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京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例に基づく取組について

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2016年3月24日

京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例に基づく取組について

 本市では,平成27年7月に施行した京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例(以下「条例」という。)に基づき,人と動物の共生する社会に向けた取組を進めています。

 この度,年度末の区切りを迎えた現時点での,条例に基づく取組の状況について御報告します。

1 人と動物の共生に向け新たに構築した仕組みによる取組

⑴ マイクロチップ装着助成

 飼い主の責任意識の向上等を目的として,条例に犬猫の所有者明示の努力義務を定めたことを受け,マイクロチップの普及を図るため,平成27年5月から,公益社団法人京都市獣医師会との協働により,情報登録料1,000円の実費負担のみで,犬猫にマイクロチップを装着できる制度を開始しており,平成28年1月末現在,犬288頭,猫196頭,計484頭に装着いただいている。

【マイクロチップ】

 固有の識別番号が記載された直径2mm,長さ8~12mmの円筒形の電子標識器具。読取機で識別番号を読み取り,登録された飼い主情報等と照合することができる。動物の盗難,迷子等の防止,保護した動物の返還等に効果があり,動物の遺棄の防止等,飼い主の責任意識の向上にもつながるもの。

(効果例)保健センターにおいて,迷子の猫のマイクロチップを読み取ることにより,飼い主が判明し,飼い主に迎えに来てもらう 等

 ⑵ 譲渡事業の推進

 平成27年5月に開所した京都動物愛護センターにおいて,京都府と共同して広域的な犬猫の譲渡事業を展開している。マスコミに度々取り上げられたことや,同センターのSNSによる譲渡犬猫の積極的な情報発信等により,譲渡希望者は大きく増加している。

 猫については,新たに開始した「子猫の一時預かり在宅ボランティア」等もあり,今年度,1月末現在で,前年同期比56頭(73%)増の133頭を譲渡するなど,順調に増加している。

【子猫の一時預かり在宅ボランティア】

 十分な世話ができないため収容中に死亡してしまうことも多い,生まれたばかりの子猫を自宅で一時的に預かり,譲渡に適した月齢となるまで目の行き届いたきめ細やかなお世話をしていただく制度。今年度,35頭を預け,うち34頭を譲渡している(1頭は途中病死)。

 犬については,平成26年度から,専門家の協力を得て,無駄吠(ぼ)えなどの問題行動を修正し,譲渡適性を習得させる「京都方式」を実施し,こうした犬についても譲渡につなげている。しかし,今年度の譲渡数は,1月末現在,前年同期比20頭(31%)減の45頭と減少している。これは,飼い主へ返還できた犬が前年同期比21頭(105%)増となっていることに加え,譲渡の申込みが多い子犬の収容が少なく,老,成犬が増えていることが原因と考えられる。

犬猫の収容等の状況について

犬                              単位:頭

平成26年度

(1月末)

平成27年度

(1月末)

26→27

増減

収容

84

108

+24

譲渡

65

45

△20

返還

20

41

+21

譲渡希望

69

174

+105

殺処分

8

7

△1

猫                              単位:頭

平成26年度

(1月末)

平成27年度

(1月末)

26→27

増減

収容

1,147

1,180

+33

譲渡

77

133

+56

返還

0

3

+3

譲渡希望

94

227

+133

殺処分

970

890

△80

⑶ 野良猫に対する取組の推進

 猫は室内で飼養することが正しい飼い方である。このため,現にいる野良猫は飼い猫としていくなど,できる限り良好な生存環境の下に置くとともに,これ以上増やさず,将来的にはなくしていくことを念頭に置き,次のような取組を進めている。

ア 条例に基づく適切な給餌方法の明確化(遵守基準の制定)

 

(ア) 条例に基づき,周辺への説明や避妊去勢の実施など,適切な給餌の方法に関し市民等が遵守すべき具体的な基準を定めている。ルールを明確にしたため,保健センターは,不適切な給餌の禁止や,給餌方法について是正すべき点を具体的に示すことができ,これまでより指導がしやすくなっている。

