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第13回「犯罪被害者支援京都フォーラム」を開催しました

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2013年3月22日

第13回「犯罪被害者支援京都フォーラム」を開催しました

 京都市では,犯罪被害者等支援条例(平成23年4月施行)に基づき,(公社)京都犯罪被害者支援センター内に犯罪被害者総合相談窓口を設置し,関係機関と常に密接な連携を図りながら犯罪被害者の支援に取り組んでいます。

 また,社会全体で犯罪被害者を支え,安心して暮らせる地域社会の実現を図るため,各種の啓発事業を推進しています。

 このフォーラムは,犯罪被害者の相談・支援活動を行うセンターが,知識習得や技術向上など支援の充実と発展を目指して毎年開催してきましたが,昨年度からは,より一層多くの市民への啓発という趣旨も併せ持った事業として,京都市及びセンターが共同で開催しています。

 第13回を迎える今回は,「犯罪被害者への配慮について考える」をテーマに,平成25年2月2日に開催し,裁判や報道における被害者を取り巻く現状と支援のあり方について話し合いました。

主催者挨拶
主催者挨拶
 当日は,約150人の市民や関係者等が来場いただき,まず,元大阪高等裁判所判事の杉田宗久同志社大学大学院司法研究科教授から,「裁判員裁判と犯罪被害者への配慮」と題した基調講演をいただきました。
基調講演

 杉田氏は,裁判官として多くの裁判員裁判を手掛けられた御経験に基づき,犯罪被害者が刑事裁判にさまざまな形で関わる中での必要な支援についてお話しされました。

 プライバシーの保護,第二次・第三次的被害の防止,被害の実情の量刑への反映,裁判員裁判への積極的参加の支援,という基本理念の下に,犯罪被害者の保護が図られるべきこと,そして,裁判員の選任から,公判(法廷での裁判)における諸手続の各段階において,具体的に犯罪被害者に対してどのような配慮措置が行われているか,また,裁判員裁判の導入によって量刑にどのような変化が見られるか,現在の課題などについて,詳しく紹介されました。

パネルディスカッション
 その後のパネルディスカッションでは,「犯罪被害者と報道」と題し,センター理事を務める直野信之京都新聞総合研究所特別理事のコーディネートの下,過熱取材,誤報,プライバシーの侵害といった問題について,各パネリストによる討論が行われました。
パネルディスカッション(コーディネーター)

 平成14年に,強盗殺人の犯罪被害により御両親を亡くされた由利敏雄さんは,事件後の警察の事情聴取など捜査への協力,裁判における弁護士との関係や加害者への思い,そして新聞やテレビなど報道機関からの取材において,どういう状況に置かれ,どのような心情になったのかなどについて,御自身の経験に基づいて詳しく語られました。

 支援センター理事を務める吉田誠司弁護士は,これまで多くの被害者に接してきた立場から,事件に巻き込まれた被害者や遺族が,この先どのように事態が進むのか分からないまま警察への協力や報道への対処を迫られ,自身がどのように報道されているのかも知る余裕のない状況の中で,弁護士等が果たす役割が極めて重要であることなどについて述べられました。

パネルディスカッション(パネリストの皆さん)

 野津手重信読売新聞大阪本社京都総局長は,集団的過熱取材に対する批判の高まりに対して2001年に日本新聞協会として見解を発表し,取材方法の配慮や二次的被害発生時の対応策を講じていることを紹介されました。また,捜査機関等の不正を暴露したり,住民運動を後押しした事例など,権力に対する監視機能を果たしたことや,被害者自らの意思に沿う形でメディアが機能した事例など,報道のプラスの面についても説明されました。

 柳澤伸司立命館大学産業社会学部教授は,報道による二次的被害の例を挙げ,被害者とメディアとの間に立ってサポートする存在の大切さについて触れられました。また,メディアによる報道によって事実や出来事を知る私たち市民は,メディアがどこから情報を入手し,どうやって記事が作られているのかというプロセスを知るなど,情報の受け取り方も重要であることを強調されました。

 コーディネーターの直野氏は,長年報道に携わってきた者の立場から支援センターの活動に参加しているが,今日の討論を問題提起として,今後もメディアのあり方について考えていきたい,と締めくくられました。
会場全体

来場者の声(アンケートから抜粋)

●裁判員裁判の中で,どのように被害者が配慮されているか各種制度・手続を知ることができ,よく理解できた。

●裁判員の選任に当たり,ここまで配慮されていることを初めて知った。

●少年犯罪の場合は少年法で裁かれ,被害者の心情が十分伝わらない。少しずつ被害者の権利が認められるようになってきたが,もっと被害者に寄り添った裁判,判決になるよう望む。

●犯罪被害者が,自身の報道から隔絶された状態であると知り,また「加害者は法や弁護士に頼れるが,被害者は孤立無援」という御遺族の言葉が印象的だった。

●メディアスクラムと誤報の問題は深刻。犯罪報道取材の現場では,無遠慮で無礼な行為が繰り返されており,被害者が応じる場合以外は止めるべき。

●報道が果たすべき役割について考えさせられた。今後,様々な犯罪報道を目にする中で,報道がどのようにして生まれるのかという視点など,深く考えることができるようにしたいと思った。

●報道やメディアが,被害者と世間の橋渡しとして役立つというプラス面は承知しているが,マイナスの面の話,どうして被害者を傷付けるのか,防ぐためにメディア自身ができること,被害者自身でできること,また,犯罪被害者支援センターがその間にどう介入できるのか,などの話が聞きたかった。

●過熱取材で苦しむ被害者もいれば,声を上げても取り上げてもらえない被害者もいる。みんなに知ってもらうことで社会に問題提起され,少しずつ変わってきた。報道に携わる人は人間性と熱意と誇りを持って頑張っていただきたい。

●犯罪被害者支援センターの方から,具体的な内容,どんな人が,どのように支援をしているのか,生の声が知りたい。

●被害者になったらどういうことが起こるのか,その時どうすべきか,どのようなサポートが受けられるのか,ということをもっと一般市民の方に知ってもらう機会が増えたらよい。

●支援に関する様々な機関があることを市民に周知することが大切。広報の仕方も工夫すべき。

●被害者支援ボランティアに参加してみたい。

●一般市民がもっと「支援」に関われるようなシステムが作られればいいと思う。

会場前パネル展示

「いのちを考える教室」(犯罪被害者の御遺族による講演など)に取り組み,龍谷大学付属平安高校の皆さんが制作した,命の大切さを伝える書道作品「一行詩」を会場前に展示

会場前パネル展示

犯罪被害者御遺族と共にアート作品を制作する同志社大学の学生によるサークル「泫会(げんかい)」の作品を展示

お問い合わせ先

京都市 文化市民局くらし安全推進部くらし安全推進課

電話:075-222-3193

ファックス:075-213-5539