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京都市政史編さん

ページ番号126003

2015年7月3日

1 京都市政史編さん事業の概要

 

 京都市では,平成11年度より『京都市政史』編さん事業に本格着手し,平成26年度に完了しました。

 『京都市政史』は,明治維新以降の行政の流れを前史として,明治22年(1889)の市制施行以後現在までの市政の動きを史料に基づいて具体的に描き出すことを目的とし,市制施行から昭和25年(1950)までを「市政の形成」期,昭和25年(1950)から現在までを「市政の展開」期と大きく分けて編さんすることとしました。

 資料編2巻(第4,5巻),叙述編2巻(第1,2巻),財政・年表編1巻(第3巻)の計5巻で構成しています。

 

  第1回配本  第4巻『資料 市政の形成』        (平成15年3月刊行)

  第2回配本  第5巻『資料 市政の展開』        (平成18年3月刊行)

  第3回配本  第1巻『市政の形成』(叙述編)      (平成21年3月刊行)

  第4回配本  第2巻『市政の展開』(叙述編)      (平成24年3月刊行)

  第5回配本  第3巻『財政のあゆみ 市政史年表』  (平成27年3月刊行)

 

[市政史編さん顧問・編さん委員会]

委員名簿
役 職 名氏  名専  攻所   属
編さん顧問 松尾  尊兊 日本近現代史 京都大学名誉教授 
   同  村松  岐夫 行政学 京都大学名誉教授
編さん委員会代表 伊藤  之雄 日本近現代史 京都大学教授 
  委員 秋月  謙吾 行政学 京都大学教授 
   同  伊多波 良雄 公共経済学 同志社大学教授 
   同  伊藤  光利 行政学 関西大学教授 
   同  大西    裕 行政学神戸大学教授
   同  松下  孝昭 日本近現代史 神戸女子大学教授 
   同  山添  敏文 行政全般 元京都市職員 
   同宇野 日出生  

日本中世史

京都市歴史資料館職員

2 『京都市政史』第1回配本 第4巻「資料 市政の形成」

 

 平成15年3月刊行

 

 明治維新から昭和25年(1950)までの京都市政の歩みを精選した資料でたどる資料集。
 琵琶湖疏水事業(第一疏水)や三大事業(第二琵琶湖疏水・水道事業・道路拡築と市営電車軌道の敷設)をはじめ,第一次大戦後の都市改造事業にも本格的に光をあて,都市空間としての近代京都の形成過程を示す資料などを多数収録しています。
 行政資料・新聞記事・日記や書簡など,新発見の資料を多数掲載するとともに,わかりやすい解説を付しています。

 

3 京都市政史第4巻刊行記念展「近代京都の記録」

 

 開催期間:平成15年6月6日(金曜)~8月31日(日曜)

 

 『京都市政史』第1回配本 第4巻「資料 市政の形成」の刊行を記念して開催したものです。
 京都市政に関わる政治家の日記や書簡のほか,行政文書や地図・古写真,戦前の「京都市区改正委員会議事速記録」「都市計画京都地方委員会議事速記録」など,初公開の資料を中心に展示しました。

 

4 京都市政史第4巻刊行記念シンポジウム「近代京都を没落から救った人びと-北垣国道・西郷菊次郎・浅山富之助を中心に-」

 

 開催日:平成15年5月21日(水曜)

 

 琵琶湖疏水を実現したことで知られる京都府知事・北垣国道,三大事業を実現したことで知られる京都市長・西郷菊次郎(西郷隆盛の子),昭和期に京都市会議員・京都市長として活躍した浅山富之助という近代京都において活躍した三人の人物を取り上げ,その政策や人物像を手掛かりとしながら,これまであまり知られていなかった史実やエピソードを中心に紹介しました。

 

5 歴史講座「史料に見る明治維新と京都」

 

 開催日:平成15年6月25日(水曜)

 

 京都市政史刊行記念展「近代京都の記録」に関連した講座を開催しました。幕末維新期の混乱と「東京遷都」によって衰えかけた京都が,どのようにして近代都市へと生まれ変わったか等について, 史料に即した説明を行いました。

 

6 『京都市政史』第2回配本 第5巻「資料 市政の展開」

 