(イ) 保健センターには,今年度,1月末現在,野良猫への給餌に関して,243地域の苦情が寄せられている。このうち,野良猫の忌避策の相談を内容とするものなどを除く,171地域で延べ399回の現場等調査を行った。さらに,このうち,給餌者が不明なものなどを除く,137地域で延べ210回の指導を実施している。

 その結果,指導実施地域の約4分の1に当たる33地域で,指導に従い,不適切な給餌をやめたり,給餌方法を是正したりするなどの改善が見られ始めており,その他の地域においても引き続き,粘り強く指導に当たっていく。

保健センターにおける野良猫への給餌に係る苦情の対応の状況(28.1.31)

保健センターにおける野良猫への給餌に係る苦情の対応の状況(28.1.31)

  保健センターでは,苦情の内容に応じて,指導のほか,忌避グッズの貸出し,忌避策のアドバイス,啓発プレートの交付,啓発ちらしの周辺地域への配布,広報車での周知等も実施している。

 

(ウ) また,従来,周辺地域住民が,不適切な給餌について注意をしても,「何が悪いのか」と,議論がかみ合わないことがあったが,道路や公園等での迷惑な餌やりは条例違反になることなど,ルールの具体的な内容をちらしや啓発プレートで周知することにより,市民の間でも互いに注意ができ,ルール違反をしにくい雰囲気の醸成につながっている。

 イ まちねこ活動等の利用状況

 

  「まちねこ活動支援制度」については,人数要件の緩和や,保健センターによる積極的な活用指導により,今年度,1月末現在,前年同期比18件(82%)増の40地域での新規登録があり,前年同期比21頭(16%)増の156頭の避妊去勢手術を実施するなど,順調に活用が進んでいる。同月末現在,登録地域は累計156地域,避妊去勢手術実施頭数は825頭に及んでいる。

【まちねこ活動支援制度】

 自治会,町内会等の単位で適切に野良猫を管理する取組を登録し,本市が無償で避妊去勢手術の実施等の支援を行うもの。明確な地域合意の下での取組が一層進むよう,条例の施行に合わせて,従来の3名以上から原則2名以上に活動団体の人数要件を緩和している。

 また,「野良猫への給餌に係る届出掲示制度」については,今年度,1月末現在で,3件の届出を受けている。

 本制度は,野良猫への給餌について,地域の理解が得られるように指導を行うことにより,段階的に「まちねこ活動支援制度」へとつなげていくことを目的として,創設したものである。条例と併せて「まちねこ活動支援制度」の周知を行ったことや,保健センターが「まちねこ活動支援制度」の積極的な活用指導を行ったことから,「まちねこ活動支援制度」の新規登録が大きく伸びる一方,本制度の適用事例は多くはないが,より望ましい方向に取り組みが進んだ結果と評価している。

【野良猫への給餌に係る届出掲示制度】  

 町内会等の同意を得られないなど,まちねこ活動支援制度の要件を満たすことができないものでも,同活動と同様に,野良猫を適切に管理し,かつ,避妊去勢手術や譲渡等に取り組む活動について,任意に届け出て,届出済票の交付を受けることができる制度

2 地域ぐるみでの啓発活動の実施

 これまで,左京区哲学の道において2回(平成27年7月,同年12月),山科区陵ケ岡(りょうがおか)みどりの径(みち)緑道(りょくどう)(旧京津線跡地)において1回(同年9月),地域ぐるみでの啓発活動を実施している。

 左京区哲学の道では,取組を契機に,地元の皆さんの間で,「お互いに注意をしよう。」という機運が高まった。この支援として,平成28年1月14日に地元との連名による啓発看板の設置を行っている。また,餌やりをしている方などにより野良猫の保護等が進んだとのことで,左京保健センターからは,「当初,30頭程度見かけたが,現在は7,8頭程度となっている。」との報告を受けている。地域の方からも「最近,明らかに野良猫が減ってきている。」,「神社でのふん害も減っている。」と感想をうかがっている。

