「梅毒」が過去最大に急増しています!
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2023年1月31日
「梅毒」の感染者が過去最多を更新
近年、新規梅毒報告数は全国的に著しく増加しており、全国の新規梅毒報告数は令和3年に約8,000件と現在の集計が始まって以来過去最多となりましたが、令和4年は12,966件(第52週時点速報値)と過去最多をさらに更新しました。
京都市では令和3年については78件(暫定値)の報告があり、過去最多の報告数となりましたが、令和4年はさらに上回り、95件(速報値)の報告がありました。中でも女性の報告数は昨年比約1.6倍となりました。
年次別報告数の推移
令和4年の報告は95件であり、過去最多となった令和3年を上回りました。増加に転じ始めた平成25年と比較すると、10倍以上に増加しています。
年次 |
H25 |
H26 |
H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
R1 |
R2 |
R3(暫定値) |
R4(速報値) |
京都市 |
8 |
11 |
38 |
51 |
71 |
66 |
66 |
61 |
78 |
95 |
全国 |
1,228 |
1,661 |
2,690 |
4,575 |
5,826 |
7,007 |
6,642 |
5,867 |
7,978 |
12,966※1 |
※1 令和4年第52週時点速報
感染経路別報告数
異性間の性的接触を原因とするものが最も多く、全体の70%以上を占めています
性的接触 |
針等の鋭利な ものの刺入 |
静注薬物 常用 |
輸血・ |
母 子 感 染 |
その他 (不明含む) |
合 計 |
|||
異性間 |
同性間※1 |
不明 |
|||||||
平成30年 |
45 |
6 |
7 |
1 |
0 |
0 |
0 |
7 |
66 |
令和元年 |
45 |
9 |
1 |
0 |
0 |
0 |
0 |
11 |
66 |
令和2年 |
46 |
8 |
4 |
1 |
0 |
0 |
0 |
2 |
61 |
令和3年 |
60 |
8 |
5 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5 |
78 |
令和4年 |
66 |
7 |
16※2 |
0 |
0 |
0 |
0 |
6 |
95 |
※1 両性間の性的接触も含む。 ※2 経口接触(異性、同性不明)含む。
男女別・年齢別報告数
令和4年は特に20代の女性の報告数が昨年の2倍以上となり、年代別で最も多く報告されました。
男性は、女性に比べて幅広い年代で感染者がみられ、20代から40代の報告数が特に多い状況です。
10代 |
20代 |
30代 |
40代 |
50代 |
60代以上 |
合計 |
||
平成30年 |
男 |
1 |
12 |
10 |
4 |
4 |
2 |
33 |
女 |
8 |
17 |
2 |
4 |
1 |
1 |
33 |
|
令和元年 |
男 |
1 |
14 |
5 |
13 |
8 |
2 |
43 |
女 |
4 |
11 | 5 |
2 |
0 |
1 |
23 |
|
令和2年 |
男 |
0 |
14 |
5 |
10 |
4 |
3 |
36 |
女 |
3 |
10 |
7 |
3 |
2 |
0 |
25 |
|
令和3年 |
男 |
3 |
9 |
15 |
10 |
9 |
5 |
51 |
女 |
0 |
13 |
7 |
5 |
1 |
1 |
27 |
|
令和4年 |
男 |
0 |
12 |
11 |
16 |
8 |
6 |
53 |
女 |
0 |
30 |
8 |
3 |
1 |
0 |
42 |
男性
女性
症状別報告数
男性は早期Ⅰ期、女性は早期Ⅱ期での報告が多く、女性のほうが感染から時間が経った状態で報告される事例が多い状況です。晩期での事例も3件報告されています。また、無症状(感染してから年月が経過し、症状が消滅している状態を含む。)の期間に発見される事例も、全体で約25%見られます。
早期Ⅰ期 |
早期Ⅱ期 |
晩期 |
無症状 |
合計 |
||
平成30年 |
男 |
16 |
8 |
2 |
7 |
33 |
女 |
6 |
14 |
1 |
12 |
33 |
|
令和元年 |
男 |
21 |
14 |
1 |
7 |
43 |
女 |
6 |
9 |
0 |
8 |
23 |
|
令和2年 |
男 |
18 |
10 |
1 |
7 |
36 |
女 |
4 |
10 |
0 |
11 |
25 |
|
令和3年 |
男 |
27 |
16 |
0 |
8 |
51 |
女 |
4 |
10 |
0 |
13 |
27 |
|
令和4年 |
男 |
28 |
14 |
2 |
9 |
53 |
女 |
7 |
19 |
1 |
15 |
42 |
男性
早期Ⅰ期(感染後約3週間) |
硬結(赤いしこり)、硬性下疳(潰瘍)、リンパ節の無痛腫脹などが出現する。 |
早期Ⅱ期(感染後数か月) |
皮膚等に梅毒性バラ疹や丘疹性梅毒疹、扁平コンジローマなど特有な発疹が出現する。 |
晩期(感染後数年から数十年) |
皮膚や内臓に病変が見られ、神経症状、眼症状が起こる。 |
無症候 |
自覚症状のない期間。各期の間に見られる。 なお、この間も症状は進行しており、感染性がある。 |
梅毒とは
感染経路
梅毒は、性行為など、体液や血液と接触することで感染します。
経過によって症状が異なりますが、自然に消えたり、他の疾患と似ていて気が付かなかったりすることがあります。
症状が消えている間も、他の人にうつす可能性があり、妊娠中に感染すると、胎児に感染し、死産や早産、奇形など重い障害を引き起こすことがあります。
治療について
処方された抗菌薬を内服することで治療します。内服期間等は病期により異なり、医師が判断します。病変の部位によっては入院し、点滴で抗菌薬の治療を行うこともあります。医師が治療を終了とするまで、処方薬を確実に服用し続けることが重要です。
予防方法
コンドームを正しく使用する
性行為によっては性器だけでなく、のどや肛門、直腸にも感染することがあります。コンドームを使用し、感染部位と粘膜や皮膚が直接接触しないようにすることで予防できます。
ただし、コンドームが覆わない直接接触する皮膚や粘膜部分に症状があると、コンドームでは予防できない場合がありますので、皮膚や粘膜に異常があった場合は、性的な接触を控え、早めに医療機関を受診しましょう。
不特定多数の人との性的接触は控える
接触の人数が多いほど、感染の危険性は高まります。また、相手が増えればそれだけ周囲にも、感染を広めてしまいます。
心配があれば検査を受ける
「感染したかもしれない」と思うときは、早めに検査を受けましょう。 感染していても症状がないことがあるため、パートナーも一緒に受検することをお勧めします。
★京都市で実施している検査について → こちら
また、妊婦さんは定期的な妊婦検診をしっかり受けるとともに、妊娠中の感染に十分注意しましょう。
梅毒の増加について
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お問い合わせ先
保健福祉局 医療衛生推進室 医療衛生企画課
電話:075-222-4421 ファックス:075-222-4062