 平成18年3月刊行

 

 資料編の後半として,1950年から2000年頃までの京都市政の歩みを,その背景となる社会の動向も含めて資料によってたどった資料集。「市政の概観」,「市役所の仕組みと環境」,「京都市における政策」の3つの章立てを設定して資料を配置するとともに,京都市の永年保存文書など未公開の市政関係資料を多数収録するとともに,分かりやすい解説を付しています。

 

7 テーマ展 京都市政史第5巻刊行記念展「戦後京都の記録」

 

 開催期間:平成18年6月16日(金曜)~10月8日(日曜)

 

 『京都市政史』第2回配本 第5巻「資料 市政の展開」の刊行を記念して,戦後京都,特に昭和20年代から30年代にかけての京都の政治や社会に焦点を当てた展示を行いました。

 主な内容としては,周辺町村の編入や,宝ヶ池公園の整備に関する行政文書,映画館で上映された市政広報映画「京都ニュース」などの記録等を展示しました。

 

8 『京都市政史』第3回配本 第1巻「市政の形成」

 

 平成21年3月刊行

 

 都市改造・近代自治・文化・観光など明治維新から1950年までの京都市の都市再生をめぐる通史。

 市政史にとどまらない京都の社会や経済,文化の変化までも描き出すきめ細かな章立てを設定しました。

 京都市の行政資料をはじめ新出の政治家書簡や日記・新聞など多様な資料群から多数の新事実を明らかにしています。

 

9 京都市政史第1巻刊行記念講演会

 

 開催日:平成21年4月22日(水曜)

 

 「こんなに変わった京都-琵琶湖疏水・三大事業・戦時建物疎開-」を演題として,明治維新から1950年代までの,京都市の都市改造,近代自治,文化や観光のドラマを紹介しました。

  講師:京都市市政史編さん委員会代表 伊藤之雄

  会場:同志社新島会館

 

10 テーマ展 京都市政史第1巻刊行記念展「こんなに変わった京都-三大事業・都市計画事業・戦時疎開-」

 

 開催期間:平成21年5月22日(金曜)~8月16日(日曜)

 

 明治維新から京都市の誕生を経て,1950年頃までのいわゆる京都市政の形成期に実施された三大事業(琵琶湖疏水建設,上水道の敷設,道路の拡築),都市計画事業や戦時疎開に関連した文書や絵図を中心に展示しました。

 

11 歴史講座「京都市政の形成-明治維新から都市計画へ-」

 

 開催日:平成21年6月10日(水曜)

 

 京都市政史第3巻刊行記念のテーマ展に関連する,明治維新から1950年頃までの京都市政の形成期に関する資料を鑑賞しながら,その真価をより深く認識していただくための解説を行いました。

 

12 『京都市政史』第4回配本 第2巻「市政の展開」

 

 平成24年3月刊行

 

 1950年から2000年までの時期を対象にした通史。京都市の行政の展開を基軸にすえながら,地域社会や国内外の政治経済の動きを視野に入れて,戦後京都の都市としての再生と発展の歩みを描いています。

 当時の時代背景と関連付けながら歴代市政の特色を明らかにするとともに,組織や人事など行政のしくみの変遷にも注目しています。また,経済,社会福祉,環境衛生,都市整備,文教観光など各分野における京都市の基本政策の大きな流れを理解できるようにしています。

 京都市の行政資料をはじめ新聞記事などを用いて,個々の政策の内容や背景についてわかりやすく解説を加えています。

 

13 特別展 京都市政史刊行記念「戦後京都の軌跡」

 

 開催期間:平成24年4月28日(土曜)~平成24年7月25日(水曜)

 

 1950年から2000年までを主な対象時期とし,京都市の戦後からの復興と市政の展開を通観しています。今回の刊行記念展は「戦後京都の軌跡」というテーマで,京都市が敗戦後の厳しい状況から如何に復興してきたのか,さらに戦後の京都市が目指した都市の理想像とは何か,を焦点にしました。後者の都市理念は,戦後すぐの「国際文化観光都市」から,1978年の「世界文化自由都市宣言」と変容しつつ,今もなお市政方針の根幹に流れています。