 山科区みどりの径緑道においても,取組を契機に,地域の方から,「住民同士でも注意をする。」と申し出をいただき,平成28年3月7日に地元との連名による啓発看板の設置を行っている。

 今後,条例施行後1年を目途に,各区においてこうした取組をできるよう,各地域における自主的な活動の支援の充実を図っていく。

【地域ぐるみでの啓発活動】           

 動物と関わる方のマナー意識の向上に向け,繰り返し,地域ぐるみで呼びかけ,地域の目がある中でマナー違反をしにくい風土を築いていくため,保健協議会,市政協力委員,町内会,動物愛護団体,大学生の皆さんなどと共に,啓発物品の配布によるマナー向上の呼びかけ,巡回アピール,ふん拾いや清掃を実施するもの

3 その他の取組

 ⑴ 犬のふんについての取組状況

 犬のふん尿被害については,今年度1月末現在,前年同期比36件(8%)増の460件と,微増にとどまっている。

 市に対して,条例制定後,犬のふんの放置が目に見えて減ったように感じるという声が寄せられる一方,何度も被害にあう旨の苦情も引き続き寄せられており,保健センターでは,犬のふんの放置が条例で禁止されたことを明示する啓発プレートの配布や,広報車による巡回等を実施し,ルールの周知を図っている。また,悪質なものなどを中心に33地域で延べ59回の現場等調査を行うとともに,このうち,行為者が判明しているものについては,17地域で延べ22回の指導を実施している。

 

 ⑵ 多数飼養等の届出

 条例において,犬5頭,猫10頭,犬猫あわせて10頭以上を飼養する場合には,届出を義務付けている。今年度,1月末現在で,犬34件,猫29件,犬猫あわせたもの2件,計65件の届出を受けており,届出の際に,飼い主が守るべきマナー等を周知している。

 条例では,飼い猫の屋内飼養は努力義務にとどめているが,多数の飼い猫を屋外に放しており改善の理解が得られない,といった苦情が寄せられた際には,届出義務を踏まえ,飼養状況の確認や,届出,改善の指導を行うなどして,適正化につなげている。

4 今後の取組

 条例の施行後,周知を受けて,苦情件数は以前より増加している。しかし,禁止事項を明記し,具体的な遵守基準を示したことで,保健センターは,明確で,具体的な指導ができ,改善につながるケースが出てくるとともに,市民の皆さんの間でも,互いに注意をしようとの機運の高まりが見られる。

 ふん尿被害等の苦情数の推移によってこの条例の効果を計るには,もう少し経過を見る必要があるが,本市では,条例により,まずは,動物と関わる方の行動に高いモラルと責任を求めることとしている。また,犬猫に限らず,所有者のない動物への給餌によって迷惑事象が生じている場合には,本条例に基づき指導を行っていく。

 人と動物の共生に向け新たに構築した仕組みによる取組,地域ぐるみでの啓発活動などを一層推進し,人にも動物にも心地よいまちを築くことで,全ての人から動物愛護について理解を得ることができる,人と動物が共生できる社会の構築につなげていきたいと考えており,今後とも,着実に取組を進めていく。

参考 京都市動物愛護行動計画の改定に際して寄せられた肯定的な市民意見

〇 マナー条例により犬のふんが目に見えて減ったように感じる。

〇 和歌山県でも野良猫への餌やりに関する条例が制定されるそうです。他の県などの模範になるような取り組みを進めて欲しい。

〇 マナー条例の取組を積極的に進めてください。

〇 無責任な餌やりにより,生まれてしまう不幸な猫を減らして欲しい。


 

京都市動物との共生に向けたマナー等に関する条例に基づく取組について(平成28年3月17日 教育福祉委員会報告資料)

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