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ベーシック41/我ら、企業市民14

[2011年4月8日]

大日本スクリーン製造株式会社の場合

広報室室長の中村博昭さん(右)と人事カンパニー参与の鈴鹿直道さん(左)


広報室室長の中村博昭さん(右)と人事カンパニー参与の鈴鹿直道さん(左)

今回は,上京区堀川紫明にある大日本スクリーン製造株式会社をお訪ねして,広報室室長の中村博昭さんと人事カンパニー参与の鈴鹿直道さんに,同社における人権研修やCSR(企業の社会的責任)の取組などについてお話を伺いました。

社会とシンクロナイズし,企業としての社会的責任を果たすことが,当社の使命です。

 

 

最初に,会社の概要についてお願いします。

 

 明治元(1868)年,石灰岩の石板に絵を描き,株券やトランプの絵,たばこのパッケージなどを版画のように印刷する会社「石田旭山印刷所」の創業が,当社のルーツです。それが,現在に至る礎となりましたのは,ガラススクリーンの国産化技術を確立したことによります。ガラススクリーンとは,ガラス板に縦と横に線を細かく引いた網目状の器具のことであり,写真製版の工程には欠かせないものでしたが,当時はすべて輸入に頼っていました。このガラススクリーンの国産化技術を確立すると,その工業化を図るために,昭和12年,研究部門を独立させ,大日本スクリーン製造所を創設しました。これが現在の大日本スクリーン製造株式会社へと至っています。
 現在では,エレクトロニクス分野を中心に事業展開しており,半導体や液晶・有機EL,プリント配線板の製造装置や画像処理システムなどを提供しています。また,平成18年3月期の連結売上高は,約2,465億円で,社員は4,672人となっています。

 

外観


外観

 

経営理念や倫理憲章についてお聞かせください。 

 

 当社の経営理念である「思考展開」は,先代の座右の銘でもありました。「思い考えて,次の道を開いていく」―1つの技術をあらゆる方向にひろげようというものです。研究開発型企業としての当社の歴史を支えてきたこの信条を元に,「未来共有」「人間形成」「技術追究」の3つを企業理念として掲げています。この3項目は,技術が社会・文化・産業の発展に寄与し,わたしたちの未来をつくりあげていくという信念の表れです。そして,この企業理念を行動に移すにあたり,いつの時代にも変わらない,普遍的な規範である「倫理憲章」を定めています。全部で8項目あり,その3番目に「人権の尊重」を掲げています。中身は,「当社グループは,一人一人の基本的人権を尊重するとともに,社内的地位,雇用形態,年齢,性別,出身,祖先,国籍,人種,障害の有無,宗教,信条,既婚,未婚などを理由とした差別や不利な扱いを一切行いません。」というもので,公正で透明性の高い経営を推進するためには,この人権尊重の視点は外せないと考えています。

 

人権研修などについて御紹介ください。

 

 まず,新入社員や中途採用社員に対しては,独自に作成した資料を活用した人権研修を必ず実施するとともに,社内報などにおいても,セクハラやCSRなどを採り上げることにより,全社員に対する啓発につとめています。このような研修資料を作成する際には,京都市で発行されている「ベーシック」や企業向け人権講座なども参考にさせていただいています。

 

倫理要綱 早わかりハンドブック  


倫理要綱 早わかりハンドブック  

 

 また,ユニークな取組として,当社では,業務における人権侵害の具体的場面などを想定したものを記載した「倫理要綱 早わかりハンドブック」という冊子を全社員に配っていますが,ひと目でわかるように,マンガ風にまとめており,社員からわかりやすいと好評を得ています。さらに,平成17年から,e-ラーニングによる社員教育システムを導入しており,それを活用して,個人情報保護などの研修も推進しています。
 他にも,人権侵害の早期発見のための相談窓口となる「企業倫理ホットライン」というものも設けています。 

 

研修風景


研修風景

 

 

働きやすい職場づくりや障害者雇用についてお願いします。

 

 家庭と仕事の両立については随分前から取り組んできており,育児休業や介護休業(休職)の取得率は非常に高いと思います。
 まず,育児休業については,最長1年半の取得が可能であり,男性も数人ですが取得したこともあります。賃金は当然カットされますが,互助会から一定割合の補助があります。また,子どもが就学するまでの期間,時間短縮勤務の制度を利用できますが,それについても互助会からの補助がありますし,介護休業(休職)についても最長1年間が認められ,同様に補助があります。
 障害者雇用につきましては,コンピューター作業や目視による検査作業に就いていただこうと,以前から耳の不自由な方を中心に採用に取り組んで参りました。ある障害者の方を採用しましたら,彼を中心に「手話サークル」が結成されました。そのため,当社では,今でも手話のできる人は多く,わたし(鈴鹿)もかつて耳の不自由な方の採用を担当していたこともあり,少々はできます。今後も障害者雇用に前向きに取り組んでいきたいと考えています。

 

CSRへの考え方についてお聞かせください。

 

 ものづくりの会社が「社会的責任」としてまず考えなければならないのは,「環境」と「安全」への取組だと思います。当社では,温室効果ガス排出量の削減や省資源,廃棄物の削減などに積極的に取り組んでおり,昨年度からは,環境や安全面での各部門の取組を全社的に評価する環境安全業績評価制度を導入しました。認証取得についても,ISO14001やISO9000シリーズはもちろん、あまり知られていませんが,労働災害・事故の減少と健康的な職場づくりを目指して,「OHSAS18001(労働安全衛生マネジメントシステム)」も取得しています。
 また,環境・安全への取組以外にも,当社の技術を生かした文化財のデジタルデータ保存,工場周辺の美化活動,ボランティア休暇制度の充実などの社会貢献活動も積極的に行っています。
 対外的な企業スローガンとして,「Synchronize!(シンクロナイズ!)」を掲げています。人と人,人と社会,あるいは,人と技術,人と商品が「共鳴」「共振」する「同時性」こそが,当社の存在意義であるという考えです。社会とのシンクロナイズを果たすこと,これがCSRにつながる,いえ,CSRそのものではないかと考えています。

 

環境社会報告書 2006


大日本スクリーングループにおける,環境活動と社会性活動が報告されている「環境社会報告書 2006」

 

ありがとうございました。

 

 

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