 そこで,「国際文化観光都市」建設のもとに進められた道路などの都市基盤整備や保存と開発に揺れ動いた都市計画の関連資料などから,京都市の都市のすがたとしての軌跡を辿りました。あわせて,「世界文化自由都市宣言」により,グローバルな文化交流を通じて,進化し続ける文化都市をめざした京都市の国際交流の軌跡を,姉妹都市の提携から世界歴史都市会議の開催などの関連資料をもとに辿りました。

 

14 開館30周年・京都市政史刊行記念シンポジウム「現代京都への転換-国際文化観光都市から世界文化自由都市へ-」

 

日時:平成24年5月26日(土曜) 午後2時から

会場:ウィングス京都 イベントホール

内容:第1部 基調講演

    講演1 「再建から静寂へ-京都市政の展開-」

          戦後京都市の社会的条件,時代の変化,歴代市長の政策

           大西 裕氏(神戸大学大学院法学研究科教授)

    講演2 「市民との関係-京都市の対市民政策-」

          広報・広聴,地域との関係,情報公開と個人情報の保護,市民参加

           佐藤 満氏(立命館大学政策科学部教授)

    第2部 パネルディスカッション

         「現代京都への転換-国際観光都市から世界文化自由都市へ-」

           コーディネーター 秋月謙吾氏(京都大学公共政策大学院教授)

           パネリスト 大西裕氏,佐藤満氏

 

15 『京都市政史』第5回配本 第3巻「財政のあゆみ 市政史年表」

 

 平成27年3月刊行

 

 財政の視点からみた都市京都のあゆみを叙述した「財政のあゆみ」編と,明治維新期から2001年までの京都及び京都市政の歴史の流れを示す「市政史年表」編を収録しています。1200余年の歴史を有する京都が,明治維新後の大きな変化のなかで,歴史都市・京都,世界の京都として歩んできた過程を通覧していただけます。

 

16 京都市政史全巻刊行記念シンポジウム「明治から平成へ」

 

日時:平成27年3月21日(土曜・祝日) 午後2時~午後3時40分

会場:京都市生涯学習総合センター(京都アスニー)4階ホール

内容:基調講演

     伊藤之雄氏 京都市市政史編さん委員会代表(京都大学大学院法学研究科教授)

     演題「市政110年の歴史と特色」

    パネルディスカッション

     演題「京都の未来」

      コーディネーター  井上満郎 京都市歴史資料館長

      パネリスト      伊藤之雄氏 京都市市政史編さん委員会代表(京都大学大学院法学研究科教授)

                  秋月謙吾氏 京都市市政史編さん委員(京都大学大学院法学研究科教授)

                  伊多波良雄氏 京都市市政史編さん委員(同志社大学経済学部教授)

                  松下孝昭氏 京都市市政史編さん委員(神戸女子大学文学部教授)

 

17 特別展 京都市政史全巻刊行記念「古都・京都の復興」

 

開催期間:平成27年5月30日(土曜)~9月9日(水曜)

 

 市政史編さんの過程で収集した資料を中心に,明治時代の京都の「復興」のあゆみをたどります。

 また,歴史資料館の新収資料のなかから,岩倉具視の賛文のある「七卿落」図をはじめ,明治初期に京都府に出仕し京都舎密局の設立の中心となった明石博高の関係文書など,これまで一般公開されることのなかった貴重な資料の数々を展示します。

 

18 歴史講座「古都・京都の復興」

 

 開催日時:平成27年6月13日(土曜)午後2時~午後3時30分

 会場:上京区役所4階大会議室

 

 明治維新後には,政治・経済の中心が東京へ移り,京都は一時衰退したといわれます。しかし,当時の京都の人々は,西陣織物の近代化など様々な産業の振興に取り組んだほか,教育や都市整備などの分野でも先進的な事業を進めました。

 山本覚馬やその門人の浜岡光哲,西陣の近代化を進めた伊達弥助など,上京区ゆかりの人物にスポットを当て,明治時代の京都の「復興」のあゆみをたどりました。

 

お問い合わせ先

京都市 文化市民局文化芸術都市推進室歴史資料館

電話:075-241-4312

ファックス:075-241-4012

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