。
 中でも烏丸通側から望める彰栄館は新島が再渡米する前,アメリカンボード(米国海外伝道協会)の寄付によって明治17年に完成しました。設計は礼拝堂・有終館ともに宣教師D・C・グリーンで,京都市内の現存最古の煉瓦造建築です。1887年の銘板がある時計機械は特色ある時計塔の中に納められています。
 急勾配の切妻屋根に造形された明治19年の礼拝堂は,明治期の教会堂としては最も古く,アメリカンゴシック調の美しい姿は同志社の象徴的存在といえましょう。
 今出川通から見える有終館は英学校書籍館として明治20年に建てられました。黒煉瓦の横線を入れるなど装飾性の強い建物です。アメリカ人J・M・ハリスの寄付金で明治23年に竣工したハリス理化学館は,イギリスで建築を学んだA・N・ハンセルが設計した本格的なイギリス式の名建築です。
 クラーク夫人の寄金によるクラーク記念館は明治26年に神学館として建てられ,ドイツ人ゼールの設計としては現存する唯一の作品といわれています。また八角の尖塔はよくその特色を生かしています。ドイツ風ネオ・ゴシックの重厚な様式で,設計図や工事仕様書が保存されているのも貴重です。
 このほか大正9年の啓明館や,武田伍一が設計した栄光館と,ヴォーリズ建築事務所設計のアーモスト館が昭和7年に建てられており,洋風建築による整合性が見られます。

 

DATA
・今出川通烏丸東入 玄武町

 

■誇りの木
クスノキ
・高さ 18.0m   
・枝張 15.0m
・幹周 2.90m
・くすのき科/常緑高木

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